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『プロモータータイプ』との効果的なコミュニケーション。

選手との関係性を深めるために。また、選手の潜在能力を最大限引き出すために。その効果的なコミュニケーションをタイプ別に書いていきす。

今日は『プロモータータイプ(促進型)』についてです。

どのような人がプロモータータイプに多いかということと、プロモーターが好むアプローチについて説明します。

(※タイプを決めつけたコミュニケーションは逆に関係の悪化につながる可能性があります。「タイプ分け」は、あくまでコミュニケーションの判断基準であって、相手を理解し尊重することを助けるものです。人によってどんなコミュニケーションが効果的なのか常日頃から考えることが重要です。)

コミュニケーションタイプについて書いてあるのはこちら👇


1.どんな選手が『プロモータータイプ』に多いか

実は4つのタイプは行動パターンから推測できることがあります。

『プロモータータイプ』の行動としては、

●リアクション → やや速い
●話す速さ → 速い
●話の長さ → 話があちこちに飛び、展開が早いので、長い
●声の調子 → 抑揚がある
●表情 → 楽しそう
●姿勢 → 身振り手振り砕けた感じ
●話の主題 → 人や人間関係について
●スタンス → 人に影響を与えるように話す

以上のことが挙げられます。

また、プロモーターが知らない人の間で話す場合は、とにかく「アウトプットすること」が優先されるので

擬音語・擬態語が多い

□感情表現を交え、ホットに話す

□身振り手振りを交え、抑揚のある口調

をすることがあります。

また、話で正確であるかは二の次にする傾向が強いです。整理せず話し、相手の反応をつかみ取ろうとします。

以上の行動が多くあてはまる選手はプロモータータイプの確立が高いかもしれません。


2.プロモータータイプの特徴

以下特徴をまとめます。ざっと言うとこうです。

人に影響を与えたいプロモータータイプ

自分のオリジナルなアイディアを大切にし、人と活気あることをするのを好むタイプです。自発的でエネルギッシュ、好奇心も強く、楽しさこそ人生と思っています。多くの人に好かれます。変化や混乱に強く、順応性があります。ただ飽きっぽいところがあり、一つのことを達成したり、持続するのが苦手です。また、計画を立てたり、計画通りにすることも苦手です。注目されることがとにかく好きで、話の中心になる、仕切り役に任されるなど、周囲から関心の目が向けられている状態を好みます。よく話しますが、人の話はあまり聞かない方です。


チームにこのような選手を思い当たりはしませんか?どのチームにも数名いるのではないでしょうか。
これからプロモータータイプの選手が好むアプローチを説明します。


※ちなみにプロモーターのキーワードは

影響 自由 存在 快感 
違う オリジナルティー 楽しい

です。

3.プロモーターの選手が好むアプローチ

プロモーターが好むアプローチとして、場面ごとに説明していきます。コンパクトにまとめますので参考にしてみてください。

〇情報提供〇
情報を提供して、相手の行動を引き起こしたかったら、情報の細部や論理性は気にせず、イメージや雰囲気、可能性を伝えましょう。例えば、「相手は疲労している。お前がガンガン攻めたら、相手はついてこれなくなって、独壇場だ。そしたら今日のMVPだ!」など。
〇提案〇
プロモーターは注目を好む反面、周囲の評価を気にしやすいです。したがっ提案は決して現状の批判にならないよう、改善案として提示することと良いです。「次はこうしたらどうだ?もっと自由にプレーできるぞ!」など。
〇質問〇
アイディアを引き出してあげましょう。答えることが大好きなので、うまくいったプレーがあった時には「どうして今うまくいったの!?」「それでそれで?」「すごいなー、もっと聞かせてよ!」など。大げさに驚いてあげたりすると、アイディアをここぞとばかりに言葉に出し、重要感も感じたりします。
〇要望〇
監督や仲間から何か頼まれるということは決して嫌いなことではありません。「できるのはおまえしかいないんだ。」など言われると、喜んで一肌脱ぎます。信頼を伝えて、ざっくりとが良いです。「お前の活躍を見込んで、大抜擢しようと思う」など。
〇任せる〇
プロモーターもとにかく任されたいタイプです。しかし、コントローラーと違って、任せっぱなしはNGです。「承認」の言葉がプロモーターのエネルギーで過程も見てもらいたいと思ってます。なので、途中で「いいじゃないか!その調子だ!」「すごいな!次も期待してるぞ!」など要所要所でほめ言葉をかけると、より力を発揮します。
〇目標設定〇
その選手自身が注目を得られる魅力的なビジョンを提示しましょう。未来の絵の中で、自分の周囲への影響を実感できるなら、目標に果敢に向かっていけます。「未来」と「現在」の橋渡しがあるかどうかは気にしません。魅力的なビジョンを描く、そして一言、「きみなら必ずできる。」これが全てです。
〇報告を受ける〇
チームメイトとの関係やプレーについての話についての報告は自由に話させると良いです。プロモーターの話は、いろいろなところに話が飛びますが、話ながら頭を整理していきます。「へえ、それで!?」など相槌をうち、話させるうちに選手自ら答えを出したりします。
〇ほめる〇
「誉めて伸ばす」という言葉が一番ピッタリなのがプロモーターです。どんなに誉めても大丈夫。ほめるときは影響力を示唆する言葉が有効です。「すごいねぇ!さすがだ。最高だよ!」など。また、「みんな、〇〇君を見習ってみよう!」など全体の前でほめるとさらに有効です。


4.最後に

シチュエーションは様々なので、以上を参考にしながら、プロモータータイプに応じた効果的なコミュニケーションを探ってみてください。

※冒頭にも述べましたが、「あいつは〇〇タイプだから」などの決めつけは良くありません。このタイプ分けは一つの判断基準として選択肢に入れておき、指導者は選手一人ひとりに応じた効果的なコミュニケーションを見つけることをお勧めします。

それでは今日はこの辺で。

明日は『サポータータイプ(援助型)』について説明していきます。




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