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21.10.14_TAGOE活動記

いよいよ来週から展覧会。今日から追い込み。午前中にホームセンターに行って、いろいろな材料の想定を考える。早めにビルに到着する。デザイナー三星さんが、ヒマリの作品「気分」を、Tシャツにシルクスクリーンで刷ったものを納品しに来てくれる。絶妙な大きさと位置感。展覧会で数量限定で販売を予定している。TAGOEにとって、はじめての本格的なミュージアムグッズとなる。

さて、それぞれと作品の内容を詰めていく。前回の展覧会のように、やや個人作品が多いものの、それぞれがそれぞれに関与しつつ作られることが望ましいし、それがコレクティブということ。できれば、誰かによる作品という扱いよりかは、by TAGOE でいきたい。そのことを伝えてみる。材料が足りないメンバーを連れて、100均に行く。ルアンとは、口紅を買おうと約束していた。この三期のなかで、いつだったかルアンが唇にグロスを塗ってきたことがある。その気持ちが現在あるのだったら、それを活かして作品にすれば良いと、「口紅で漢字を書いてみる?」と提案すると、今まで見たことないような顔をして賛同してきた。これも経験だと思い、100均の横にあるココカラファインで500円くらいの口紅を探してきたら?と、一人で行く。しかし、店員に大人の人と来てくださいと言われたそう。なので一緒に行くと、子どもだけだと遊んだり、他のお客さんに迷惑をかけてしまうので、と冷たく言われる。それを聞いていたルアンがぼそり「わたし、そんなことしないのに」と。つくづく、大人が子どものことを、子どもだと決めているだけで、子どもだって、一人の人間としての行動ができる状況では分別だってあるし、気遣いだってできる。

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ビルに帰ってきてから、小さな鏡に口紅で、自分の字にある"杏"という字を書く。鏡に口紅文字とは、どこか映画のワンシーンのようなニュアンスがある。ここから、どう発展させていくかを考える。本人は、口紅を使えたことに満足して、やややる気をなくしている。

サツキは『しんにょう新聞』という、配布型の作品をひたすら書いている。とにかく世にあるしんにょうの文字を書き尽くしたいよう。新聞のレイアウトとか参考にしてみたら?と聞くと、少し考えてから、オリジナルのものにしたいと。粘土を捏ねる姿が上手くて、そのことが妙に気になるサクタには、事前に僕が考えてきた、空に月を出現させる映像のアイディアを相談する。コウノスケは、コマ撮りに必要なパーツをひたすら作っていて、すばらしい集中力。おもしろいからやるというか、もう集中することすら自覚的に行なっているような感じさえある。もう、ものづくりのメンタリティが育ちつつあるのかな。アサキは、紙芝居風の作品展開が思いつかない様子で、めずらしく手を動かせずにいた。考えるだけで終わったのってはじめて、と。まぁ、そういうこともある。追い込みなので、明日も来れる人だけでTAGOEの予定。夜はコウノスケの父、徹さんと軽く呑みに行く。

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神奈川県逗子市の小学生&映像作家の山根晋によるアーティストコレクティブ TAGOE(たごえ)です。2020年の夏より活動をはじめ、毎期ごと…

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