家族が陽性になった時の記録
はじめに
これは2022年1月末に、連れ(夫)が新型コロナウイルス感染症になって発症した時の記録。
2022年8月現在、まだ寝袋生活が続いているのでアップし損ねていたが、友人の家族が陽性になって濃厚接触者の知見を求めていたので、この機会に公開することにした。
発症
連れが新型コロナウイルスの症状を発症したのは1月27日朝。簡易抗原検査で陽性。私は陰性。
この日を0日目として7日間が濃厚接触者の自宅待機期間となる。念のため、10日間待機して、その間は出勤せず、弓道場にも行かず、公共交通機関も利用しなかった。
その間に家でやった家庭内隔離の記録をここにとどめておく。
ひとつのケーススタディとして、参考になったらいいなと思う。
(執筆したのは2022年2月。リンク先の記事などは当時のものです)
なお、濃厚接触者と判定されたわけではない。
そもそも連れのPCR検査結果が出たのが1月31日。当時は第6波のピークで、発症日に検査を受けても結果が出るまで時間がかかった。だから、確定はしていないけれど連れが陽性だったとみなして行動する。
連れが陽性だったとしたら、発症直前まで隣で寝ていた私が濃厚接触者に該当しないわけはない。
まず一応確認した。
東京都福祉保健局「身近な人が新型コロナウイルス感染症になった方へ~自分が濃厚接触者だと思ったら~」
ここで濃厚接触者と自己認定。
では、次に何をすべきか。
家庭内隔離の記録
参考:「家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポイント~」(厚生労働省)
自宅待機中、同居家族が陽性の場合は次の点に特に注意するようにと書かれている。
1 部屋を分ける
2 感染者の世話をはできるだけ限られた人で
3 マスクをつける
4 小まめに手を洗う
5 定期的に換気する
6 手で触れる共用部分を消毒する
7 汚れたリネン、衣服を洗濯する
8 ゴミは密封して捨てる
以下にそれぞれの対策を記す。
1 部屋を分ける
我が家は2LDK、2部屋はそれぞれ寝室と仕事部屋。病人は寝室、私は仕事部屋。幸い、仕事部屋の私の机と押入れの間に、寝袋分のスペースはギリギリ確保できる。昼間は仕事して、夜はその部屋で寝ることに。共用部分(リビング、キッチン、洗面所、トイレ、風呂)はお互い最低限の利用で済ます。
2 感染者の世話をはできるだけ限られた人で
まあこれは2人しかいないから、やる人がそもそも限られている。
3 マスクをつける
これはもう前提で、飲食と歯磨きとシャワーの時しか外さない生活。ちなみに外に出る時は外用のマスクにつけ替えて出かけていた。
4 小まめに手を洗う
これは普段からやっていること。洗面所にはミューズ(固形)、キッチンにはビオレuキッチンハンドジェルソープを常備。
その上で今回はタオルの共用を避けるため、洗面所とキッチンにペーパータオルを置く。ペーパータオルが減ったら補充した。
寝室入口付近にはかねてより買い置きしていたアルコールスプレーボトル設置。これは連れ用。自分用には、常々各カバンに入れている消毒セット(ハンドタオル+アルコールジェル+紙石鹸のセット)のジェルを使う。
5 定期的に換気する
キッチンの換気扇は常時稼働、日中可能な範囲で窓を細く開ける。各窓際にはサーキュレーターが常時回ってる。光熱費は知ったことか。
6 手で触れる共用部分を消毒する
薄めたハイターを用意。
消毒したもの:ドアノブ、冷蔵庫やレンジの扉、リモコン、水栓レバー、やかんの持ち手、各種スイッチ、トイレのレバー、食器棚や各種引き出しの把手、無印の音波電動歯ブラシ(各自の歯ブラシを差し込むやつ)、歯磨きのチューブ。
タイミングは自分がシャワーを浴びる直前。使い捨ての手袋をはめて消毒してゴミ捨てまで済ませてから、シャワーを浴びる。連れは食後に歯を磨き、私はシャワー後に歯を磨く。だからこのタイミングがベストだった。
もちろん、気になった時にはいつでも拭いていた。
7 汚れたリネン、衣服を洗濯する
洗濯したいものがあったら洗濯槽に放り込んでもらい、発見次第洗濯。洗濯は3日に1回ぐらいだっただろうか。
8 ゴミは密封して捨てる
寝室のゴミ箱を専用ゴミ箱にしてもらい、寝室入口近くに置く。
毎晩ゴミ箱にセットしておいた袋を取り出して口を縛って玄関に置いておき、ゴミの日にまとめて袋に入れて出す。
物資の調達
▪️食料品など
買い物は徒歩で行ける範囲で行く。もちろん、入店時にアルコールで手指を消毒するのは前提で。これは私が気づかぬうちに感染源にならないため。
▪️飲食について。
・水分は箱買いしてあったOS-1と、リクエストに応じてペットボトルのカフェオレやお茶を毎日補充して、好きに取ってもらう。
・食事はベッドでこぼさず食べやすそうなものを、普段の食器に盛ってトレイに乗せて持っていく。自分用には別に取り分けてリビングのテーブルに盛りつけ、配膳後に手を洗ってから食べる。
