Jリーグマッチレビュー①世界三大カップ戦〜第26回ちばぎんカップ 千葉vs柏
㊗️2022年Jリーグ開幕
ということで、今回は毎年シーズン開幕前のお約束であり、2月11日に行われたちばぎんカップの観戦レビューを書いていきたいと思います。
正直、noteをはじめようと思ったのはこういう感想を書いていきたいと思ったからだったので、やっとできてワクワクしています(笑)素人ながら頑張って書いていきます!
そもそもちばぎんカップって何?
説明しよう!
ちばぎんカップとは、ジェフユナイテッド市原・千葉と柏レイソルの間でシーズン開幕前に行われる「千葉ダービー」のプレシーズンマッチで、互いのホームスタジアムで交互に開催されている。昨年はコロナの影響で中止になり、2年ぶりの開催となった。
ちばぎんカップはサッカー関連のジョークのひとつとして「FIFAワールドカップ、UEFAチャンピオンズリーグと並ぶ世界三大カップ戦の一つ」と表現される(笑)、歴史と伝統のあるカップ戦である。
このカップ戦の最大の特徴であり魅力は「プレシーズンマッチなのに引き分けだとPK戦がある」というガチなところである。
野球でもオープン戦で延長はないし、スーパーカップ以外のシーズン開幕前のゲームのルールとしては類稀なものである。事実、はじめて私が見に行った2019年はPK戦にもつれ込み、千葉が勝利した。
通算成績は柏の16勝、千葉の9勝である。(2020年現在)
毎年行われるプレシーズンマッチとしては、
・J1リーグ王者と天皇杯が対決する「富士フイルムスーパーカップ」
・鹿島アントラーズと水戸ホーリーホックの茨城県同士が対決する「いばらきサッカーフェスティバル」
・ジェフユナイテッド市原・千葉と柏レイソルの千葉県同士が対決する「ちばぎんカップ」
が伝統と歴史あるプレシーズンマッチであると言えるだろう。ここで今シーズンの新戦力や戦術のフィット感を確認できるので、いつも楽しみ。
スターティングメンバーと試合前の見どころ
ジェフユナイテッド千葉
システム予想は3-4-2-1。
昨シーズンはシーズン終盤に13戦無敗と好調。ユン・ジョンファン監督3年目のシーズンで悲願の昇格を目指す。その好調の継続がスタートダッシュでできるかがカギになる。
昨シーズンの主力メンバーも多く残留し、軒並みスタメンに名を連ねた。新戦力でスタメンになったのは左サイドの秋山陽介(仙台→)、トップ下のシャドーの位置に風間宏矢(琉球→)。ベンチには高木俊幸(C大阪→)が入った。
柏レイソル
システム予想は4-4-2。
昨シーズンは15位。オフは長年主力を張ってきたクリスティアーノや瀬川祐輔など、主力の大量流出にも苦しんだ。ネルシーニョ監督の路線は継続となったが、正念場のシーズンとなる。
新戦力でスタメンになったのは中村慶太(清水→)、ドウグラス(神戸→)。
ドウグラスは徳島→広島→清水→神戸と渡り歩いてきた実力者。柏でもクリスティアーノの後継者として新エースの期待がかかる。
中村慶太も地元千葉出身で高校も流通経済大柏高校出身。テクニックのあるドリブルやプレースキックもこなす彼にかかる期待も大きい。
なお、スタメンには佐々木、古賀、細谷、ベンチにも松本、大谷、鵜木と計6人の柏のユース出身者が名を連ねた。
前半
千葉はサイドの福満隆貴、風間宏矢といったテクニックのある選手がワンタッチでボールをつなぎリズムを作り、チャンスを生み出しボールを握る展開に。 そして千葉の1トップ・櫻川ソロモンと柏のCBエメルソン・サントスのマッチアップは迫力と見応え十分の熱いバトルが展開された。
ペースは千葉だったが、開始10分。
柏はパリ世代FW・細谷真大が一瞬のスキを逃さず相手の裏へスルーパス。このビッグチャンスをドウグラスが逃さず冷静に左足で仕留めて先制。ゴール前での冷静さはさすがドウグラス。
柏が作ったチャンスはこのぐらいで、その後も千葉ペースは揺るがなかったがゴールは割れず、柏1点リードで折り返した。
後半
後半に入っても千葉ペースは変わらず。
前半は割と消えていた左サイドの秋山がクロスを上げるシーンも目立った。が、ゴールには繋がらず。
一方の柏も新戦力・中村慶太が攻撃にアクセントをつけ、マテウスサヴィオの個人技での突破からチャンスを生み出すも、得点には繋がらない。
