WordPress All-in-One WP Migrationで「投稿数0件のカテゴリー」が移行されないトラブルを回避する方法【リンク切れ対策】

この記事では、WordPressのAll-in-One WP Migrationプラグインを使ってデータ移行をしたとき、投稿数が0件のカテゴリーが移行されず、リンク切れのリスクがあるという問題と対策について解説します。
「これからWordPressの運用や移行を始めたばかり」「トラブルシューティングに慣れていない」という初心者の方でも理解しやすいよう、できるだけ丁寧にポイントをお伝えします。


1. 今回のTIPSで取り上げる内容

  • All-in-One WP Migrationを使うと、基本的には「投稿データ」「カテゴリー」「メディア」などがまるごと移行できる

  • しかし「投稿数が0件のカテゴリー(以下、空カテゴリー)」は移行されない

  • 結果として、URL構造にカテゴリーを含めている場合にリンク切れ(404エラー)を起こす可能性がある

WordPress初心者の方は「カテゴリーは全て移行される思っていた!」というケースも多いはず。以下を読んで、万全の対策をしておきましょう。


2. どんなときに問題になるの?

2-1. カテゴリースラッグをURLに含めているとき

一般的に、WordPressのパーマリンク設定で「カテゴリー名」をURLに含めることができます。
例として「カテゴリー/記事タイトル」のURL構造を設定しているサイトでは、

サイトURL/親カテゴリー/子カテゴリー/投稿タイトル

というイメージでURLが作られることがあります。

2-2. 親カテゴリーに投稿が0件だった場合のトラブル

もし「親カテゴリー」に1つも記事がない状態(投稿数0件)のままデータ移行すると、All-in-One WP Migrationではその「空カテゴリー」自体が移行されないことがあります。
すると、移行先では「親カテゴリー」が存在せず、子カテゴリーだけが読み込まれる状態になるため、

移行前のURL:   /event/online/新商品のご案内
移行後のURL:   /online/新商品のご案内

のように、親カテゴリー (event) が抜け落ちてURLが変わってしまう場合があります。
このようなケースでは、リンクをクリックしても404エラー(ページが見つからない)が起きてしまいます。


3. トラブル回避のための対策

3-1. 事前に「親カテゴリーに投稿を1件入れる」か、「不要なカテゴリーは削除」

移行前に下記のような対応を行うと、リンク切れを防ぐことができます。

  1. 親カテゴリーに記事を追加する

    • 最低1つでも投稿があれば、そのカテゴリーは「空カテゴリー」ではなくなります。

    • 仮の記事でもOK(後で削除や下書きに戻してもよい)。

    • これによりAll-in-One WP Migrationで移行されるようになります。

  2. 不要なカテゴリーを削除する

    • 移行先で使わないカテゴリーがあれば、事前に削除する。

    • リンクに含めていないカテゴリーなら、移行しなくても問題ない場合があります。

3-2. 移行後にURLが変わってしまった場合のチェック

もしすでに移行してしまった後に気づいた場合は、次の方法を試してみましょう。

  1. カテゴリーを手動で作成する

    • 親カテゴリーが消えていたなら、移行先のWordPressで改めて同じスラッグのカテゴリーを作成します。

    • それだけでURLが正しく反映されることがあります(ただし投稿にその親カテゴリーが紐づいているか要確認)。

  2. リダイレクト設定をする

    • 親カテゴリーのURLが存在しない場合、リンク切れを防ぐためにリダイレクト(自動転送)設定をする。

    • プラグイン例: Redirection、All 404 Redirect to Homepageなど


4. 実際の手順(初心者向け例)

4-1. 親カテゴリーにダミー投稿を入れる

  1. 移行前のサイトでダッシュボードにログイン

  2. 投稿 > 新規追加 から、適当なタイトルで投稿を作成

  3. カテゴリーボックスから親カテゴリーを選択し、記事を公開する

    • 記事の内容は「ダミーです」などで問題ありません

これで「親カテゴリーは投稿数1件」の状態になりますので、All-in-One WP Migrationで移行しても無事に親カテゴリーが付いた状態で引き継がれます。

4-2. 不要な空カテゴリーを削除

  1. 投稿 > カテゴリー へアクセス

  2. 投稿数0件のカテゴリーのうち、今後も使わないものは削除

  3. 今後使う予定のものは、先ほどの4-1手順のようにダミー記事を1件追加

4-3. 移行の実行

  • All-in-One WP Migration でエクスポート/インポートを実行

  • 移行完了後、URL構造に問題がないか確認します


5. 移行後に確認しておきたいポイント

  1. カテゴリー一覧をチェック
    ダッシュボード > 投稿 > カテゴリー

    • 親カテゴリーや子カテゴリーが正しく移行されているか

  2. パーマリンクをリセット(再保存)
    ダッシュボード > 設定 > パーマリンク設定 で「変更を保存」ボタンを押してパーマリンクを再度設定し直すと、リンク切れが解消される場合があります。

  3. サイト全体のリンク確認
    移行後、トップページやカテゴリー一覧などを巡回してみて、URLが正しく動作しているかを必ずチェックしましょう。


6. まとめ

  1. All-in-One WP Migrationで空カテゴリーは移行されない

    • 投稿数0件のカテゴリーは無視されるので注意。

  2. 移行前の対策

    • 親カテゴリーにダミー投稿を入れて「投稿数0件」を回避

    • 今後使わない空カテゴリーは事前に削除

  3. 移行後のチェックポイント

    • パーマリンクの再設定

    • カテゴリーの存在と、投稿が正しく振り分けられているか

    • URLのリンク切れがないか手動チェック or リンクチェックツールを活用

特に、カテゴリースラッグをURLに含めている方は要注意です。
空カテゴリーが移行されなかったことで親カテゴリーが消えてしまい、子カテゴリーだけが残ってURLが変わるというトラブルは意外と起こりがち。
初心者の方も、ここを把握しておけば移行時のリンク切れを簡単に防げますので、ぜひ対策してみてください。


あとがき

WordPressの移行作業は、データ量やサイト構造によって様々な問題が起きる可能性があります。慣れないうちは戸惑うことも多いですが、事前の下準備移行後の確認をしっかり行うことでトラブルを最小限に抑えられます。
今回のように「空カテゴリーは移行されない」というポイントを知っておくだけでも、余計な手戻りを防げますよ。

以上、「All-in-One WP Migrationで投稿数0件のカテゴリーが移行されず、URLが変わってしまうかもしれない」問題のTIPSでした。ぜひ参考にして、安全・スムーズなサイト移行を行ってくださいね。

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