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ホームインスペクターのつぶやき7

「2、床下」
既存住宅にしても、新築住宅にしても床下を点検すると、表面的や内装だけでは気がつかない不具合を見つける事が数多くあります。ホームインスペクションでは床下を点検する事は非常に重要です。

A、基礎のひび割れ
基礎の外周部では化粧モルタルがある為に発見されないものも、床下に潜って内周部を見るとひび割れしている基礎があります。ひび割れの程度は軽度なものから重大なものまであり、対応方法はそれぞれによって違います。
詳しくはこちらをご覧ください。https://note.com/tafne2000/n/nb4e68ffeb2a1

B、基礎の破壊
床下の基礎を破壊されている事があります。基礎は上部の建物を支える構造上重要な部分にもかかわらず、安易に壊されてしまっています。シロアリ予防・駆除や水回りリフォームの際に壊された事が考えられます。特に柱下や耐力壁下の基礎が破壊されている場合は補強が必要です。

基礎の破壊

C、断熱材の剥落・欠損
床下の断熱材は床下にある場合と、基礎の断熱の場合があります。
どちらの場合も床下の断熱に不具合がある事は頻繁にあります。
まずは断熱材が脱落してしまっている事があります。元々の断熱材の留め方が悪くても脱落します。床下の湿気を吸収したり、結露で重くなって脱落する場合などもあります。そもそも断熱材は水分を吸ってしまうと断熱効果はなくなります。又、カビも発生します。
床暖房の工事や電気の配線、水道の配管の際に断熱材が脱落する事もあります。

断熱材の脱落


新築工事で断熱材の施工状態が悪い場合も少なからずあります。
基礎断熱で多く見られる欠損は浴室回りの断熱です。特に人通口と言われる開口部が断熱されていない事が多くあります。
断熱は欠損があると断熱効果が落ちる事だけでなく、結露を発生させてしまい、そこからカビ、シロアリ被害に繋がっけいく為、とても重要です。

D、給・排水管の不良
床下には水道の給水・給湯管や排水管、ガス管、電気配線や場合によって空調ダクトなど多くの配管、配線があります。
いずれも漏水、ガス漏れ、空調不良にならないようにしなくてはいけませんが、ここにも不具合が多くあります。
給水管では古い住宅は鉄管を使用している事が多くあります。鉄管は内部でサビが発生し、蛇口をひねると赤水というサビが混ざった水が出るようになります。更にサビが進行したり、継ぎ手部分から漏水する可能性が高くあります。

水道 鉄管(継ぎ手に水染みあり)

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