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取材ライター歴11年渡辺まりこさんにインタビュー!仕事ゲット術から取材のコツまで聞いちゃいます!

Webライターのなつめです。今回は、Twitterスペースに挑戦!取材ライター歴11年の渡辺まりこさんへの約1時間のインタビューをnoteにまとめました。

まりこさんが2冊目のkindle本を作成するにあたって、取材される側の気持ちを知りたいというのがインタビューの目的です。

約1時間のインタビューをお楽しみください。

ーーなつめ:事前に取ったアンケートでは、未経験から取材ライターになりたい方と取材経験があり細かいスキルを聞きたい方が半々でした。前後半に分けて質問をさせていただきますね。

渡辺まりこさん:よろしくお願いいたします。Twitterで募集したら、なつめさんがさっと手を挙げてくれたんですよね。準備もしっかりしてくれて、びっくりです。

ーーこちらこそ素敵な機会をありがとうございます。まりこさんファンも多いとは思いますが、改めて自己紹介をお願いします。

取材ライター歴11年の渡辺まりこです。新潟県三条市に住んでいます。金物の街で、夫は包丁職人です。保育園の娘と小学生の息子がいます。

ーー取材スキルについて聞く前に、まりこさん自身について教えてください。仕事がある日のスケジュールは?

取材は、基本的に車で行きます。片道10分のところから1時間のところまでさまざまです。新潟県って縦に長いので、移動距離がけっこうあるんですよ。今は遠くても片道1時間以内のものにしています。

現地に到着したら、2時間かけて取材をします。取材当日は頭がヒートアップしているので、あえて取材のことは書きません。取材後はできるだけ他の作業をするようにしています。

取材がない日は、朝8時に子どもを保育園に送って5時まで執筆にあてます。夜は9時半に寝て、朝は4時に起きます。


ーー早起きですね!朝活をしているのでしょうか?

仕事というよりも自分のために時間を使っています。ストレッチや「モーニングページ」と呼んでいるものにアウトプットしたり、あとは読書や撮りためていたドラマを見たりします。

ーー自分のための時間なんですね。自分の時間・仕事の時間・家族の時間とバランスが取れていて素敵です。休日は家族優先ですか?

休日は、できるだけ家族優先です。ただ、宣伝会議の講座を受講していて、7月までは土曜日の午後を勉強にあてています。編集・ライター向けの養成講座で、読者が求めているものは何かを編集者視点で学べる内容です。大変ですが、世界が広がりました!

ーーまりこさんの書籍のなかで、臨月に仕事の依頼があったというエピソードがありましたよね。赤ちゃんを抱えて、どうやって取材ライターを続けたのでしょうか。

妊娠までの2年間、市役所で地域のフリーペーパーの仕事をしていました。妊娠したのでやめたのですが、臨月のときに地元のフリーペーパーを出版している会社から「落ち着いたら取材の仕事をやってくれませんか」と電話をいただいたんです。

それで産後6ヶ月のときに復帰しました。最初は義実家に息子を預けていましたが、どうもそわそわして落ち着かない…。そこで自治体の託児サービスを利用して仕事を続けました。

ーー仕事に対してご家族は、どのように思っていますか?

ありがたいことに夫は応援してくれています。下の子のときも、妊娠・出産で仕事量は調整しましたが、生後11か月になると保育所に預けました。もちろん子どもが小さい時は、取材も月3件くらいとゆるくやっていましたよ。

ーー書籍では「取材ライターの始め方・ポートフォリオ作り」として、身近な人に取材させてもらって記事にするとありました。どのように声掛けしたらいいのでしょうか?

知り合いなら声をかけやすいのではないでしょうか?ハンドメイド作家、美容院でいつも担当してくれている人、スポーツクラブのインストラクターなど、周りにいる人のなかで、面白そうな人や素敵な人に「よかったら取材させてください」と声をかけるだけです。取材をもとに記事を書き、それをポートフォリオにすることをおすすめします。

ーー種まきが大切とも書いてありましたよね。

この作業って、お金が発生しないのに手間がかかるじゃないですか。実際に行動する人は1割以下です。でも、私のアドバイス通りに行動して、取材ライターになった人は何人もいます。行動することが大切なんです。

ーー応募するときに採用率が高くなるコツはありますか?

