セカンドハーフ通信 第100話 スーパーエンジニア
スーパーエンジニア
インド工科大学卒業の超優秀な学生に、マイクロソフトやグーグルが3000万円程度の初任給を提示しているということをドキュメンタリー番組で知った。
日本のエンジニアの初任給は平均で250万円程度、最近は特定の業種には400万円程度まで出すらしい。直近ではグローバルなAI人材になると700万円という話も聞く。いずれにしても、一律いくらという賃金体系は崩れつつある。
もちろんこれらは一般的な話ではなく、特別な分野に限ったことではあるが、それにしても自分の経験から新卒にそんなに出してペイするのか?と思っていたら、それは間違いらしい。
プログラミングの世界は社会での経験云々とかかわらず、センスの世界で即戦力としての能力をクリアーに判断できる。
例えば高校野球や大学リーグで活躍した人材がドラフト会議を経て高額な契約金、給料をもらえるのに等しいようだ。いわばスーパーエンジニアといえる。
その人が入社後すぐ活躍することで、会社の業績は大きく営業を受ける。一発逆転さえありうる。だからスーパーエンジニアをいかに確保するかは、ITなどの分野では企業そのものの大命題になる。
そういう社員には毎年、ドラスティックな給与見直しが必要になってくるし、時に大幅ダウンや契約解除ということも出てくるだろう。
日本では今まで終身雇用を前提とした考え方が主流であったが、このような人材にはマッチしない。会社でもスーパーエンジニアにあった契約、規則が必要になってくる。
企業の生き残りを考えると、一般的な社員を対象とした制度とともに、スーパーエンジニアをどう扱っていくのか?ということが重要な経営課題になっていく。