セカンドハーフ通信 第19話 孤独を愛すること
孤独を愛すること
「あの人は孤独だね」という言葉はネガティブな印象を感じると思う。一般的に「孤独」という言葉に対して良いイメージがないからだろう。しかし、孤独は必要なものだと思っている。できれば健全な孤独を身につけたい。
人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく。従って、孤独であることが個人のベースにあることを受け入れなくてはいけないと思う。
孤独であることは相手の孤独も認めるということで、その存在を尊重することにも繋がる。どんなに親しくても、相手に対してある一定の距離を保つことは必要と思う。なぜなら最終的な結果責任は本人しか負えないからだ。
孤独というと暗いイメージがついてくる場合が多い。本来、孤独と暗さには関係がない。しかし、孤独をさびしいと思う人には暗さのイメージがつきまとうだろう。
孤独には唯我独尊というイメージもついてくる。ゴーイングマイウエイで人と調和しないイメージだ。
一方、孤高という言葉がある。孤高とは、「俗世間から離れてひとり自分の志を守ること。またそのさま。」(コトバンク)だ。なにか志があれば孤独もまたよし、ということなのだろう。
もちろん孤独を奨励しているわけでもない。だが、たのしい人生を送るために私はひとりの時間に孤独を愛したいと思っている。
ひとりで深く思索し、心の安定を得ることも時には必要だ。それは深く自分自身と自分の考えを掘り下げる時間だ。年齢を重ねていけばいくほど、人は孤独が必要になる。そして最後はひとりで死んでゆくのだ。