応募するサイトを見て「初心者向けだな」「行けそうだな」と思えるサイトからチャレンジするといいですよ。もし断られたとしても、何度もチャレンジしたらいいんです!

ーー書籍の挿絵イラストが上手でびっくりしました。イラストのお仕事もしているのでしょうか?

ありがとうございます(笑)小学生の時から趣味で書いていただけです。

ーーまりこさんって多趣味ですよね。パン講師や発酵講師、さらにブログまで運営しているとのこと。

ブログは全部で5つ立ち上げて、現在3サイト残っています。雑記ごちゃまぜ系やファッション特化型などいろいろです。でも10ヶ月も放置中(笑)それでも売り上げがあるので、ありがたいです。

実は、半年間ライターの仕事をお休みしてブログをガチったんです。これは完全にお金目的でした。パン教室や発酵教室講師のときは「やりたいことをやりたい」と一生懸命取り組みましたがマネタイズや集客方法がわからず…。そこで、今度はマネタイズに全振りしてみたんです。

ーーいろいろ試していますね!

そうなんですよ。振り幅がすごいんですよ(笑)。ラッキーなことに成果を出せるサイトを作れましたが、興味のない商品でも「売れるから」という理由で取り組むことに違和感を感じてきて…結局続けられませんでした。PDCAを回して改善を繰り返せる人が向いていると思います。ただ、放置しても収益が発生しているから、がんばった甲斐はあったかもしれません。

ーーでは後半です!1ヶ月の取材件数や単価についてズバッと聞いちゃいます。ちなみに6月の取材件数は?

8件です。毎週1‐2件あるイメージです。お出かけ系の紙媒体のときは300文字くらいのライトなもので、十数件こなしていた時も。最近は3,000~5,000字くらいのものが多いです。

ーー最近のお仕事で、ご紹介できるものがあればお願いします。

ログハウス職人さんへのインタビューは、かなり面白かったです。手作りのログハウスが可愛くて素敵でした。この企画は編集部に「ここ取材したいです」と提案していたものです。1年越しに叶って嬉しかったです。

※その時の取材レビューは渡辺まりこさんのnoteにアップされています。

ーーちょっと踏み込んだ話ですが取材の単価をお聞きしてもいいですか?

3,000字‐5,000字だと2万円‐5万円といった感じです。取材場所や手離れの良さも関係あるので2万円以下だからNGとは限りません。

ーーお仕事を受ける基準は決めていますか

決めています!だいたい次の3つが基準です。

  1. 原稿料

  2. 自分のやりたいテーマかどうか

  3. クライアントさんとの相性

とくにクライアントさんとの相性は重要です。

ーー披露できる失敗談があればお願いします。

大きな失敗は言えないですけれど(笑)。
初心者の頃の失敗でいえば、気負い過ぎて質問を大量に用意して一問一答になってしまったことですね。結局盛り上がらず、これってインタビューじゃないよねって感じました。

ただ、事前質問を沢山送ったほうがいい場合もある。多いのがNGとは一概に言えません。

ーー相手の性格によるものでしょうか?

性格というよりはジャンルによります。事前質問をしっかり送ったほうがいいのは、ドクターや士業などデータ重視のインタビューです。患者数・病床数、最近の事例などデータを確認したうえで掘り下げていく場合は事前質問が重要です。

ーーほかにも失敗談はありますか?

時間内に終わらなかった、脱線を戻せなかったなどですね。

ーーこのふたつは慣れてくるとできるようになりますか?

できます。時間内に終えられなかったのは、撮れ高感がわかっていなかったから。最初はラリーがたくさんあると安心していました。ただ「この話は使える使えない」がその場で判断できていなかった…。

しかし今は、その場で判断できるようになりました。コツは、余白を持って臨むこと。経験するごとに塩梅がわかるようになってきました。

また脱線は、事前の説明が不足しているときに起こりがちです。

  • 掲載される媒体

  • インタビューの目的

  • インタビューのスケジュール

以上のことを最初に共有しておけば、相手もこちらの意図を汲んでくれ、インタビューがスムーズに進みます。脱線したとしても長引くこともありません。

ーークライアントが求めている取材ライターさんのイメージってありますか?

