イギリス人は幽霊と一緒に暮らしている
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最近、幽霊的な存在を感じることが増えた気がする。
背後や目線の端に視線や影を感じる…目が疲れているのかもしれない。
あるいは!この本を読んでたからかもしれない!!
そう!織守きょうやさんの『英国の幽霊城ミステリー』を紹介するぞ!
これはイギリス国内、特にイングランドとスコットランドの歴史的建造物に出没する幽霊たちの出没エリアや出てくる時の様子、それから生きていた頃の話をまとめたエッセイです。
建築雑誌に載っていたものなので、建物の間取りまで載ってて面白いです。不動産好きな人もオススメ。
間取りの中に「ここがアン・ブーリンの幽霊が出るエリアです」みたいに示されてるのが大変シュールで良いです。
イギリスの歴史にそもそも詳しくない私ですが、数人の人物をピックアップして、その人が過ごした城をツアーみたいに巡る形式のこの本はとても分かりやすかったです。
ただ、ちょっとここには載せられないくらい残酷な拷問や処刑の話もあるので、そういうの怖い人は明るい時間に読んだほうがいいかもしれない。私は夜中読んで眠れなくなった。
特に、レンガで塗り固められた壁の向こうに部屋があり、そこには…!の話はヤバかった。
この本で一番の衝撃だったのは、こういう血みどろの歴史背負った幽霊が沢山現れる建物に、今もイギリスの人たちがみんな普通に住んでいる。というところ。
エリザベス2世なんか、自分のお母さんの幽霊を見たって言ってるんだから!どういうことなの!?
さすがハリーポッターを生んだ国は違う。
…で!一方同じ頃の日本はどうだったの?という話をまとめた磯田道史さんの対談本が、こちらの『磯田道史と日本史を語ろう』です。
「私は江戸時代を専門とする研究者である」(本書3ページ12行目より引用)とは言いながらも日本史の全方向にむちゃくちゃ詳しい磯田先生が、各時代の専門家とあれこれ話して
現代日本がどうやって今の姿になったのか、そしてこれからどうなっていくと良いのかなどを探っていきます。
本紹介で語られる歴史範囲は縄文時代から第二次世界大戦まで。
我々(日本人というやつ)はどこから来たのか、
徳川家が戦国で最後の勝者になれたのはなぜか、
第二次世界大戦で、なぜ日本はあんなに国民の命を犠牲にしてしまったのか。
一見なんの関わりもないように見える歴史は、細い細い糸で繋がっていて、それが今も伸び続けているのだと実感できます。
義務教育レベルの歴史知識しかない私でも十分過ぎるほど楽しめました。
磯田先生が以前テレビで「歴史は靴みたいなもの」的なことを言っていたのを思い出します。
人類の長い歴史の中には同じようなことが何度も繰り返し起きてますよね。また色んな人が色んな失敗をしてます。
そういうのを知っていれば、何かあった時に「これは、後々こうなるのでは!」と判断の材料になってくれてより良い生き方に繋がるという意味でした。
歴史全然詳しくない人にこそオススメの2冊です!
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