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40代デザイナー人生初の入院が人生初の手術とセットで平日の午後に突然やってきた話(後編)
症状が出てからおそらく1時間半から2時間くらいは経っていただろう。
救急とは言いながらも割とのんびりと病院へと辿り着いたわたしは、ストレッチャーにどっかりと横たわるなどということもなく、まるでお菓子のおまけの様に、なんとなくちょこんと乗っかった状態のまま急患として運び込まれ、やっとのことでお医者先生様に診てもらうことができた。
心筋梗塞ですね
ここまでの流れから凡そ想像はついていた。
そりゃそうだろう。先の相談電話の際にわたしが「胸が痛いのでして」と言ったらば、彼の医療専門家は「そりゃ救急だわいな」とおっしゃったのだから、それくらいじゃないと割に合わない。逆にこれがもし「んー食あたりですね」とか言われたんじゃどうにも納得がいかない流れがここまででできてしまっている。
そんな想いもあって、割とすんなり「あーそうなんですね」と返事をしたわたしだったが、それでもまだ甘かった。
緊急手術しますね
これには流石のわたしも「え、あ、はい」と一瞬のためらいが生まれた。確かに心筋梗塞ならばその可能性もあるのかもしれない。というかあって然るべきなのだろう。ただそこに辿り着くまでのわたしがあまりにも無頓着、無防備で、やれ普段から苦しかったとか、痛かったとか、そんな前兆もなんもなく、さっきちょろっと痛かっただけの状態からまさか心臓の手術まで一足跳びで話が進むとは想像ができていなかったのだ。
同意書にサインお願いします
ここからの展開はあっという間だった。
まずどのような手術か、失敗の可能性の話などをされたりはしたのだが、最早ここまできて「いやぁ心の臓をね、そんな簡単にいじる訳にもいかねぇんで結構です。」なんて言えるわけもなく、どんな条件であれほぼ否応なしに承諾をするしかない。千分のほにゃららでアレコレ起こったりもします。なんて今言われてもどうにもならない。
こうなるとわたしの頭の中は「あーもしここで人生終わったら、その後の手続きとか大丈夫かな」である。これでも、家族への最低限の情報共有として個人仕事のクライアントへの連絡先、サブスク、管理者変更の必要な項目などは、気づいたときにメモとして残す作業はしてきたが、それでも絶対に足らないだろうな。あーでもお金で言うと家のローンは逆にほとんどチャラになる可能性高いんだなラッキー。なんていつも以上に無駄な思考が走り始めていて、悲壮感、絶望感は思った以上に、と言うか全く無くて、なんならいつも以上の開き直りを見せていて、自ら想像を上回る能天気だと今際の際で証明してしまった形になった。
カテーテル手術というのがありまして
そんなわたしの想像を軽く流すように無事手術は終わった。
もちろん終わったからといってもまだ感染症とか色々あるが、ひとまず終わった。
結果から言えば、極々一部のみ。なぜかわからんがその一部だけ血流が著しく悪いらしく、「そこ以外はつるんとしてて問題ない」とのお墨付きをもらってしまった形である。なんと中途半端な元気なのだろうこの臓は。
とは言え、である。ひとまずほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、ここからは次の戦いが始まる。
最低一週間入院してください
この時はまだ手術が終わった安堵の中にいたもんだから、わたしはわかっていなかった。この後自分の身に苦痛、苦行、絶食、絶飲、などなどがやってくることを。
…とは言ってもね
そんな痛い。怖い。辛い。の話をみなさんが聞きたいとは思えないので、この話は一旦この辺までにしておこうと思います。
結局のところ
記事っぽくまとめましょうか?そうしてみましょうか。
直前の人間ドック受けてても油断するべからず
「なんか痛いな」のレベルでも迷ったら#7119
「何かあった時のメモ」は残しておく
三大疾病関連の保険請求は条件厳しいぜ(今から戦う)
後日談は、そのうち書くかもしれないし。書かないかもしれないし。喋るかもしれないから飲みにでも行きましょう。あなたの奢りで!