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ゼロから始めるDAOの作り方 〜ウォレット作成からトークンの配布まで

現在大変注目されているDAO。自律分散型の組織ということで期待されていますが、色々な記事を読んでもいまいちピンと来ない方も多いのではないでしょうか。実際自分もそうでした。

そこで試しに、現時点で存在するツールでDAOを作ってみたところ、理解を一歩進めることができました。実際に手を動かしてみるのはオススメです。

自分でDAO作っていくなかで、必要な要素が1箇所にまとまっている記事がなく苦労したので、今回そのような記事を書いてみました。

DAOを作るまでの流れ

大まかには以下の4ステップになります。

  1. MetaMaskでウォレットをつくる

  2. ウォレットをテスト用ネットワークに繋ぐ

  3. ウォレットにテスト用イーサリアムを入れる

  4. テスト用イーサリアムを使ってAragonでDAOを作る

DAO運営のツールはいくつかありますが、今回はAragonというサービスを使います。実際にAragonでDAOを作るとお金が掛かるので、この記事では無料で試せるテストネットワークを活用する方法を記載します。

AragonでDAOを作るには仮想通貨ウォレットを繋ぐ必要があります。そこでまずはよく使われているMetaMaskでウォレットをつくり、そこにテスト用のイーサリアムを入れるという作業を行います。

1. MetaMaskでウォレットを作る

MetaMaskは、イーサリアムに対応した仮想通貨ウォレットです。ウェブブラウザ版とスマホ版がありますが、今回はGoogle Chromeの機能拡張からインストールします。

▼ Google Chromeの機能拡張から【Chromeに追加】をクリック。

▼ 【開始】をクリック。

▼ 【ウォレットを作成】をクリック。

▼ 【同意する】をクリック。

▼ パスワードとパスワードの確認を入力し、利用規約にチェックを入れ、【作成】をクリック。

▼ 【次へ】をクリック。

▼ 鍵アイコンをクリックするとシークレットリカバリーフレーズが表示されるので、それを保存します。
MetaMaskは複数の紙に書いて複数の場所に保管することを推奨しています。
このシークレットリカバリーフレーズは次の手順で使用します。
【次へ】 をクリック。

▼ 保存しておいたシークレットリカバリーフレーズの順番通りに全ての単語をクリックします。
【確認】をクリック。

▼ 【すべて完了】をクリック。

▼ ウォレットが作成されました。


2. ウォレットをテスト用ネットワークに繋ぐ

※イーサリアムのマージにより、Rinkebyテストネットワークが使えなくなり、以下の方法でそのまま作成ができなくなりました。新しいやり方は追って更新します

ここまでの作業で、MetaMaskでウォレットができました。このまま普通にイーサリアムのウォレットとして使ってもよいのですが、今回は無料でDAOを作成する実験を行うために、テスト用ネットワークに接続します。

▼ 右上のアイコンをクリックし、開いたメニューから【設定】をクリック。

▼ 左のメニューの【高度な設定】をクリック。

▼ 下にスクロールすると、「テストネットワークを表示」という項目があるので【オン】にします。

▼ 【✗】をクリックして設定を閉じます。

▼ 右上の【イーサリアムメインネット】の表示をクリックして、表示されたネットワークリストから【Rinkebyテストネットワーク】をクリック。

▼ Rinkebyテストネットワークに繋がりました。


3. テスト用のイーサリアムを入手する

DAOを作ったり、DAOで投票等の活動を行うにはイーサリアムが必要になります。今回はテスト用のイーサリアムを使うことで、無料で行います。以下の手順でテスト用のイーサリアムを入手してください。

Chainlinkというサイトにアクセスします。https://faucets.chain.link

▼ 右上の【Connect wallet】をクリック。

▼ 【MetaMask】をクリック。

▼ 【次へ】をクリック。

▼ 【接続】をクリック。

▼ 【私は人間です】にチェックを入れます。

▼ CAPTHAのテストを行います。

▼ 【Send request】をクリック。

▼ EthereumがMetaMaskへ送られます。
完了したら【Close】をクリック。

▼ MetaMaskに0.1RinkebyETHが入りました。
一度のリクエストで0.1RinkebyETH送られますが、連続してリクエストするには1時間のインターバルが必要です。

これで、ウォレットの準備は完了しました。
AragonでDAOを作るには0.2 ETHが必要になるので、作成する場合は1時間待ってもう0.1ETH手に入れてください。

