まずは2勝2敗を目指して〜第15週&カナディアンオープン プレビュー
当選した人の名前にバラをつける国政イベントが終わったばかりですが、今週のグランドスラムの予選では、バラ2つ、つまり、各チームひとまず2勝2敗までなんとか頑張ってほしいと思い、こういうトップ画像になりました。もちろん全部勝てるに越したことはありませんが、グランドスラムという舞台は、2勝2敗ですら難しい、世界最高峰の場だということは、忘れずにいたいです。
日本から女子4チームが出場するカナディアン・オープン
大会形式のおさらい
今季のグランドスラム第2戦「カナディアン・オープン」は、エドモントン郊外のアルバータ州ニスキューのサイレント・アイス・アリーナで開催されます。男女16チームずつが出場しますが、男子は10月8日時点の世界ランキング1位〜16位の16チームが出場する一方で、女子では、欧州選手権を控える🇸🇪ハッセルボリが出場を辞退したため、世界ランキングで16位の🇰🇷ハ・スンヨンまでに、スポンサー枠の🇨🇦スターメイ(活動拠点がエドモントン)を含めた16チームが出場します。
第1戦はトリプルノックアウト方式でしたが、第2戦の今大会は、グランドスラムで今年1月から採用されている変則のラウンドロビン方式です。4チームずつ4つの組に分かれて総当たり(3試合)+シード順に対応した別組のチームとの対戦(1試合)の4試合を、それぞれのチームが戦います。
下位シードチームが予選通過する方法を考える
日本からは女子4チームが出場しますが、グランドスラムの組み合わせは、以前よりも上位シードに有利な形に今年から変わっており、この方式が採用されるのは2大会目です。🇯🇵ロコ・ソラーレは第6シードなので、比較的下位シードとの対戦が多いのですが、他の3チームは第12〜14シードなので、“第8シード以上のチームの中から3チームと対戦する”というかなり厳しい組み合わせになります。
この方式が採用された初めての大会で、“第8シード以上のチームの中から3チームと対戦する”という組み合わせで、下位シードから予選を通過したのは、男女合わせて16チームのうち、2チームでした。片方は女子で第10シードだった🇰🇷キム・ウンジョンで、もう片方は男子で第13シードだった🏴クレイクでした。
🇰🇷キム・ウンジョンの方は🇨🇦ホーマンに勝つという離れ技を決めて、予選3勝1敗だったので、あまり参考にならないかもしれませんが、2勝2敗で予選を通過した🏴クレイクの勝ち上がり方は参考になるかもしれません。初戦で🇮🇹レトルナスに5-4で勝ち、その後、🏴マウアット(2-9)、🇸🇪エディン(3-7)と連敗しますが、最終戦で第12シードの🇺🇸ドロプキンに6-1で勝って、予選通過を決めました。これを一般化して言うと、こうなるでしょう。
第8シード以上のチームとの3試合のうち、1つにはなんとかして勝つ
第9シード以下同士の試合も1試合はあるので、そこは落とずに勝つ
シュートアウト(DSC)で良い数値を残して、タイブレークを回避
🏴クレイクの場合、結果的に、2勝2敗で4チームが6位〜9位に並びましたが、シュートアウトの順位がその中で2番目だったので、全体7位で予選通過を決めました。ちなみに、6位が🇮🇹レトルナス、8位が🇨🇦グジュー、9位が🇨🇦クーイーでしたが、タイブレークで対戦するのもこのレベルの強敵なので、タイブレークを避けることも大切だと言えます。
女子の予選通過チーム予想
この傾向を踏まえて、女子の予選通過8チームを予想してみました。
🇨🇦ホーマン、🇨🇭ティリンツォーニ、🇰🇷キム・ウンジ、🇨🇦エイナーソン、
🇯🇵ロコ・ソラーレ、🇰🇷キム・ウンジョン、🇸🇪ヴラノー、🇯🇵北海道銀行
