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スペシャルオリンピックスについて~知的障害者のスポーツプログラム~
いつもお読みいただきましてありがとうございます。
今回は、息子が参加している「スペシャルオリンピックス」について書きたいと思います。
*この記事は無料で最後まで読めます*
スペシャルオリンピックスとは?
以下、「スペシャルオリンピックス日本」のHPより引用します。
スペシャルオリンピックス(英語: Special Olympics、略称:SO)とは、知的障害のある人たちに様々なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供している国際的なスポーツ組織です。
スペシャルオリンピックスは非営利活動で、運営は「ボランティアと善意の寄付」によっておこなわれています。
またスペシャルオリンピックスでは、これらのスポーツ活動に参加する知的障害のある人たちをアスリートと呼んでいます。
Wikipediaを見ると
「1962年6月に、ジョン・F・ケネディの妹のユーニス・ケネディ・シュライバーが自宅の庭を開放して35人の知的発達障害のある人たちを招いてデイキャンプを行ったのが始まりである。」
とありました。
(以下、Wikipediaを基にまとめると・・)
日本では、1980年4月~1992年に「ジャパンスペシャルオリンピック委員会(JSOC)」という組織が活動をしており、JSOC解散後、1993年に熊本県の有志により細川佳代子氏を理事長とするスペシャルオリンピックス・熊本が新たに設立され、翌1994年に「スペシャルオリンピックス日本(SON)」が国内本部として、SO国際本部の認証を受けて発足したそうです。
2012年4月1日より公益財団法人と成っています。
現在の理事長は、2012年ロンドンオリンピック柔道男子60キロ級銀メダリストの平岡拓晃(ひらおかひろあき)氏(現、筑波大学 体育系 助教)です。
HPによると、現在世界200の国と地域で400万人、国内では47都道府県で6,936人(2021年度末時点)がアスリートとして活動に参加しているそうです。
息子はアスリート
スペシャルオリンピックス日本(以下、SON)では、参加する選手をアスリート、指導者をコーチ、付き添い等を担う家族をファミリーと呼んでいます(さすがアメリカ由来の組織ですね)。スポーツプログラムには、知的障害がある6歳以上であれば誰でも参加資格があります。
息子の場合は、アスリートとして中学1年の時から参加しています。
初めはボウリングと陸上、2つのプログラムに参加していましたが、現在は陸上のみ参加しています。身体を動かすことで好きな息子にはとても合っていると思います。
なお、アスリートは好きなプログラムに2つまで参加できます。
実施されているプログラムは地区によって違いますが、息子が所属する地区では「陸上、ボウリング、競泳、バドミントン、テニス、馬術、バスケットボール、チアダンス、柔道」のプログラムが実施されています。
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コーチは陸上経験者や保護者がボランティアでつとめています。規定のコーチクリニックを受講することになりますが、夫も数年前にコーチクリニックを受講し、ファミリーコーチとして練習や大会に付き添ってくれるようになりました。感謝です!
運動オンチの私は専らファミリーとして、練習時の送迎やフォロー、大会の準備等の裏方仕事をしています。1人で陸上競技場まで来る方もいますが息子の場合、成人しているとはいえ自宅から少し離れた競技場まで1人で行くことは難しく、また大会の準備となるとどうしてもファミリーが裏方を務めることになります。アスリートはみな知的障害がある故、これは仕方がないことかもしれません。
(グループホームなどの施設に入居しているアスリートは、施設の方が送迎するケースもありますし、送迎をヘルパーに頼んでいる方もいます。保護者が高齢になり付き添いなどができなくなり、辞めていくアスリートもいます。この辺りは、福祉のサービスがどれくらい利用できるかの問題だと思いますが、土日は送迎のヘルパーも足りなかったりするので、どうしても親の負担にならざるを得ません。)
息子がアスリートとして長く参加できるよう、私達も元気でいなければいけませんね!
ディビジョニングで金メダルも!
このSOで一番いいなぁと思うのが、単にタイムなどで競うのではなく「ディビジョン」というクラス分けで誰でもメダルがもらえるチャンスがあるというところです。
【ディビジョン】とは?
スペシャルオリンピックスの競技会では、可能な限り同程度の競技能力のアスリートが競技できるように、性別、年齢、競技能力などによってクラス分け(ディビジョン)を行います。このディビジョニングによって、自分の現在の能力を十分に発揮し、一番輝く機会を得られると考えています。
そしてディビジョンごとに表彰台に乗るので、競技に参加した全てのアスリートにメダルやリボンが貰えるのです。
息子は競技上さほど良いタイムではなく(低緊張なので身体能力自体高くありません)、本人もいたってマイペースな性格で「どうしてもメダルが欲しい!」との欲はあまりないのですが(笑)やはり表彰台に立ってメダルを貰うのはとても嬉しそうです。
中でも、2022年11月に開催された「スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・広島」で金メダルをいただいたことは何よりも嬉しく、本人の自信になったと思います。
*「スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・広島」に参加した際の記事はこちら。
皆様の支えに感謝
このSONへ参加するには、年間数千円の会費とスポーツ保険代、各プログラム実施時の会場費等、個人の負担はさほどではありません。
ナショナルゲームの開催や選手団の派遣、コーチの育成、啓発活動等、非営利組織であるSONは企業や団体からの寄付や協賛に支えられています。
心より感謝いたします。
そして、それゆえスペシャルオリンピックスは単なる習い事とは違い「人と人の絆をつなぐ場所」であるとも言えると思います。
知的障害者にもスポーツを。
笑顔はじける輝きの場を。
誇らしく胸を張れる場を。
最後まで頑張る場を。
・・私もファミリーの1人として、今後も息子と一緒に活動できることを願ってやみません。
この記事を読まれて興味を持たれた方、参加を希望される方は是非お住いの地区組織へお尋ねいただければと思います。
(以下のSONのHPの「地区組織」のページから、各地区組織の情報へととびます。)
*「スペシャルオリンピックス日本」HP
では、今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
*スペシャルオリンピックスに関連して、2024年10月に開催された九州ブロック大会の記事はこちらです。
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