代表チームがいない間に〜24-25シーズン第13週プレビュー
今週は日曜の夜からパンコンチネンタル選手権(PCCC)が始まりますが、それ以外のチームは、何もせずにその様子を見守っているだけではありません。PCCCの話は別のNoteにゆずるとして…書く余裕があるか知りませんが…今週始まる他の大会について、まとめてみます。
日本のチームが出場する大会
選手権準優勝チームの戦いぶりは?:Nufloor ペンティクトン カーリング クラシック
カナダ西部のブリティッシュコロンビア州ペンティクトンで行われるのが、男子の大会「Nufloor ペンティクトン カーリング クラシック」(推定SFM:6.0)です。日本時間日曜夜に開幕するPCCCに向けて、前回の国内選手権優勝チームが準備をする中で、日本選手権準優勝の🇯🇵SC軽井沢クラブ、韓国選手権準優勝の🇰🇷パク・ジョンドク(カンウォン道庁)、そして、カナダに至っては、前回の男子カナダ選手権で2位だった🇨🇦マキューウェン、3位チームから3名が残った🇨🇦ジェイコブス、4位の🇨🇦ダンストンとプレーオフに残った他の3チームがすべて出場します。現在のカナダ国内ランキングで4位の🇨🇦エッピングと5位の🇨🇦クライターも出場します。欧州からの参加チームはありませんが、十分に強いチームが集まった大会と言えるでしょう。日本からは、🇯🇵SC軽井沢クラブとともに、🇯🇵ロコ・ドラーゴも出場します。
準優勝チームの中では、🇨🇦マキューウェンが現在国内ランキング首位で、好調さを見せています。カナダ国内で出場した5大会では、3大会で優勝し、残りの2大会でもベスト4です。🇯🇵SC軽井沢クラブは過去2大会で予選通過を逃しているので、そろそろ予選通過したいところですが、それ以上に苦戦している様子なのが🇰🇷パク・ジョンドクで、カナダ遠征が始まってから1勝9敗です。日本も韓国も女子の方が世界ランキングが高い状態が続いていますので、ぜひ男子チームにも、今以上に世界と戦えるようになってほしいですね。
一度帰国するか、小さめの大会でつなぐか:North Credit Union ミックスダブルス オープン
🇯🇵松村/谷田が今週出場するのが、オンタリオ州サドバリーで行われる「North Credit Union ミックスダブルス オープン」(推定SFM:1.5)です。今週はカナダでも欧州でも、CurlingZoneに掲載されているMDの大会は、この大会だけです。率直に言ってしまえば、レベルの高い大会という感じではありませんが、オンタリオ州ゲルフで行われるカナダの五輪代表決定戦予選第2戦(第17週)に出場するペアが、今大会の出場18ペアの中に3ペア含まれていますので、その辺りのチームとの優勝争いになるかと思います。
🇯🇵松村/谷田の主戦場がMDスーパーシリーズだと考えれば、第9週のバーノン大会から第15週のウィニペグ大会まで、間に5週間あります。カナダでは、第10週と第12週にはある程度強いチームの出場が見込めそうな大会がありましたが、今週(第13週)と来週(第14週)は、オンタリオ州で1つずつ大会があるだけでした。特に来週には、カナダの五輪代表決定戦予選の第1戦があるので、その影響もあるでしょう。
予算やその他の日程と調整しながら、遠征スケジュールは決まるものでしょうし、試合数を多くこなす方が調子を上げやすい選手もいますから、レベルの高い大会じゃないと、出場する意味がないとは思いません。ただ、日本のMDを引っ張る2つのペアは、今季、対照的なスケジュールを組んでいるのも確かです。早めに遠征を始めた🇯🇵小穴/青木は一時帰国中で、次のMDスーパーシリーズに合わせて、カナダに戻るようです。反対に、🇯🇵松村/谷田は、遅めのスタートながら、1回の長い遠征に行っている途中です。結果的にそれが良かったのか、自分たちに合っていたのかは、後からわかるのでしょう。
その他の大会
欧州選手権スイス代表決定戦
「現在世界ランキング1位で、欧州選手権で優勝したばかりの🇨🇭ティリンツォーニが来年の欧州選手権に出場しないかもしれない」と、去年の欧州選手権の時点で言っていたら、“何を血迷ったことを言っているのか”と思われたでしょう。その時の🇨🇭X.シュヴァラーの世界ランキングは28位でしたが、シーズン開始時の38位から10ランクも上がった後でした。その後、カナダ遠征で優勝を経験し、あと一歩のところでスイス選手権優勝を逃したものの、世界ジュニアでの全勝優勝を経て、世界ランキング11位まで駆け上がり、グランドスラム出場を果たしたのでした。このような実績から強化指定Aに入るチームが2チームとなり、その2チームで欧州選手権スイス代表決定戦が行われることになったようです。
一方で、男子で新たに強化指定Aに入った🇨🇭ブルナーは、目立たずにランキングを上げてきたと言えます。昨シーズンは優勝ゼロですが、15大会に出場して、ベスト4以上が9大会。どんな大会でも必ずベスト4に残るような戦いぶりで、シーズン開始時の31位から14位までじわじわと世界ランキングを上げてきました。スキップの🇨🇭M.ブルナー選手とセカンドの🇨🇭R.ケラー=マイヤー選手は、前回の五輪までの間、今回対戦するY.シュヴァラー選手とチームメイトでしたが、今回はこの決定戦で欧州選手権代表を争うことになりました。
(注:執筆時点で、女子は🇨🇭ティリンツォーニの3勝0敗、男子は🇨🇭Y.シュヴァラーの2勝1敗)
欧州男子は🇨🇭ベルンでトリプルノックアウト
先週後半にMDの大会をやっていた🇨🇭ベルンで、今週は男子の「グランプリ・ベルン・インター」が行われています。出場するのは欧州のチームばかりで、来週🇨🇭バーゼルで行われる「スイス・カップ・バーゼル」と合わせて出場するチームが多いですが、再来週のグランドスラム第2戦「カナディアン・オープン」に出場するチームは24チーム中2チームだけです。どちらかと言えば、有力国の代表じゃないチームが多く、こちらも“代表チームがいない間に”という感じ。ただ、欧州選手権のAまたはBに出場する代表チームは、6チームほど含まれているようです。
欧州女子は🇸🇪スンドビュベリでラウンドロビン
スウェーデンのストックホルム郊外で開かれている「スンドビュベリ・オープン」は、男女10チームずつで行われている大会ですが、国内チーム中心の男子に比べると、女子は欧州選手権に出場する代表チームが多く、Aに出場する4チームとBに出場する3チームが今大会に参加しています。地元ということもあってか、🇸🇪ハッセルボリも出場(カナダ在住のS.マベリス選手は不在)していますが、ハッセルボリ選手のお父さんとヴラノー選手のお父さんの所属するシニアのチームも男子の部に出場しています。今週開催中のNHK杯の藤澤家みたいに同じチームではないですけどね。
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