上位陣が崩れるイメージがあまり持てなかったので、ガチガチの予想になっていますが、期待も込めて日本から2チーム目を入れてみました。欧州選手権を控えているチームは仕上がりが良さそうです。タイブレークまで残りそうなチームとして、🇮🇹コンスタンティーニと🇰🇷ハ・スンヨンを挙げたいと思います。この予選組み合わせは、第13・14シード(🇯🇵中部電力・🇯🇵フォルティウス)が一番対戦相手が厳しくて、第15シードの🇰🇷ハ・スンヨンの方が実は予選通過しやすいような気がしています。
予選は4試合しかないので、日本チーム同士の試合の勝敗もとても大切です。“🇯🇵北海道銀行が最終戦🇯🇵フォルティウスに勝っていれば予選通過だったのに、🇯🇵フォルティウスが意地を見せた”みたいなシナリオとか、普通にありそう…。🇯🇵中部電力が予選通過した時には…🇯🇵ロコ・ソラーレが予選通過していない気もします。ちなみに、日本の4チームの勝ち星は合計7勝という予想です。
男子の予選通過チーム予想
男子の予選通過8チームも予想してみます。
🏴マウアット、🇨🇦グジュー、🇮🇹レトルナス、🇨🇭Y.シュヴァラー、
🏴ホワイト、🇸🇪エディン、🇨🇦マキューウェン、🇨🇭フースリ
タイブレークには、🇨🇦ダンストンと🇨🇦ジェイコブスが残ると予想します。こちらも最初は全然予想として面白くない感じになったので、ちょっと手を入れてみました。今季の第1戦では🇮🇹レトルナスと🇸🇪エディンが予選落ちしていますが、さすがに欧州選手権を控えたこの時期には仕上げてくる気がします。
MDスーパーシリーズ第3戦@ウィニペグ/🇯🇵MD2組が出場
グランドスラムにばかり気が取られがちですが、🇯🇵小穴/青木と🇯🇵松村/谷田のランキング国内最上位争いが再開します。
MDスーパーシリーズの第3戦は、マニトバ州ウィニペグで行われます。この2組が同じ大会に出るのは、これが今季4大会目ですが、ここまでは同じ順位または🇯🇵小穴/青木の方が順位が上となっています。カナダで同じ大会に出場するのは、今大会か、来週の第4戦@サスカチュワン州ムースジョーが最後になりそうです。MD日本選手権の開始まで、もう1ヶ月を切っていますし。
大会の参加チームなどはまだすべてわからないのですが、大会は現地7日(木)から始まり、10日(日)まで続きます。欧州から参加するペアもあるようですが、来週末に始まる4人制欧州選手権に出場する選手がいるペア(🇳🇴スカスリエン/ネドレゴッテンとか)は、参加しない気がします。また、🇨🇦ウォーカー/マイヤーズなどカナダの上位陣も、MD五輪トライアル予選会への出場が優先のようで、SFMはあまり上がらないかもしれません。その分、特にポイント争いを追いかける立場の松村/谷田にとっては、上位進出、そして、🇯🇵小穴/青木よりも上の順位で終わりたいところでしょう。
Original16 メンズ キャッシュ スピル@カルガリー/🇯🇵男子3チームが出場
🇯🇵TM軽井沢、🇯🇵SC軽井沢クラブ、🇯🇵ロコ・ドラーゴの3チームは、カルガリーで行われる「Original16 メンズ・キャッシュ・スピル」(SFM:推定3.5)に出場します。グランドスラムと同時期に行うので、世界トップクラスの選手はいないですが、その分、上位進出してもらいましょう。
その他の気になる大会
車いすカーリング世界B選手権
11月3日〜8日に🇫🇮ロホヤで車いすカーリング世界B選手権が開催されています。11チームの中で上位3チームに入ると、車いすカーリング世界選手権に出場できます。この世界選手権に出場して、必要なポイントを獲得すれば、日本代表がミラノ・コルティナ パラリンピックに出場できる可能性が出てきます。日本代表を務めるのは、KiT CURLING CLUBのチェア部の選手4名とSafilva の選手1名です。執筆時点では好スタートを切ったようですので、朗報を待ちたいと思います。
ちなみに、会場となっている🇫🇮ロホヤのキサカリオ・スポーツ・インスティチュートでは、この後、車いすカーリング世界B選手権→欧州選手権→世界ジュニアB選手権と続いていきます。会場提供・運営など、ありがたい限りです。