走れコミー10(かんそう1)
ちょっと遅くなりましたが、先日参加した那覇マラソンについて。
残念ながら完走はできませんでしたが、時間内にゴールに辿り着くことはできました。途中歩いたので、完走とは言い難い。
完走ではなく、感想です。
大会を通じて感じたこと、気がついたことを2回に別けて書いていきます。
走るの好きかって言われたら、たぶんそうじゃないです。とはいえよく走ってます。
マラソンの辛いところ
東京マラソン経験者はみな言います。
「沿道の応援が途切れないので、サボれないw」
そう、ほとんどのレースではスタートとゴール近くにしか応援はいません。生活の妨げにならないような道をコースにするので、途中に応援の人はほぼいないです。近所に住んでても、開催日時とコースを知ってるのは稀ですし、何しろ長距離走の観戦なんて趣味はレア中のレア。誰も来ません。
来るとしても、家族や友達の応援のためで、それ以外は一瞥もくれませんよ。
したがって、多くのレースでは手を抜けます。
「俺はサボったりしないぞ!」って言える人はすごいです。尊敬する。
人は誰かに見られてないと頑張れない。というのは真理だと思う。
5時間近くモチベーション保って走り続けることはとにかく大変で、マラソンには距離以上の難しさがあると思います。
そういう意味では、那覇マラソンはとても特別なレースです。
那覇マラソン、凄い
那覇マラソンは、東京マラソン以上に人並みが途切れません。スタート地点から程遠い田舎でも、近所の人らが沿道に立ってます。毎回同じ地点で同じ応援してる人らも何組かいます。
有名どころ。他にも数組います。
そして、沿道にいる未就学児から車椅子のおばあちゃん達が、自前のaidを提供してくれます。
水、黒糖、塩飴だけじゃなく、ペットボトル飲料、ゼリー飲料、バナナ、みかん、パイン、おにぎり、うどん、コーラ、オリオンビール。
後半になると、エアーサロンパス隊が手をこまねいて待ってます。さらに、マット敷いてストレッチしてくれるサービスまであるし、ひたすら水掛けしてくれる家庭もあります。
これら全て、地元民の非公式なサービスとしてやってるんです。事務局はノータッチなの。こんな大会、日本でここだけだよ。(たぶん)
ありがとうしか勝たん
この地元エイド体験って、すごいんです。
たいていの大会では、最低限の公式aidがありますが、後半にガス欠にならないようにゼリーや飴とかを自前で用意します。
でも、那覇マラソンは水分やミネラルその他を心配する必要が全くありません。だってそこら中に補給ポイントがあるんだものw
今回、この地元エイドの凄さを思い知った。もうこれはとんでもないことだ。沖縄が盤石の観光立国であり、数多くの魅力あふれる俳優さんやタレントさんを輩出し続けられる理由がわかってしまったよ。
ちょっと想像して。
3歳くらいの女児が声を張り上げ
『あめどーぞ!』
って飴を差し出してるの。
受け取るでしょ、
「ありがとう」言うでしょ、
その子が親の方を見て嬉しそうにするんよ。
(ママみて!受け取ってくれたよ!)
普段、見知らぬ子供にお礼することなんてほぼないじゃん?
1飴をもらう(+1)
2お礼を言う(+1)
3嬉しそうな様子(+1)
しかもこれ、
飴をもらっただけじゃなく、
お礼を言うチャンスももらったし、
嬉しそうなその子の様子も見れちゃう。
ママがその子を誉めてる様子も見れたり。
「よかったね(にっこり)」
この一連のやり取りを、5時間以上、ずっとだよ。いちいち楽しいんです。
お金払って沖縄まで行って走るなんて正気の沙汰じゃないってのが一般的な感覚だろうけど、こんな体験、お金払ってもなかなか得られるもんじゃないんです。
「ありがとう」を言うのって、すごく元気になる。いえば言うほどに。
コレはランナー視点の素晴らしい体験のお話。
そして、沖縄県民は36年に渡りコレをしているんです。毎年毎年ランナーをおもてなし続けて、3歳だった子が15歳くらいまでこんな経験を積むわけですよ。
「がんばれー」
「ありがとう」
「やったー!」
こんな環境で成長する沖縄の子達って、人の心をガッチリ掴んで離さない、強めの愛嬌がインストールされてる。ぜったい。
さらに、沖縄人って小顔で目がぱっちりでまつ毛多め。美人に育つ確率高めだよね。
と言うわけで、レースが終わる頃には、沖縄への愛と感謝の気持ちがいっぱいになります。
今回は気温が過酷すぎたけど、この気持ちはいつも以上にもらってきました。
那覇マラソン、ちょっとした沼です。
おすすめ…はしないw
なお、42キロの移動自体には何の感動も気づきもありませんので誤解なきよう。
おしまい。
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