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【読書#1】『一兆ドルコーチ』

最近読んだ本の紹介をします。シリコンバレーの最大の秘密が書かれている本書。成功の秘密は、企業でもなく、ものでもなく、ある一人の”人”にありました。彼の名前はビル・キャンベル。この人がまぁスゴイ。今回は本書『一兆ドルコーチ』の内容を簡単にまとめつつ、僕が読んだ感想をお伝えします

きっと、コーチングに関心のある方は本書を読んでみたくなりますし、なにより、コーチたるもの何が大切かがわかります!!

1.ビル・キャンベルはどんな人か

実は彼は2016年に癌で亡くなっているんです。追悼式がひらかれましたが彼を称えようとフットボール球場に大勢の人が集まりました。その数1000人を優に超える人。その中には、ラリー・ペイジ(Google共同創業者)、マーク・ザッカーバーグ(facebook共同創業者兼CEO)、ジェフ・ベゾフ(Amazon共同創業者兼CEO)など業界屈指の名だたる人たちが参列したという…。これ知っただけで「この人何!?」ってなりますよね。笑

彼はシリコンバレーの起業家の中では知らない人はいない、”コーチ”でした。スティーブ・ジョブスの師であると同時にスタートアップ時のGoogleをゼロから育て上げたコーチでもあり偉大なリーダーでもあります。しかもそれだけではなく、追悼式に列席したおよそ1000人もの人が「ビルは唯一無二の親友」と思うほど慕われた人でもあるんです。

元はフットボール(アメフト)をしていて、コロンビア大学のコーチでした。その後ビジネス業界に入り、参列者でも挙げたそうそうたるリーダーのコーチをしました。

『一兆ドル』というのは大げさではなくて、彼はスティーブ・ジョブズのつぶれかけのAppleを立て直しを助け、スタートアップのGoogleを時価総額数千億ドルの企業にするのを助けています。これだけで一兆ドルは超えてそうすね…笑。

その意味で、ビル・キャンベルは史上最高のエグゼクティブコーチと言われていますしかし、それだけではなく、ビルはチームもコーチしました!!(メジャーのオールスター(野球)ってあるじゃないですか。オールスターチームにもコーチいますけど、彼らって試合を見てるだけですよね。ビルは違って、オールスターである起業家集団をコーチしてたんです。そんな人いるんだって思いました。笑)

2.ビルが大切にしていたこと

こっからはビル・キャンベルのことを敬意を表してビルと呼ばせていただきます。笑

ビルの最重要の価値観、それが『信頼』

「信頼とは、」からはじるフレーズが本書では多くあります。その『信頼』をもとにビルが大切にしたことは”人”です。

心に残っている場面があって、ビルは企業のコーチもしながら、子どもたちのフットボールチーム(アメフト)のコーチもしてたんです。仕事仲間はみなそのことを知っていたので、ビルの練習の時間も大切にしていたのですが、練習中に、一本の着信が入りました。その頃忙しかったスティーブジョブズからです。するとビルは練習を一時中止して、ジョブズから着信があることを選手に見せながら確認し、電話に出ずに切りました。「今はお前たちと一緒にいる時間が大切だ!」と示すように。

ただただ感銘しました。なんて言ったらいいのか言葉が見つからないけど、価値観に沿うとはこういうことを指すのだろうと心から感じました。

また、ビルは部下の幸せと成功を最優先課題としていました。巨人なリーダー達も決断に迷うことがあるんです。そんな時には「でっかいアイディアがあるんだ!もっと果敢に前進する方法を考えろ!」と背中を強く押します。チームを引っ張ろうとする者がいれば、自分で考えさせるように質問を重ね「自分の直感を信じろ!」と言います。謂わばビルは”勇気の伝道師”です。そして、僕には到底できないですけど、誰に対してもいつでも力強いハグを送り、を示しました。

そして、人と同じようにチームも大切にしました。今チームがどんな状態か常に気にかけていたといいます。

ビルが言う最高のチームとは、

「心理的安全性が最も高いチーム」です。

心理的安全性とは、「チームメンバーが、安心して対人リスクをとれるという共通認識を持っている状態であり……ありのままでいることに心地良さを感じられるチームの風土」と1999年のコーネル大学の研究で定義されています。(これ前回書いた内容と似てますね!▼)

休日明けのミーティングでは必ず、旅の報告から始めていたそうです。それにも目的が二つあって、一つはチームメンバーが互いに興味深い生活を持つ人間同士として、お互いを知り合えるようにすること。二つ目は、最初からミーティングを楽しんでもらえるようにすること。

コミュニケーションが会社の命運を握ると考えていて、ミーティングの例でもあるように、常にチームという一つの存在を捉え、大切にしています。

3.コーチャブルな人

最も嫌いだったのは学ぶことをやめた人たちだ!!そいつは赤信号だ!」(P178)

(これ前から僕も同じ考えで「おお!」ってなりました。笑)

ビルは学ばない人を嫌っていました。そのような人にコーチをしたくなかったんですね。

なのでビルのコーチングはコーチャブルな人を対象としました。

コーチャブルな人は「自分よりも大きなもの(チームや信条)の一部になれる人」です。そしてコーチャブルな人の資質が「正直さ」「謙虚さ」「あきらめず努力を厭わない姿勢」「常に学ぼうとする姿勢」です。

これってコーチングを受ける人というか成功する人にとって大前提の資質だと気づきました。そのような人たちをチームに固める。そして、最高のコーチは、すぐれたチームに磨きをかける。世界を揺るがすようなチーム(Google)はこうしてできたんですね。

4.最後に

「人当たりの悪いギバー」とビルは呼ばれていたんです。

どういうことかというと、勇気を与えているのに口が悪い。笑

例えば、「Don't fuck it up!(しくじるなよ)」とか「ケツから頭を引っ張り出してやろうか⁉」とか。(まだ悪い言葉ありました。笑)

けれど、それを受け取った人は罵られている以上に愛を受けていたんです。ビルは自分自身にも正直であり続け、誠意を込めて常にGIVEすることに真髄を感じました。

「信頼関係を構築することに長けている人はビルの右にいない。」

そう思いました。ビルにしか成せない業だなと。


でも、この本を読んで、もちろん学びを多くいただきましたが、さらに大きな視点までいただけました。

それは、

自分が死んだときに、1000人もの人が自分を唯一無二の親友だと思ってもらえるか?」ということ。

ビル・キャンベルさんと比べるのはおこがましいですけど、生きていて、それだけ本気で人と関わることができるかと問いながら過ごしていきたいです。そのためにコーチとしての在り方を本書から学ばせていただきました。正直に、この本最高です。

気になる方ぜひ一読ください!!


では今日はこのへんで!








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