80分に千葉は怒涛の3枚替え。終了間際には新戦力・高木俊幸がクロスからヘッドもポスト、その跳ね返りを拾うもまたしてもポストに阻まれ、最大の決定機を生かすことができず。そのまま前半のゴールを守りきった柏が勝利し、ちばぎんカップを制覇した。
ざっくり感想
ジェフユナイテッド千葉
内容は悪くなかったと思います。最後の高木俊幸のポスト2連発は痛恨でしたね。
そして、何より過去に苦しめられてきた風間宏矢の加入は、千葉に新たな可能性をもたらしてくれるはず。テクニックもあるし。
前半頭にワンタッチプレーで崩していくところはおおっ、と唸らされました。こちらも成熟すれば可能性を感じるプレーでしたね。
3バックで挑んだけれど、中央にチャン・ミンギュがどっしり構えて、左の主将・鈴木大輔と右の新井一耀が若干偽SBのように高い位置を取る場面もあって、そこも新たなやり方なのかなと。秋山と福満(もしくは米倉恒貴)をSBに配置した4バックの可能性も含めて考えているのかな。
課題はシンプルな決定力。昨シーズンの無敗記録も守りはいい試合が多かったけれど、引き分けも多かったのは決定力の部分だった。
櫻川ソロモンはボールを収める足元の技術、背負う技術は3年目とは思えないぐらい上手くなったなあと思いました。
ただ、背負うだけではなくてそこに一気に前を向けるようになって、シュートに持ち込む形をもっと増やしてほしいなと。この試合はシュートが少なかった。理想の例として、昨シーズンJ2得点王のルキアン(現福岡)なんかは、本当にそれがうまかった。彼はユース出身で、千葉の未来を背負う選手。昇格へのキーマンかつ、昨シーズン活躍して、マークが厳しくなるであろう見木友哉のフォロー役としても非常に大事な存在だと思う。本当に期待しています。
最後に。改めて今年の新ユニ、いいですねー。
さすがhummelさんですね(hummelの偉大さは長崎で十分わかっているつもりです)。お金を貯めて絶対に買います!
柏レイソル
勝ちこそ掴んだが、終始押し込まれる展開でカウンター狙い、といった形だった。
それでもドウグラスに結果が出たところはポジティブに捉えたい。神戸では大型補強の煽りや怪我に苦しんで本来の実力を発揮できなかったが、年間通じて活躍できる選手であることは広島や清水で証明している。彼中心のチーム作りになっていくのかな。
そのドウグラスの相棒は細谷真大。パリ五輪世代のFWであるが、昨シーズンからの成長を感じた。もともとスピードは光るものがあったが、パスも上手くなっている。先制アシストのスルーパス見事でしたね。武藤雄樹らとのポジション争いになると思うけど、もっともっと怖い選手になってほしいです。
中盤ではボランチの椎橋慧也が効いていた。相手の潰し役、攻撃へのリンクマンとして十二分の働きだった。中村慶太も後半にはすでにフィットできていたため、成熟すれば面白い。
最終ラインは古賀太陽、大南拓磨といった若い選手がカギになりそう。二人とも若い時期から経験を積んでいる選手なだけに、リーダーシップも期待される。大南はジュビロの頃から見ているけど、SBもできるようになって、プレーの幅も広がっているし、1対1の守備も成長していると思います。上手くなったね!
課題は層の薄さだと思います。やはり大量流出の影響は出てきそう。昨シーズンあまり活躍できなかった助っ人勢、ドッジ、アンジェロッティを残した判断がどう出るか?この試合もかなり噛み合ってなくて微妙だったかな。
MOM
マテウス・サヴィオ(柏)
選んだ理由としては、この試合はドリブルや決定機の創出、シュート含めて、個で一番輝いていたので。
元々すごく上手い選手ではあるなと思っていたんですが、クリスティアーノという偉大すぎる存在がいて、過小評価だった。
でも今回彼が移籍してから、自由度が増したなと。この日は特にそれを感じました。化けたらガブリエル・シャビエル(札幌)のようになれるのではないか。ドウグラスとのコンビネーションにも期待したいです。
※最後まで読んでいただきありがとうございます
マッチレビューは毎試合、こんな感じで書いていきます。注目試合はプレビューも?
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