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京都マラソン2024に出る(当日編)

この記事は…

  • タエンが2024/2/18(日)に出場した京都マラソン2024の体験記です

  • ネットタイム3:48'25"でサブ4を達成しました!

  • 完走できましたが脚攣りに悩まされました…

■プラン

いくつもの世界遺産をめぐって最後に平安神宮が出迎えてくれる!そんな奥ゆかしい都路を走ることができるのが京都マラソンの魅力!ではあるが…

※京都マラソンコース図(LINK

  • 後方ブロックからのスタート(Hブロック)

  • 集団走が予想される序盤の四条通はコース幅が狭そう

  • 嵐山~今宮神社周辺(6~17キロ)まで50m級の登り

  • 東一条通~最後の折り返し(37~39キロ)に30m級の登り

といった難所があって優しいレースではなさそう。前回の横浜マラソン(LINK)の経験も踏まえて以下のようなペース管理をイメージします。

  • 0~5キロはネットで30分かかってもいい

  • 17~37キロは目標ペース(4'50"/km)で走りたい

  • 6~17キロは目標ペースから10%程度(5'20"/km)遅れてもいい

  • 37~39キロは6'00"/kmかかってもいい

うまくいけば3時間30分台も狙えるかも!ただ前回の横浜マラソンでは終盤に脚攣りでタイムを潰してしまったので今回の目標は何とか自分のランをまとめること。記録を狙うというよりきっちり自分の立ち位置が分かるような記録の残し方ができるといいなと思います。

■スタート前

前日までのカーボローディングに加え、レース直前までエネルギーの蓄積に努めます。

5:00:起床
スタート3時間前(9:00)までに摂りたい食事をゆっくり進めます。
・食事:うどん、わらび餅、羊羹、モルテン320(半分)

7:40:西京極到着
8:15期限の手荷物預けに向けて忘れ物がないように点検します。
・補給食:マグオン(グレープフルーツ×3、レモン×1)
・予備食:オーバーブラスト、塩ジェル×2、マグオン(グレープフルーツ)
・COROS Pace3(w/COROS心拍センサー)
・New-HALE ニーダッシュ(膝下)

スタート30分前を目安に直前補給もしておきます。
・カツサプ
・オーバーブラスト
・アミノバイタル パーフェクトエネルギー
・モルテン320(残り半分)

ようやくスタート前の時間の使い方が分かってきましたが、トイレが長蛇の列……8:44の整列期限にはギリギリ、急いで待機列に向かいます。

8:35:ブロックに並ぶ(後方ブロックの「H」でした)
天候は曇り、大会MCが言うにはスタート時の気温13度は大会史上2番目に高い気温だそう。防寒対策は必要なくて薄着のランナーも多いです。9:00のスタートに向けて待機列は2度・3度と大きく進行します。

9:00:先頭ブロックスタート~スタートラインへ
たけびしスタジアム京都に入場、スタートラインに向けて集団がそぞろと走り出します。まだまだ、焦らず呼吸を整えて9:10頃にスタートラインをまたぎます

■0~5km:平均ラップ:5'16"

たけびしスタジアム京都~京都嵯峨芸術大学・罧原キャンパス周辺

スタート直後の渋滞で多少ペースに波はあるが、横浜マラソンほど集団走はタイトじゃない。プラン(6'00"/km)よりもいいペースで走れている。後半に向けての貯金になるといい。

四条通を抜けると桂川に当たって視界がどかんと開けた。「もうすぐ嵐山やでー!」の声援。中心部から嵐山はランだとすぐに到達できるのね!

  • 心拍数とピッチをモニタリング。心拍数は155~160bpm、ピッチは180/分を目指したい。エンジンの吹き上がりは悪くない。平均ピッチは170前半と少ないが集団走なので仕方ない。

■5~10km:平均ラップ:5'13"

京都嵯峨芸術大学・罧原キャンパス周辺~念佛宗 無量壽寺 京都別院 周辺

横浜マラソンの脚攣りがトラウマなので給水はすべて摂る!積極的にスポーツドリンクを選ぶ。少しは飲み方もサマになっただろうか。しっかりとノドは潤ってくれる。手元の距離進捗9キロ到達でマグオンを補給。

桂川を背に嵐山へ入り込むといよいよコースは登りへ。向こう5キロで40メートルを登る。広沢池を通過すると一層勾配はキツさを増す。

無理のないランを心掛ける。やがてサブ4:30ペーサーと集団に追いつく。この勾配でグイグイと追い越しをかける猛者がいるがマイペースを言い聞かせる。この登りは5'20"/km前後でもプラン通りだが、京都の坂は甘くない。そのペースでもなかなか負荷が高い。見立ての甘さを恨めしく思う

  • ペースを落としていることもあるが、心拍数が思ったよりも低い。ピッチの刻みも170前半と少なくて自分の走りではない感覚。登りだから仕方ない?様子見。

■10~15km:平均ラップ:5'07"

念佛宗 無量壽寺 京都別院 周辺~建勲神社周辺

きぬかけの路をひた走る。やがて世界遺産の仁和寺が見えてくると…「仁和寺からランナーへ頑張れ!」これが話題のお坊さんの大声援だ!嬉しい!

