CIDR表記のIPアドレス
CIDR表記のIPアドレス
CIDR(Classless Inter-Domain Routing)表記は、IPアドレスを簡単に表現する方法です。この記事では、小学生から大人まで分かりやすく説明します。CIDR表記は、IPアドレスとネットマスクを一つにまとめた表記法で、ネットワークの範囲を示しています。
簡単な説明
まず、IPアドレスはインターネット上のコンピューターやデバイスを識別するための番号です。CIDR表記は、IPアドレスとネットマスクを組み合わせたもので、例えば 10.0.0.0/16 のように表されます。ここで、/16 はネットマスクの長さを表しています。
割り当てるIPアドレスの範囲
例として、10.0.0.0/16 のIPアドレス範囲を考えてみましょう。/16 は、最初の16ビットがネットワーク部で、残りのビットがホスト部となります。この場合、ネットワーク部は 10.0. で、ホスト部は 0.0 から 255.255 までの範囲です。つまり、10.0.0.0 から 10.0.255.255 のIPアドレスが割り当てられます。
ネットワークとホストの割り当て
CIDR表記では、どの範囲をネットワークに、どの範囲をホストに割り当てるかを示します。/16 の場合、最初の16ビットがネットワーク部、残りの16ビットがホスト部です。ネットワーク部は、複数のデバイスが接続されるネットワークを識別するために使われ、ホスト部はそのネットワーク内の個々のデバイスを識別するために使われます。
VPC内で指定可能なネットワーク部のサイズ
VPC(Virtual Private Cloud)は、クラウド上で仮想的なプライベートネットワークを作成するためのサービスです。VPC内で指定可能なネットワーク部のサイズは、/16 から /28 までです。つまり、ネットワーク部が最大で16ビットから最小で28ビットまで指定できることを意味します。これにより、VPC内で必要なネットワークの大きさやホスト数に応じて、柔軟に設定ができます。
例えば、/16 の場合、ネットワーク部が16ビットで、65,536のIPアドレスを持つことができます。一方、/28 の場合、ネットワーク部が28ビットで、16のIPアドレスしか持つことができません。このように、CIDR表記を使ってVPC内で必要なIPアドレス範囲を指定することができます。
まとめ
CIDR表記は、IPアドレスとネットマスクを一つにまとめた表記法で、ネットワークの範囲を示しています。割り当てるIPアドレスの範囲や、どの範囲をネットワークに、どの範囲をホストに割り当てるかを表すことができます。VPC内で指定可能なネットワーク部のサイズは、/16 から /28 までで、必要なネットワークの大きさやホスト数に応じて柔軟に設定ができます。この記事で説明した内容が、CIDR表記のIPアドレスに関する理解の助けとなれば幸いです。
おまけ
AWSでVPC同士を連結し、さらに大きなネットワークを構築する方法
AWS(Amazon Web Services)では、異なるVPC(Virtual Private Cloud)同士を連結させて、より大きなネットワークを構築することができます。これにより、異なるリージョンやアカウント間でのリソース共有や通信が容易になります。この記事では、VPC同士を連結する方法について説明します。
VPCピアリング
VPCピアリングは、2つのVPC間でプライベートな通信を可能にするためのネットワーク接続です。これにより、VPC間でのデータ転送がプライベートな通信経路を通じて行われ、インターネット経由ではないため、安全性が向上します。
VPCピアリングは、同一リージョン内のVPC間だけでなく、異なるリージョンや異なるAWSアカウント間でも構築できます。ただし、ピアリングはトランジティブではないため、3つ以上のVPCを直接接続することはできません。
VPCピアリングの設定方法
AWS管理コンソールから「VPC」ダッシュボードを開きます。
左側のメニューで、「ピアリング接続」を選択し、「ピアリング接続の作成」をクリックします。
「リクエスターVPC」および「受け入れ側VPC」を選択し、それぞれのVPCが異なるCIDRブロックを持っていることを確認します。
必要に応じて、異なるリージョンやアカウント間のピアリングを設定できます。
「ピアリング接続の作成」をクリックして、リクエストを送信します。
受け入れ側VPCのAWSアカウントで、ピアリング接続リクエストを受け入れます。
両方のVPCでルートテーブルを更新し、通信を許可するCIDRブロックを指定します。
AWS Transit Gateway
