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もう全部になったよ

あれ、あたしって今いきてますか?
いっつも暗くてやんなっちゃう、あたしの台詞

優しい人は言ったね。ただ毎日を過ごすだけでいいんだよ 会社に勤めて働いて偉い 毎日お疲れさま、と
本当にそれだけでいいのかな。満員電車に乗ってそこから流れた人人はエスカレーターに綺麗な列を成すの。その時ばかりは社会の歯車のひとつになっている自分に酔いが回った

たのしいことって何だったっけ。澄んだ空とか美味しいご飯とかいい匂いとか、最後に噛み締めたのはいつだったかな
いつからか全部ゆがんでひずんでいびつになった。そしてあたしはそれを正としたし その価値観を他人にも強要した、気がする

ずっと待ってたよ。だって未来に向かう言葉を紡いだから。此処には約束なんて何もなかったと気付いたのに 来た道はもう舗装されていなくて 戻れる場所はなかった。前に進むのにも掻き分けなければいけない障害ばかりなのに あたしどっちにも進めないじゃんか

こう書いている今、目の前に煙草もライターもあるのにキッチンの隅のライターを探した。最近はずっとそんな感じ
あたしはあたしのことを騙して 好きにも嫌いにも正直にいたら全部あたしじゃなくなった

頭の中は大嫌いなあの虫みたいに絶えず思考が蠢いていて そんなあたしのことが好きだった

話し方も綴る言葉もいつしか似てきた気がする。意図せずリンクすることだってあった。でもそんなの全部見せかけだから
今のあたしは結局何も手にした感覚がないよ

小学生の頃に見た黄色い旗の誘導が延長に延長を重ねて 色んなものを手に入れた。学歴も知性も感覚も最低限は持ち合わせていて、両親には頭が上がらない
それなのに自分でした選択は誤ってばかりなのね

大好きな音楽を聴けなくなった。それでもまだ大好きだった音楽にはなってくれないの 辛いよ苦しいよ
心をあげたら、ラクになるのかな
何も持っていないあたしだから、心さえ取られたら文字通り空っぽになるね。でもそれでも良いって言ってよ、助けて

本当のあたしのこと なーんにも知らないのにそんな顔しないで

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