龍安寺に差し掛かる。まだ登りは続く。ペースは抑えておきたい。プランよりもいいペース、キツさはない。立命館大学周辺をぐるっと回り込んで西大路通に抜けるとシティランへ。思った以上に景色を楽しむ余裕はないのでレース中は交差点の名前に京都の風情を感じることにした。ああ、「平野神社前」「金閣寺前」だ…

  • 相変わらず心拍数は低調。数字だけ見ればもう少し踏めるはずだがあまり余裕はない。ペースは悪くないので悲観せずに進む。

■15~20km:平均ラップ:4'53"

建勲神社周辺~上賀茂橋周辺

大徳寺をぐるっと回り込んで今宮神社を目指す。かつて泊まったコテージが近い…また泊まりたいなあ…と思い出に浸りつつ…

京町家コテージ kariganeさん、おすすめです!
https://g.co/kgs/FswcASm
(写真は2022年)

17キロまでの我慢のレースは終わり!自分のペースで行ったれ行ったれ!と息巻いて目標ペース(4'50"/km)への転換を試みる!

が、そんなに気持ちよくペースが上がってこない。温存失敗したか…?賀茂川に当たり手元の距離進捗18キロ到達でマグオンを補給。

御園橋を起点に初めてのスライド。まだまだペースは引っ張れる気がするが、そこそこ疲労はあるのか息も荒い。折り返しにも到達していないのに大丈夫なのかしら…不安に駆られる。

  • ピッチはずっと少ないまま。心拍はペースを上げたので目標としている下限の155bpm前後で推移。数字には見えないが疲労を感じる。

■20~25km:平均ラップ:4'57"

上賀茂橋周辺~京都ノートルダム女子大学周辺

加茂街道から北山大橋西詰で北山通に入るといよいよ後半戦。ハーフ到達はネットタイムで1:49'15"とプランより3~4分早い。サブ4ペーサーと集団に追いついた。

目標ペース(4'50"/km)で押したいところだが、給水や追い抜きで失ったペースをすぐに戻せない。細かいペースのオンオフが難しい。脚攣りがなければ夢の3時間30分台も射程圏、オーバーブラストを摂取。給水も逃さずに摂っていく。

25キロ周辺はスライドが連続する。隣のレーンを走り去っていくランナーは遥か前方を行くのだろう。まだまだ粘らなくてはいけない。

  • ピッチは少ないまま横ばい。心拍数は思ったようにペースを上げられていないために155bpmを下回って推移。

■25~30km:平均ラップ:5'03"

京都ノートルダム女子大学周辺~出雲路橋周辺

目標ペース(4'50"/km)前後で引っ張れているが、脚が接地したときの衝撃がビリビリ・ジンジンとダイレクトに足裏に伝わる感覚が気になる。

2度の折り返しを経て北山通から京都府立植物園に進行、芸舞妓さんの応援を受けられるという非日常を味わいつつ、いよいよ加茂街道から鴨川河川敷へ。悪天の場合はぬかるむことでも有名だが、今回はドライでザッザッと砂をかく音が気持ちいい。手元の距離進捗27キロ到達でマグオンを摂取。

ペースはだらっと目標を下回り、明らかに疲労も感じるがまだ押せる。30キロ到達はネットタイムで2:32'27との表示。これは…?4'50"/kmイーブンで踏めればサブ3.5があり得るってこと?サブ3.5が無理でも3時間30分台も射程圏ということ?俄然ヤル気が出て少しだけペースを上げた。

  • 心拍数は横ばいだが、さらにピッチは下落して170を下回っている。疲れがパフォーマンスに表れ始めている。

■30~35km:平均ラップ:5'16"

出雲路橋周辺~京都市役所周辺

鴨川河川敷を進むと遠くからセレッソ大阪のチームコールが聞こえてきた。セレッソ大阪のホームユニフォームを着ている僕に対するJサポランナー応援の皆さんの声援だ。これはめちゃくちゃ励みになる。残り10キロの勝負。普段のランで慣れた距離なのだから、と言い聞かせる。

今季のセレッソユニを着用
今年で30周年です!よろしくお願いいたします!

