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ホームインスペクターのつぶやき10
「2、床下」
E、水漏れ、水濡れ
床下には水回りの給水管、給湯管、排水管などが配管されていますが、漏水していると長い間気が付かない場合があります。給水管や給湯管からの漏水の場合は水道検針の際に発覚する事がありますが、排水管から漏水していると特に気が付かつきにくく、発見された時には木材の腐食、シロアリ被害、カビの発生等、大きな被害が出ている事もあります。
排水管はジョイント部分も多く、接続部分の老朽化や新築時の施工不良などの原因があります。
その他にも家の回りの敷地の排水不良により外部から床下に水が侵入する事もあります。
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F、蟻道・蟻害
シロアリ被害(蟻害)はなかなか発見する事が難しいですが、床下に侵入して基礎や床束などにシロアリの通り道の蟻道を見つける事があります。又、すでに土台、大引、床束などの木材がシロアリ被害を受けていると木材内部がスカスカな状態になり、構造的な耐力を持たなくなります。
早く発見して、シロアリ駆除や防蟻及び木材の交換をしなくてはなりません。
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G、カビ
床下の通気が悪く、床下の湿気が乾きにくい場合や、床下断熱材の欠損による結露や、漏水などの原因で床下にカビが発生している事があります。床下にカビが発生していると室内にもカビが発生したり、人体への悪影響もあります。カビは木材、断熱材に一旦発生すると完全に除去する事が難しくなってしまいます。
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カビと同じように見える基礎のエフロレッセンス(白亜化)があります。エフロレッセンス自体はコンクリートの成分が空気と反応して起こる物なので問題はありませんが、エフロレッセンスが基礎のひび割れから発生している場合がある為、注意が必要です。
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H、鋼製束不良
鋼製束は床下の大引という床の材料を支えている部材で、比較的最近の建物に使用されています。
施工時にビス不足や基礎との接着不良などがあったり、高さ調整不足により床なりの原因になる事があります。
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I、床下地盤の亀裂・陥没
古い建物の床下ではコンクリート敷きではない土の地盤も多くあります。
床下の土部の地盤にひび割れや陥没がある場合があります。
地震や地盤沈下が原因の場合や、地中にあった木の根などの影響の場合などがあります。
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