AWS Transit Gatewayは、複数のVPCやオンプレミスネットワークを接続するためのネットワークトランジットハブです。Transit Gatewayを使用すると、数百のVPCやオンプレミスネットワークを一元的に管理でき、ネットワークの複雑さとオーバーヘッッドを削減することができます。また、AWS Transit Gatewayはトランジティブ接続をサポートしているため、3つ以上のVPCを直接接続することが可能です。
簡単に説明
AWS(アマゾンのクラウドサービス)で、インターネット上にあるコンピューターやデバイスを繋げることができます。それをVPC(仮想プライベートクラウド)と言います。VPCは、自分だけの特別な場所で、自分だけのコンピューターやデバイスを繋げることができます。
さらに、AWSでは、別々のVPCを繋げて、もっと大きなネットワークを作ることができます。それをVPCピアリングとTransit Gateway(トランジットゲートウェイ)という方法で実現できます。
VPCピアリングは、2つのVPCを繋げる方法です。まるで、2つの部屋をドアで繋げるようなものです。これによって、コンピューターやデバイスが、別々のVPCでもお互いに話し合うことができます。
Transit Gateway(トランジットゲートウェイ)は、3つ以上のVPCを繋げる方法です。まるで、たくさんの部屋が集まって大きな家になるようなものです。これによって、たくさんのコンピューターやデバイスが、たくさんのVPCでお互いに話し合うことができます。
このように、AWSを使ってVPC同士を繋げて、大きなネットワークを作ることができます。これで、コンピューターやデバイスが、もっとたくさんの仲間と一緒に働くことができますよ。
アタッチメント VPCやオンプレミスネットワーク Transit Gatewayルートテーブルを更新CIDRブロックについて
AWS(アマゾンのクラウドサービス)で、インターネット上のコンピューターやデバイスを繋げる特別な場所があるのを覚えていますか?それをVPC(仮想プライベートクラウド)と言いました。今度は、それらのVPCを繋げて、もっと大きなネットワークを作る方法について説明しますね。
まず、「アタッチメント」というものを作ります。これは、お互いのVPCやオンプレミスネットワーク(自分たちの家や学校にあるコンピューターやデバイスのこと)を繋げるためのものです。これを繋げたいVPCやオンプレミスネットワークごとに作ります。
次に、「Transit Gatewayルートテーブル」というものを更新します。これは、道路の地図のようなもので、コンピューターやデバイスがどのようにお互いに話し合うかを決めるものです。この地図に、各VPC間の通信を許可する範囲(CIDRブロックというもの)を指定します。これで、コンピューターやデバイスが、別々のVPCでお互いに話し合うことができるようになります。
このようにして、VPC同士を繋げて、大きなネットワークを作ることができます。コンピューターやデバイスが、もっとたくさんの仲間と一緒に働くことができますよ。
AWS Transit Gatewayの設定方法
AWS管理コンソールから「VPC」ダッシュボードを開きます。
左側のメニューで、「Transit Gateway」を選択し、「Transit Gatewayの作成」をクリックします。
Transit Gatewayの設定を入力し、「Transit Gatewayの作成」をクリックして、Transit Gatewayを作成します。
同じ画面で、「Transit Gatewayアタッチメント」を選択し、「アタッチメントの作成」をクリックします。
VPCまたはVPN接続を選択し、アタッチメントを作成します。これを各VPCやオンプレミスネットワークで繰り返します。
Transit Gatewayルートテーブルを更新し、各VPC間の通信を許可するCIDRブロックを指定します。
これで、AWS Transit Gatewayを使用して複数のVPCやオンプレミスネットワークを一元的に管理し、より大きなネットワークを構築できるようになりました。これにより、企業のネットワーク拡張やクラウド移行が容易になり、運用管理の効率も向上します。
まとめとして、AWSではVPCピアリングとTransit Gatewayを使用して、異なるVPC同士を連結し、さらに大きなネットワークを構築することができます。VPCピアリングは2つのVPC間のプライベートな通信を可能にし、Transit Gatewayは複数のVPCやオンプレミスネットワークを一元的に管理して接続することができます。これらの方法を利用して、企業のネットワーク拡張やクラウド移行を効率的に行いましょう。