28歳の誕生日を迎える前日、中学3年生の頃から付き合いが続いている友人と顔見知り程度の知人から夕飯に誘われた。

いつからかその友人は、私の私生活(結婚とか考えてないのか、いい歳なんだからせめて彼女くらい作った方がいい、お前の仕事は先がない。俺が仕事紹介してやるからそこで働いた方がいい。etc...)に口を挟むようになっていた。
ありがた迷惑だし、自分よ生きたいようにさせてくれ、と思いながらも、ちょくちょく連絡は取り合っており、近々結婚するから保証人になってくれ、と言われていた。
顔を合わせるのは約1年振りであった。

翌日は仕事が控えていたが、お酒が弱い私なりに適度に嗜んだ。
腹がふくれた頃、解散するにはまだ早い時間だったので、知人の家で3人で麻雀をしようという流れになり、麻雀セットは私だけが持っていたので、一度私の家を経由して向かうこととなった。

その道中、「そういえば、婚姻届の保証人のサインって印鑑いるよね?せっかく会ったならお互い持ってくればよかった。」と言うと、友人から『俺は(名前の知らない女性)と付き合っている。【中略】お前からは近況報告がない。昔はあんなに仲が良かったのに。』と返ってきた。
報告するようなこともないんだよなぁ、強いて言うなら豚と付き合ったことくらいだけど実るものもなかったからわざわざ言わなくていいなぁ、と思っていると、『てか、(知人)の家って酒置いてたっけ。無いならコンビニかどっか寄って買おうぜ。明日誕生日なんだし(私)もたくさん飲めよ。』と言い出した。

「明日仕事だし、そんなに飲めないよ?それにお酒弱いの知ってるよね?」

『…萎えるわー。』

「飲めないんだから仕方ないじゃん、そういう体質なんだから。」

『…』

「(他の友人たちの近況について、話題を変える)〇〇たちとは最近会ったりしてんの?」

知人《最近は会ってないなー、何か△△に引っ越したらしい。》

『…』

「私もこっち帰ってきてから全く会ってないんで…」

『…』



私の家に着き、自分の部屋から麻雀セットとボードゲーム数点を両手に抱え、知人の車に乗り込もうとした刹那のことであった。

《あーなんかこいつ(友人)帰るらしいから、ここでお別れだわーお疲れー》

「…は、え、本気で言ってんの?」

『…ノリわりぃもん。』

《というわけなんで、また遊ぼうぜー》ブーン

あ、こいつ切ろう。
と、思った。


そんな友人と過ごした日々を供養がてら書き綴っていこうと思う。


つづく

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