PPM分析とイノベーター理論のあわせ技でECサイトのレイアウトを考える
こんにちは。名古屋市でスクリーン印刷、そしてスクリーン印刷を応用した困りごと解決商品を展開している「人を助ける印刷屋さん®」太美工芸です。
このnoteアカウントでは、D2Cマーケティングチームのウェブマーケティング担当・大林がマーケティング活動の様子を紹介しております。もしよろしければお気軽にフォローしてくださいm(_ _)m
さて、今回のテーマは「マーケティングチームの意思決定を支える判断力」です。
私達はマーケティングを「私達を必要としてくださる潜在的なお客様との接点づくり」と「ファンになってくださったお客様との持続的で良好な関係づくり、リレーションシップ」のために学び、実践しております。こちらを前提としてお読みいただければ幸いです。
PPM分析とイノベーター理論を簡単に説明すると・・・
(タイトルでピンと来たクロウトな方はこの項目は読み飛ばして次の項目にお進みください。)
PPM分析
取り扱っている商品や事業を市場シェアと市場成長率という2つの軸で4分類し、「スター」「金のなる木」「問題児」「負け犬」と定義。追加投資の優先度と事業続行もしくは撤退の検討をするのに有用です。ちなみにスターだけあればよいわけでもなく、金のなる木も永遠ではありません。
イノベーター理論(withキャズム理論)
時間軸と採用者数(≒売上高)で表される、消費者の5分類。これをベースに私達の中ではキャズム理論と組み合わせて検討することが多いです。単純に言えば「まだ誰も持っていませんよ、あなたが最先端です」というアプローチと「皆さんお持ちですよ。レビューも集まっているように品質も評価されていますよ」というアプローチを使い分けていくタイミングを読むことが重要です。
PPM分析では商品やシリーズの事業におけるポジショニングを評価し、イノベーター理論では時間軸で見たライフステージを評価
結構この作業はしんどいものがあることは否定できません。素朴な感覚として、我が子のように手塩にかけて生み出してきたアイテムを「負け犬」ブロックに入れるのには抵抗があります。精神的葛藤がそこにあります。
イノベーター理論におけるライフステージ評価も同様です。陳腐化という言葉はできれば使いたくないという心理がはたらくものです。
その問題については数値基準を設けて機械的に処理分類していけばよい、というのが一つの答えではありますが、事業の当事者性が強くなればなるほどそれは難しくなっていくものです。にんげんだもの。
実際、誰にでも冷徹にも思えるレベルの冷静なトリアージ機能が備わっているわけではありません。ただしなあなあで進めると、それは思い込みやバイアスによる錯誤になるリスクでもあります。
そこでどうやって意識を変えていくか、考えてみました。
「全体最適」という視点で捉えて全体としての戦略ロジックを見直すクセをつける
つまりは俯瞰的にモノを見よう、ということですが、これはディスカッションしているとついつい重心が詳細に向かっていきやすく、難しいものです。
ある商品に割くべきリソースは全体にとってプラス材料になり得るのか、もっと他に優先すべきことはないのか、あるいは、あえて直近ではデメリットやリスクがあってもリソースを割くだけの理由があるのか(それを全体として許容できるのか)、そういったことを気にするクセを身に付けたいところです。
ECサイトにおける全体最適はつまり全体の売上に貢献するアイテムを中心としたPPM分析結果による序列をもとにしたレイアウトである
そうして分類・整理されたアイテム群はPPM分析における役割、それぞれのライフステージという2つの評価軸によってECサイトにおいてもどのような扱いをするのが望ましいか、どのような序列で優先順位をつけるのが良いか、を考えやすくなります。
当然と言えるかもしれませんがつまりは、ECサイトのトップページのレイアウトや広告戦略とPPM分析や商品ライフサイクル理論は強い相関関係にあるわけで、これらの整理ができていれば自ずとECサイトでの全体最適化(例えばバナーは―、そのアイテムの配置決定要因は―)は半自動的に決まってくるわけです。
アイテム群の配置に悩んだらPPM分析と商品ライフサイクルを見直して整理するところからスタートし、とりあえずの見直し材料として活用していくことでUXの改善が期待できると考えられます。
時間経過とともに商品点数が増えてきたら見直しと再評価を!
というわけで、「ECサイトにおける全体最適による収益性向上のための分類、整理」としてのアイテム群分析への取り組みを並行しております。
専門的な用語を交えて書くとこのようなことですが、肌感で追いつかなくなってきたらECサイトのレイアウトやバナーの序列を設定するロジックとして活用することで悩みや葛藤を減らし、よりよく売れる形を作っていこう、ということです。
もちろん、サイト解析ツールでの各種統計データもあわせて検討材料にすることをお忘れなく!
先日記事にもした「あしあわせステッカー」はまさにこの見直しで再浮上したアイテムなんです
靴を揃えてあしあわせ。「あしあわせステッカー」の秘密|人を助ける印刷屋さん|太美工芸株式会社 (note.com)
2024年6月現在、あしあわせステッカーを楽天ページの上部にバナー掲載しております。これも、ここまで展開したPPM分析、商品ライフサイクル理論を踏まえ、まだまだ注目度を高めて「需要を喚起し、より選んでいただける可能性」にスペースを割く意味があると考えたからです。
どうしてそういう仮説に至ったかは、マーケティングチームで共有しています。
ECサイトのバナー配置序列に悩んだら、ぜひPPM分析を応用してみてください。
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(文・編集 |太美工芸ウェブマーケティングチーム 大林)