ジャパンラグビーリーグワンの選手に詳しくなろう28〜30
2️⃣8️⃣ FB 野口 竜司
埼玉パナソニックワイルドナイツ
東海大仰星高校では、1年生からFBのレギュラーで活躍し、花園に出場して準優勝を果たした。U17日本代表、高校日本代表に選出された2年時の花園予選では第1地区決勝で常翔学園に敗れ、花園出場はならなかった。副将を務めた3年時には高校日本代表候補8名を擁するチームを牽引し、選抜大会で準優勝、花園で優勝を果たした。また、ジュニア・ジャパンに選出された。高校の同級生には、HO北林佑介(SA広島)、PR藤井拓海(三重H)、LO永井達啓(BR東京)、FL野中翔平(花園L)、SO山田一平(中国RR)、CTB池田悠希(BR東京)らがいる。
東海大学では、1年生からFBのレギュラーを獲得。リーグ戦全試合にフル出場し優勝に貢献、大学選手権ではベスト4に進出した。また、ジュニア・ジャパン、U20日本代表に選出された。引き続きU20日本代表に選出された2年時もリーグ戦全試合にフル出場で優勝に貢献し、大学選手権では準優勝を果たした。3年時には、アジアラグビーチャンピオンシップにのぞむ日本代表に選出され、代表4キャップを獲得した。リーグ戦では3年連続の優勝を果たし、大学選手権では2年続けて帝京大に決勝で敗れた。主将を務めた4年時は、リーグ戦でNo8アマト・ファカタヴァ(BR東京)、SH南昂伸(BR東京)らを擁した大東文化大に敗れ、優勝を逃し、大学選手権では準決勝で過去2年決勝で敗れていた帝京大に屈し、ベスト4だった。また、前年に続きアジアラグビーチャンピオンシップ出場に加え、6、11月に行われた強豪とのテストマッチにも先発し、日本代表で9試合に出場した。
卒業後加入したパナソニックでは、すぐに出場機会を掴み、主力に定着。2018年にはサンウルブズのスコッド入りし、スーパーラグビーも経験。2021年には最終年となったトップリーグ制覇に貢献。今シーズンのリーグワンでは、11試合に先発出場し、3トライをマーク(プレーオフを含む)。鋭いランと安定したプレーでチームをリーグワン初代王者に導いた。また、日本代表では、6月25日に行われたテストマッチ、ウルグアイ戦にフル出場した。
鋭いステップと多彩で精度の高いキックが魅力で、キック処理やディフェンスなどの安定したプレーも持ち味。各カテゴリーの代表に選出されており、着実にレベルアップを遂げてきたリーグワン最高峰のFB。2023年のW杯へひた走る。
2️⃣9️⃣ FL/No8 下川 甲嗣
東京サントリーサンゴリアス
修猷館高校では、全国大会出場の経験はないが、その実力が高く評価され、U17日本代表、高校日本代表候補に選出された。高校3年時の花園県予選では、準決勝で当時2年のFB山口楓斗(静岡BR)がいた東海大福岡に敗れた。高校の同級生には、CTB鬼木崇(慶應義塾大4年)らがいる。
早稲田大学では、1年生からNo8のレギュラーを獲得し、対抗戦では6試合にフル出場し、3トライをマーク。大学選手権でも先発出場し、ジュニア・ジャパンに選出された。主戦場をLOに移した2年時もチームの中心として活躍。対抗戦では帝京大と分け合ったものの優勝を果たすが、大学選手権では対抗戦で勝利していた明治大に準決勝で惜敗(27-31)し、ベスト4だった。また、U20日本代表に選出された。3年時には、明治大に敗れ対抗戦2位となるも、大学選手権ではその明治を決勝で前半に猛攻をみせて下し(45-35)、11年ぶりの日本一に輝いた。副将を務めた4年時は、大学選手権で決勝に進むも、SO松永拓朗(BL東京)、CTBシオサイア・フィフィタ(花園L)らを擁し圧倒的攻撃力を誇った天理大に屈した(28-55)。大学の同級生には、PR久保優(GR東葛)、WTB古賀由教(BL東京)らがいる。
卒業後加入したサントリーでは出場機会を得ており、今シーズンのリーグワンでは、FLを主戦場として5試合に先発出場し、1トライを挙げている。
豊富な運動量とコンタクトの強さが魅力で、ブレイクダウンでの働きにも注目が集まる。パススキルも併せ持ち、ボールキャリーは強さと相手をずらす上手さを兼ね備える。各カテゴリーの代表の選出されてきた世代トップの実力者で、早期の日本代表入りが期待される。
3️⃣0️⃣ LO/No8 ワーナー・ディアンズ
東芝ブレイブルーパス東京
中学時代、千葉県スクール代表として全国ジュニアラグビー大会に出場。
流通経済大柏高校では、2年生からレギュラーを掴み、選抜大会、花園に出場。花園では、3Tを挙げる活躍でチームのベスト8に貢献した。また、2年生ながら高校日本代表候補に選出された。3年時にも、花園でベスト8に進出し、大会優秀選手に選出された。力強い走りと破壊力のある突破で沸かせ、その進路が注目された。高校の同級生には、SO山下真之介(立命館大2年)、SO/CTB浅見亮太郎(筑波大2年)らがいる。
高校卒業後は母国ニュージーランドに戻り、スーパーラグビーなどのプロの道へ進もうと考えていたが、日本の高校を経てそのルートを実現させるのは困難と判断。整ったプレイ環境と日本代表キャプテンのリーチマイケルの存在、そして「自分の成長のため」とトップリーグの東芝入りを決断した。
東芝に加入後は、練習試合を含め実戦経験がないなか、その可能性が見込まれ、10月、11月のテストマッチに臨む日本代表のNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)に招集された。その後、ケガによる離脱者がでたことにより、欧州ツアースコッドに加わり、テストマッチ、ポルトガル戦に後半36分から途中出場し、日本代表初キャップを獲得した。
今シーズンのリーグワンでは、東京SGとの開幕節にスタメン出場し、2トライを挙げる活躍をみせると、その後もチームの主力としてプレイし続け、最終的に15試合に先発出場し、3トライをマークした(プレーオフを含む)。
推進力のあるアタックに加え、献身的な接点での働きにも注目。世界基準のロックとして、201cmのサイズを活かしたセットプレーにも期待が集まる。目標とする母国の英雄レタリックのようなロックへと成長し、日本代表の核となって欲しい選手。