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21.11.18_TAGOE活動記
そもそも、なぜ月日が経つのは早いのか。もう年末も迫っている。たとえば、1年12ヶ月365日と数字で月日を想像すると、一見果てしない積み重なりのように感じてしまうけど、実際の意識というか、生活感覚というのは数字で測ることはできなくて、そのギャップで、いつまでも数字の積み重なりはあるわけだから、そのことを感じてしまうのではないか。と考えてみたりする。
さて、今日からTAGOEの第四期。さてさて、第四期のテーマは何になるのだろうか。当然、事前には何も考えなかった。なるようになるというか、それこそ僕が方向性を定めなくても、もう何をどうするかは、自然と流れができて決まってくる。
少し早くビルに着いて荷物を置き、ドトールに寄って、コーヒーとミラノサンドAをテイクアウトする。ドトールのセットサンドウィッチて、かれこれ20年くらいミラノサンドB(海老の入ったやつ)を食べてたけど、ついこの間、AがBよりも美味しいことを知った。なんだよ!コーヒーとAをほうばりつつ、大岡信の『うたけど狐心』(岩波文庫)を読む。(ひなこさんはじめ、ビルに誰もいなかったので)。簡単に本の紹介をすると、大岡さんというのは戦後の大詩人で、歌や俳句など、日本固有の詩形式から詩情というものを研究、作詩をされていた方。この本も日本では詩が発生する機会として、集団的なうたげ(宴席や座)と、それに対比される孤独があったのではないか、と書いている。まだ全部読んでないので推測でしかないが、日本に住む人々は随分前からTAGOEのような、コレクティブという形態が得意だったのではないかと思われる。いわゆる民主主義的な合意形成ではなくて、もっとクリエイティブで遊びの要素があった時に、その良さというか、風土に合った集団創作の形が見えるのではないか。むりくりTAGOEにこじつけるのであれば、そんなことが考えられたりする。
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まず、サクタがお母さんに連れられて来る。なんでも、今日は体調がすぐれず学校を休んだそう。でも、TAGOEには行きたいと言ったようで、今日はテーマ決めだから勝手に決められるのは困るとのこと。なんだからサクタらしい。16時過ぎ、バラバラとみんなも来る。さて、テーマをどうするか?いつものように、それぞれが思い浮かんだことを言っていく。
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たくさん浮かんできたテーマのなかから、圧倒的にみんなが乗り気になったテーマが、“ゾンビ”。おぉ、ハロウィンの影響か?と思いながらも、いつもは「なんでもいー」と言うルアンもやりたがっている。サクタも目を輝かせながらゾンビが良いぃ!と。サツキは、テーマは何でも絵が描ければそれで良いらしい(達観してる)。では、第四期のテーマはゾンビかなぁ!さっそく自然にみんな手が動く、ということはこれはやるべきなんだろうな。
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ゾンビというのは、いわゆる日本のおばけとは様相が異なる。アメリカ的な概念なのだろうか?
ゾンビ(英語: zombie)は、何らかの力で死体のまま蘇った人間の総称である。 多くはホラーやファンタジー作品などに登場し、「腐った死体が歩き回る」という描写が多くなされる架空の存在である。
起源
「生ける死体」として知られており、ブードゥー教のルーツであるヴォドゥンを信仰するアフリカ人は霊魂の存在を信じている。こちらについては「目に見えないもの」として捉えている。 「ゾンビ」は、元はコンゴで信仰されている神「ンザンビ(Nzambi)」に由来する。「不思議な力を持つもの」はンザンビと呼ばれており、その対象は人や動物、物などにも及ぶ。これがコンゴ出身の奴隷たちによって西インド諸島のハイチに伝わる過程で「ゾンビ」へ変わった[1]。
伝統的な施術
この術はブードゥーの司祭の一つであるボコにより行われる。ボコの生業は依頼を受けて人をおとしめることである。ボコは死体が腐り始める前に墓から掘り出し、幾度も死体の名前を呼び続ける。やがて死体が墓から起き上がったところを、両手を縛り、使用人として農園に売り出す。死体の魂は壷の中に封じ込まれ、以後ゾンビは永久に奴隷として働き続ける。死人の家族は死人をゾンビにさせまいと、埋葬後36時間見張る、死体に毒薬を施す、死体を切り裂くなどの方策を採る。死体に刃物を握らせ、死体が起き出したらボコを一刺しできるようにする場合もあるという。
と、ゾンビは何やら楽しそうである。また、差別やパンデミックなどの今日的なトピックにも近接しているテーマだと思う。個人的には今まであまり興味の湧かなかったゾンビ映画に近づける機会になるかもしれないし。影、夢、文字ときて、ゾンビ!
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神奈川県逗子市の小学生&映像作家の山根晋によるアーティストコレクティブ TAGOE(たごえ)です。2020年の夏より活動をはじめ、毎期ごと…
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