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大切なことを学んだ一コマ「拳児」05
拳ちゃんは多くの人に師事しますが、もっとも重要な人物は神槍李書文の最後の弟子、劉 月侠でしょう。今回は彼のセリフから。
上達と下達
台湾で正式に八極門に入門を果たした拳児は、めでたく先輩方から毎日豪華な拳法レッスンを受けることに。。
「劉老師、ぼく…‥」
「どうした?」
「せっかく皆さんに教えていただいても、
たくさんのものを全部身につける自信がありません。」
「だったら、経験するだけでいい。身につけなくてもかまわない。」
「忘れてしまってもいいんですか?」
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上達とは「小技にとらわれずに物事の根本を理解すること」
下達とは「小手先の技ばかり集めることに執着して、根本を理解しないこと」
この後もこんなやり取りが発生します。
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そして拳ちゃんはまた喧嘩して、でっかい先輩をいい感じにやっつけます。そこでも同じ解説が。
なお中国に渡ってからは喧嘩し放題。八極拳士って、易易と争っていいんだっけ?
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「それは貴様が戦い方をしらないからだ。」
「俺は子供の頃から螳螂拳と少林拳を習い、
タイに留学してムエタイもやり、軍隊では八極拳も習った!」
「散打(組手)では俺にかなうものはいなかった!」
「さらにいろんなものを習っても、ダメだろうよ。」
「なぜなのか教えてくれ!」
「頼む!お願いだ!」
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「どうすればいいんだ?」
「聞くが、拳児と戦ってみてどんな感じがした?」
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■劉老師
上達の秘訣は「根本を掴むこと」
小手先の技に執着するのは「下達」
必要なものは体に残る
■蘇崑崙
学びの中で「テーマをしっかり持つ」
学んだものを「既成観念」で解釈しない
どういうことか
正しい方法で学び「根本の理解」に務めること。
新しく「覚えること」にこだわらず、「これは何をするために必要なことか」を考えること。っていうことなんだろうと思いました。
本やYou Tubeで、新しい情報・ハウツーを仕入れて翌日オフィスでドヤ顔で説明するのは即刻やめよう。
得た知識をすぐにアウトプットしないと身につかない側面もありますが、下達にならないよう、学ぶにあたり、本質は何かを考えよう。そんなお話でした。
おしまい。