4. テスト用イーサリアムを使ってAragonでDAOを作る

ここからがDAO作成の本番です。ここでは、トークンを配布や投票など、DAOに必須の機能を備えたAragonというDAO作成サービスを使います。

実際にDAOを運営する際は、Aragonのみで行うというよりは、ディスカッションはDiscord、プロジェクト管理はDeworkなど、複数のツールを使うことになります。ワンストップにならないのはそれだけツールが未整備とうことでもあるのですが、この記事ではDAOのコア機能を提供するAragonをみていきたいと思います。

Aragonにアクセスします。https://aragon.org/aragon-client

▼ 【Create your DAO】をクリック。

▼ ネットワークを切り替えるため、右上の【Ethereum】をクリック

▼ 【Rinkeby】をクリック。 

▼ ウォレットを接続するため、右上の【Connect account】をクリック。

▼ 【MetaMask】をクリック。

▼  MetaMaskが繋がりました。
ここからが本当のDAO作成の本番です。

【Create an organization】をクリックします。
この時MetaMaskに0.2 ETH以上無いと先にすすめません。

▼ テンプレートを選択します。今回はCompanyを選択します。
Companyの【View details】をクリック。

▼ 【Use this template】をクリック。

▼ DAOの名前を決めます。
入力した名前が使用可能であれば緑のチェックマークが表示されます。
【Next: Cofigure template】をクリック。

▼ 投票の設定をします。
?アイコンにカーソルをわせると各項目の意味が表示されます。
今回はそのままの設定で【Next: Cofigure template】をクリック。

▼ TOKENを設定します。
TOKENはDAO内で投票権の役割を持つ通貨です。
TOKEN NAME、TOKEN SYMBOLを決めます。
TOKEN HOLDERS、BALANCESを設定します。

▼ TOKEN HOLDERSに自分を設定します。
MetaMaskの【Account 1】をクリックするとアドレスがコピーされた状態になります。
それをAragonのTOKEN HOLDERSにペーストします。BALANCESで指定した分のトークンが自分に配布されます。

▼ 【Next: Review information】をクリック。

▼ ここで設定を確認できます。
問題なければ【Launch your organizasion】をクリック。

ガス代を請求されるので【確認を】クリック。

▼ 【Get started】をクリック。

▼ 完成

無事DAOができました。事前準備が大変でしたが、実際にAragonで新しいDAOを作る際の設定は、数ステップでした。

ここからは、作ったDAOでいくつか操作をしてみます。

Tokenを送ってみる

▼ 【Tokens】をクリック。

▼ TOKEN HOLDERSに登録されていない相手にトークンを送る場合は、
【Add tokens】をクリック。
HOLDER欄に表示されている登録者の場合は、【・・・】アイコンをクリックしてAdd tokensを選択します。

▼ RECIPIENTに送り先のアドレス(MetaMaskで作ったアカウント)を入力し、
NUMBER OF TOKENS TO ADDにトークンの数を入力します。
【Add tokens】をクリック。

▼ トークンを送るために、投票が必要な旨を知らせるメッセージが表示されます。DAOは自律分散型の組織なので、トークンを新たに誰かに配布する際は、トークンホルダーによる投票決済が必要になります。

投票を行うために【Create transaction】をクリック。

▼ ここでまたガス代が請求されます。基本的に何かアクションをするたびに、ガス代が請求されます。

▼ ガス代を払ったら【Voting(投票)】をクリック。

▼ Tokensの投票をクリック。

▼ トークンを送ることに問題なければ【Yes】をクリック。

▼ 【Create transaction】をクリック。
ここでもガス代を請求されるので支払います。

▼ 投票の結果が表示されます。
今回はトークンホルダーが自分一人だけだったのでYes 1つで承認されました。
確認のため【Tokens】をクリック。

▼ トークンを送った相手がトークンホルダーとして登録されているのが確認できました。

だいぶ長くなりましたが、ここまでで、ウォレットを作り、DAOを作り、新しいメンバーにトークンを配布するという、一連の流れをみてきました。

いちど自分でやってみると感覚がつかめるので、試してみることをお勧めします。

この内容は「DAO勉強会」グループでも「DAOを体感する会」としてやっていますので、ご興味ある方、みんなとやりたい方はぜひこちらもご参加ください。

特に、複数人で試すと投票のプロセスがより体感できますので、オススメです。


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