見出し画像

二月の記憶

 今年の二月に地元北海道に帰省した。
雪が降りつつも穏やかな日々であった。

 3年ぶりの北海道だからと覚悟して降り立ったが、暖かい帽子と手袋、コートを身にまとっていれば散歩するには十分だった。
 シャッターを押すだけのフィルムカメラを持って、ゆっくりと降りてくる雪の中を歩いた。

 雪に音が吸収されて静か。
川の写真を撮ろうとシャッターを切って、佇んで澄んだ空気を吸うと、これが望む日々と思った。

 叶うなら静かで心地よい、そんな暮らし。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?