ところが、鴨川河川敷から丸田町通に合流して京都御所が近づくと明らかに異変が出始めた。まず脚が前に出にくい、ペースが意識的に上げられない。何よりも横浜マラソンで盛大に攣った両脚の内側広筋がプルプルと笑い始めた。膝下に貼ったニーダッシュが辛うじて痙攣を抑え込んでくれている。急いで塩ジェルを摂取。

以前に京都御所をランニングしたことがあって、その景色の懐かしさに浸ることで何とかレースにポジティブに向き合った。

京都御所の早朝ランは最高です
(写真は2022年)
  • 心拍数は150bpmを下回る勢い。ピッチは170/分を回復しない。

■35~40km:平均ラップ:6'49"

京都市役所周辺~(折り返して)京都大学周辺

京都市役所の給水を終えて最後のマグオン(カフェイン入り)を補給。1週間カフェインを控えたのでシャキっと覚醒してくれるといいが、その後は疲労に隠れてしまって効果のほどは分からなかった…

膝のまわりの痙攣の兆候はおさまらない。ペースは落ちてもいいから、とまらない、歩かない、と自分に何度も言い聞かせてだましだましランを続ける。ところが最終局面となる凡そ3キロの登りに差し掛かり、とうとう歩いてしまった。歩くのは何て楽なんだ…沈みそうになるので何とかランも織り交ぜつつ進む。

東山東一条の交差点を左折すると最後の折り返しを終えたランナーとスライドする。もう本当にゴールは間近なのだろうが、まったく脚が前に出てくれない。哲学の道、東山慈照寺に向いた最後の上り坂に差し掛かったところで、ついに何とか耐えていた両脚の内側広筋がビンっと攣ってしまった。

結局攣るんかーーーい!
横浜と同じとこかーーーーい!
攣り対策は何やってんなーーーーー!
許したってやーーーーーー!

情けないやらがっかりやら…こうなっては走れない。卑屈になりそうだったが、路肩でストレッチをしていたところ「セレサポさん!頑張ってくださいよ!」と川崎フロンターレのユニフォームを着た男性に激励していただく!ありがとう…めちゃくちゃ励みになりました。何とかランを取り戻す。

  • もはや時計は残り距離しか着目せず…

■40~42.195km:平均ラップ:6'55"

京都大学周辺~平安神宮

ストップアンドゴーを繰り返す悔しいランだったが最後の給水所で気合いを入れ直して何とかフィニッシュラインまでランを継続。両脚の内側広筋の攣りは確かに横浜マラソンの再現だが、事前の対策が多少功を奏したか痛みは小さく、ストレッチを経てやがて緩和された。おかげで何とかランを保ってフィニッシュラインをまたいだ。

時計はグロスで3:59'01、ネットでは3:48'25"だった

やっと終わった…悔しい…完走できてサブ4も達成できた…でも悔しい…と複雑な心境だったが、運営やボランティアの皆様が「おめでとう!」「お疲れ様!」と声を掛けてくれるので笑顔で締めくくれました。本当にありがとうございました。また京都マラソン走りたいです。

完走メダルのデザインが最高!

■振り返り

まずは完走、サブ4が達成できてよかったです。自分のランをまとめるという目標は残念ながら未達…次のレースに向けてのチャレンジにできればよいと思います。

KEEP

  • レースに向けた練習プランの方向性は間違ってなかった

    • 中盤まで狙ったペースを維持したり、引っ張る感覚を得られたのはインターバルや閾値走を粘り強く続けた成果だと思った

  • コースの下調べ、ペースイメージを作ったのは良かった

    • 予め耐えどころ、攻めどころを設定しておけたので「走ってみてびっくり、想定外」はなかった

  • カーボローディング、補給はあたりだった

    • ハンガーノックと思われる症状はなかった

Problem

  • 持久力が足りてない

    • ペース管理が甘かったかもしれないが、それ以上に30キロを超えたあたりの失速はやはり持久力の問題なのだと思った

  • (おそらく)給水が足りてない

    • すべての給水を摂ってしっかり潤したつもりだったが、終盤に歩き始めてからの給水で何杯も水を欲した。給水が不十分だったかもしれない

  • (京都限定)森脇さんが見つからなかった

    • 25キロ手前にいらっしゃった様子…京都マラソンの楽しみのひとつだったのに…

Try

  • 30キロ走や3時間規模のロングや筋トを取り込む

    • 25キロ前後は積極的に走ったがやはり30キロ以降は世界が違う。身体を動かし続けるというクセをつけたほうがよさそう

    • 両脚の内側広筋は筋肉が足りてない気もする…下半身の筋トレも意識して取り組んでみる

  • 補給作戦(タイミング・成分)を見直してみる

    • 脚攣りについては芍薬甘草湯やオーバーブラストを事前に摂ったことで横浜に比べて軽度で済んだと思うべきで、タイムロスを恐れずに定期的に2杯以上給水する

    • 「摂りたい」と思ったタイミングに給水所がなかったのでマイボトルの導入も検討してみたい

  • もう少し景色を楽しむ

    • 京都マラソンは是非リベンジしたい。もう少しレースを楽しむことも大事にしたい。次に出走権が得られたら森脇さんは探し出すこと。

今季のレース参加は以上で終わりです。2023年10月の初マラソンとなった横浜マラソン、今回の京都マラソンの2度をしっかり完走できてよかったです。次のレースではさらに自分のランができるように取り組んでみます。ファンラン!

タエン

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