・トレイをシンクに持ってきてもらったら、ゴム手袋をして食洗機か洗剤で洗う。飲み物のペットボトルも洗剤で洗う。
・トレイは最初は薄めたハイターで拭いていたけど、洗剤で洗ってしまえばいいことに気がついて、私って天才じゃないかと思った。
・病状の各段階で、用意できるものと用意する場所が変わってくる。
症状が激しい時期は、熱が高かったり喉が痛かったりする上に、希望を伝える余裕もない状態なので、OS-1やお茶類を補充するしかなかった。
症状がおさまってきた時期は、リクエストを聞きつつ必要そうなものを用意した。
療養期間が終わっても後遺症が残っていて、今も対処が必要。胸焼けと食欲不振と咳と倦怠感。
何を用意したらいいか、要望を聞きつつ試行錯誤はまだ続く。
隔離が終わってからの所感
▪️あってよかったもの
・抗原検査キット(連れの会社から支給されていたもの。使った分は後で補充してくれた)
・人数分の体温計
・マスク
・アルコールボトル
・石鹸
・OS-1
・寝袋 Captain Stag フォルノ 封筒型シュラフ(寝袋)800(ダークネイビー)
・タオルストッカー。タオルを畳んで上から入れると下から取り出せる。洗濯済のタオルをどんどん使える。
▪️調達したもの
ペーパータオル
使い捨て手袋
寝袋の下のマット1 キャプテンスタッグ インフレーティングマット
寝袋の下のマット2 [ JOYme ] キャンプマット
▪️準備していたけれど難しかったもの
・アイスノン(的な、冷凍庫で凍らせて使うやつ)
3つ(大中小)用意していたのだが、全部冷凍庫に入れると食品が入らなくなるので、中と小を冷凍庫に常備。発熱があり次第、大を冷凍庫に入れ、中と小で大が冷えるまでしのぐ…というつもりだったが、笑っちゃうぐらいに全然足りなかった。
盛大に失敗した。
本当は大3つぐらい冷凍庫に常備したいが、食品の冷凍保存もしたいので、容量との駆け引きが難しい。
今度は大だけを冷凍庫の底に入れて、発熱後中小(待機数を増やして)を投入してみようと思う。
▪️意外だったこと
発症後20日経過して、もう感染の恐れはなくなっているけれど、連れは今もベッドで1日の大半を過ごしている。
long-COVIDというやつだろうか。咳は治ってきたものの、疲労感や胸焼けに苦しんでいて、職場にこれまで通りに復帰できる状態ではない。当面、稼働時間を模索しながら少しずつ復帰していくのだろう。
となると、今はまだ、寝室で仕事をするほうがよさそう。
というわけで、私の仕事部屋での寝袋生活が、思ったよりも長く続いている。
隔離生活が長期に及んでも大丈夫な体制を作っておくことは大事だ。
今回の件でいえば、寝袋の下に敷くマットを二重にしていてよかった。
▪️対策が取れた要因
ほとんどの仕事が在宅で、出勤が週1日しかなかった。出勤先も、新型コロナウイルス感染症が職場で拡大しないよう、感染者が出た情報を流してくれて、発熱などの懸念がある場合には休んでいいと繰り返しアナウンスしてくれていた。だからPCR検査の結果が出る前に事情を話して、念のために休むことができた。
(去年連れが蜂窩織炎になった時も、念のために休ませてくれて、それを評価に反映させないでいてくれた。今度から代講の打診は積極的に受けよう。ありがたすぎる)
また、部屋を分けて仕事部屋にいたので、在宅の仕事はそこでできた。だから仕事への支障はほとんどなかった。
これもまた、運がよかったのだと思う。
▪️乗り切れた要因
こうしてなんとか乗り切れたみたいなので、たぶん隔離はうまくいったのだと思う。
では、発症前から出るウイルスを回避できたのはなぜか。
たぶん、理由は4つ。
・食事時にテレビ(録画とかアマプラとか)をわりと夢中になって見ていた→結果的に黙食、かつ向かい合ってない。
・寝る時に連れは睡眠時無呼吸症候群の治療でCPAPという機器をつけていて、私は冬場は風邪を引きたくないからマスクをすることにしている(数年前からの習慣)ので、飛沫が飛散しにくく、吸い込みにくい。
・2人とも2回ワクチン接種済み。ワクチン接種済みだとウイルス量が低くなり、人にうつしにくくなるらしい。
・たぶんこれが最大なのだろうけど、運。
▪️小並感
往診に来てくれる医師、オンライン診療で処方箋を出してくれる医院、処方箋を受け取って薬を出してくれる薬局。
新型コロナウイルス陽性者という情報が伝わっていて、費用は一切かからない。
コロナ治療薬じゃなくても、咳止めでも「お代はいりません」と言われる。
これってすごいことじゃないかと思う。ワクチンだって無料だし。
国すごい。
携わってる人たちが正当な報酬を受けられていますように。
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