古いものだからこそわかること。原点以上の昔に触れて今のじぶんを見直す
おはようございます
先週末はハロウィン三昧で色々遊んできましたーー
楽しかったんですけど、むすめが喜んでくれて楽しんでたのが見れたのがなにより嬉しかったママです
ハロウィンとかお祭とか好きなのは、完全にわたしの影響だな~
もしくは
赤ちゃんから連れまわしてたから、慣れたのか(笑)
本日もよろしくお願いします
長谷川彰良「半・分解展」
行ってきました
Xでたまたま見つけた(実際にはたまたまではないのだろうか。衣服に関して散々調べているから出てきたともいえる)
この長谷川さんの解剖学
楽しみに待ってた
開催二日目(一日目は17時~で行けず)の13時過ぎから行ってきた
平日の真っ昼間というのに、お客さんはかなり入っていた
今月後半~明日まで行われている「半・分解展」
*渋谷で開催されているよ
当日券も先週はまだあった
半分解展って何だ?って人は↑のHPと記事、見てみてね
分解すると何がわかる?
まず着目したいのは
服の構造
パッと見てるだけではわかりにくい、パターンの構造
今では考えられない方法で作成していることがわかる
たとえば、
このドレス
1890s アメリカのドレスで
ロシアンサーキュラーというものだそうだ
一見シャープな袖と―――
袖、無い!!
現代は一般的に袖がない上物と言えば「マント」とか「ケープ」
あれは、肩から覆うように布がかぶさっていて、腕の上から下側にかけて
分量をたっぷり取っているから、動きやすい
けど、これはどう?
すとんと落ちた袖のように見えて、腕を通す部分はない
つまり拘束されているかのように、可動域分の布もない
だから、着たら腕を横にも縦にも動かせません(笑)
佇むしかない服らしい(なんでーーー)
ただ、このロシアンサーキュラーは
19世紀当時の書籍を読み解くと、人気の衣服と紹介されてたそう
暖かさと快適さ、装飾美と機能美で評価されてたようだ
表も裏も美しいシルク地、派手な柄
とまぁ、これ一点の説明だけでもかなりの時間を要するほどに知識・情報を研究している長谷川さん
頂いた資料を読むだけでも、1冊の古書読んでいるような
ワクワクする世界観
細かいディテールに驚く
このステッチ、めちゃくぁわいい~~~~(何語)
ハンドにも見えなくない、個性的なステッチ、これ今ないよね
針数の多いゴージャスな刺しゅうに
刺しゅうくるみボタン
どこまでも贅沢なエレガント
見て、聞いて、嗅いで、触って着れる展覧会
実際に長谷川さんが説明してくれる会もあり
このドレスは
この左のドレスを脱がせたもの
型紙を見るとよくわかる。
ほぼ生地巾を使ったまっすぐなパターン
地の目のまま、生地端を生かして作られている
理由は、生地の端まで生かす、
裁断自体が生地のストレスとなって痛めたりもある、
ぜいたくに使う事で価値観を出す
など、色々あるんだろう
おもしろい
手縫いが入ったり、この留め何?ってのもある
”好き”と”なんで?”を突き詰めると、専門家・研究者になれる
お話を聞いていると、
元々モデリスト(日本で言うパタンナー)をやっていた長谷川さん
研究熱心で、既製服では物足りなくなり、
昔の服の本なども好きで、実際この美しさはどうやって作れば出せるんだろうか、と疑問と好奇心で古い本やデータを集めては研究してたそう
普通思わないよね、18世紀から20世紀までの服を解剖しようなんて
集めたものは、世界中から
中々手に入らないモノばかり
今の時代だからこそできる、ネットで情報集めて、アポイント取って購入して輸送してきて初めてリアルな状態を知り、そこから解剖と研究、そして修復して展示されている
すごいなー
今回展示されたのは70点以上!!
それ全て研究されているんだから、驚き、モノの木、21世紀!(なに)
衣服の感動以外に感じたこと
いま現状のじぶん
じぶんがいかに固定概念に縛られているかを―――
服の過去を見て、頭が固いこと
もっと柔軟な頭で
新しいことも古いことも関係なく受け入れて、取り入れて、
時に手放していかないとファッションの仕事なんて続けていけないと実感した
もちろん、じぶんの信念も大事
ぞくぞくする展示と解説だったけど、有意義だった
あとがき
かなり古いものだから、すこしの事で取れたり切れたり破れたり
苦労して手に入れたものも多いはずなのに、
そして、初日から破損が出てしまいましたと聞いて、胸が痛んだ
それでも布を触って、着て、動かしてみてほしいという想いに感動
すごい魅力的な展示会だった
長谷川さんのお話しも情報たっぷり、衣服愛があふれる解説で良かった
ありがとうございました!
ぜひ興味がある方は、今日明日で終わってしまいますので、ぜひ行ってみてください~~
わたしももう一回見たい