共通していることは、納期を守れること。守れないような状況であっても、しっかり連絡できる、一般常識や礼儀がある、そんな当たり前のことです。

それに加えて、最低限の文章力があることも重要です。修正が多いとクライアントさんの時間を奪ってしまいますから。

ーーどれも基本的なことばかりですね!それほど高度なことは求められていないのでしょうか?

もちろん媒体によります。サイトを見て、それに近い文章が書ければ一応合格できると思っていいでしょう。

ーー応募するときにイケるかどうか見極めるポイントってありますか?

本にも書きましたが、応募したい媒体と似たような記事をポートフォリオに書いておくことが大切です。Q&A方式の記事は書きやすいですよね。しかし、応募したい媒体が一人称方式だったら、同じ文体で書いてみましょう。

ーー最後にまりこさんのnoteに注目したいと思います。6月は毎日投稿にチャレンジしていましたよね。

文章を書くことに慣れたかったんです。取材はテーマがあるから書けるけれど、自分でお題を設定して書くのとは感覚が違います。最初は抵抗がありました。

ーー私もまりこさんのnoteを毎日楽しみにしていましたが、たしかに試行錯誤は感じました!

実験なんです。(笑)

ーー「人生でやりたい100のリスト」も印象的でした。書こうと思った動機は?

目標を明確化しておかないとズルズルいってしまうと思って。ライターの仕事を人生の中で楽しみたいけれど、あくまでもビジネス。手段であって目的ではありません。

100のリストはプリントアウトして手帳に貼っています。達成できたら横線で消して、年末に反省会しようと思っています。今のところ達成率は10%くらいかな。

※「人生でやりたい100のリスト」の記事はこちらから


ーーまりこさんが考えている次のチャレンジを教えてください。

Twitterの長文投稿にチャレンジしたいですね。あとは年内にkindle本を2冊出すこと。

ーー2冊も!すごいですね!

1冊2万文字だから大丈夫ですよ。なつめさんも、それくらい書いていますよね?

ーー確かに(笑)次回出す本の内容は?

インタビューの技術に関することです。現在、インタビューに関する困りごとをリサーチしています。すでに困りごとリストは35を超えています。おそらく最終的に倍くらいまでいくでしょう。

  • 質問のレベルが低いと思われてしまうか怖い

  • 早口になってしまう

このようなちょっとした悩みであっても、可視化して解決策を提示するような内容にしたいです。

ーーまりこさんの本があれば「こんなときはどうしたらいい?」と悩まずにすみそうですね!絶対買います(笑)最後に、今後やってみたい仕事はありますか?

取材の技術を磨く講座を年内に開催したいです。インタビューを実践してフィードバックをもらえるようなものにします。今までのインタビュー講座はほとんどが座学。実践を重視した講座のほうが学びが多いはずです。現在、需要を掘っているところです。

ーー素敵ですね!私もぜひ参加したいです。それでは最後にひと言お願いします!

実際にインタビューしてもらい、話す側になって「自分ってこう考えているんだな」と多くの気付きがありました。ありがとうございました!

【取材後記】

何に対しても徹底的に取り組み検証するのが渡辺まりこさんのすごいところ。明るくて元気、何ごとも楽しんでチャレンジできる素敵な方でした。年内に実現したい目標が3つもあり、着実に行動しているのもすごいですね!

まりこさんの著書『未経験からプロになる取材ライターゼロイチ達成の教科書』はこちら。kindkeunlimitedであれば無料で読めます!

インタビューにチャレンジしたい方は、Twitterスペースでのインタビューもおすすめです。インタビューの全編はこちらの録音から聞けます。

今回のインタビューのために下準備したことについて、私のnoteで詳しく紹介しています。取材ライターが気になる方は参考にしてください。


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