論文の理解を深めてくれるNotebookLMを使ってみた!
Googleが提供する生成AIサービスの『NotebookLM』が日本向けにも2024年6月6日にリリースされました!(Googleブログ記事)
それで何がすごいの?
トピックを限定できる:ユーザーがアップロードした資料をベースに答えてくれる!さらに資料中の引用元を表示してくれるからファクトチェックが容易でハルシネーションも起こりづらい。
幅広いドキュメントをサポート:Googleドライブ、PDF、テキストファイル、Webサイトなど幅広くサポート
ソースサイズ:なんと20個のソースまでアップロード可能かつそれぞれのソースの限度は20万英単語(情報元)
なお、登録データはトレーニングに使用されないようですが、人間のレビュアーが確認することはあるようなので、機密情報はアップロードしないことが推奨されています。
どんな使い方ができる?
上の特徴から、文書の理解を深めたりそれを元にブレインストームしたりっていうのに向いていると思いました。
例えば、論文などを読ませて理解を深めた上で、NotebookLMを壁打ち相手に新たなアイデアを練る、とか。また、法的文書等の難解で長い文書を読ませて知りたいところだけ聞くとかにも使えそう。
試してみた!
NotebookLMのページに行き、Googleアカウントでログインするとすぐに使えます!
新しいノートブックを作成すると、最初の上の画面が出てきてドキュメントをアップロードできます。
今回は私にとって「最もエキサイティングなドキュメント」、海外旅行保険のドキュメント(96ページ)を読ませました。アップロードすると数秒で要点をまとめて表示してくれます!!さらに質問も提案してくれてます。
さらにチャット画面右下の「ノートブックガイド」をクリックすると、ここから「よくある質問」などを自動生成することができます!!
生成した「よくある質問」はメモとして保存されます。
保険系のドキュメントは大嫌い大好物なので、こうやって知りたいところだけ聞けるって最高!!もうこの分厚くて退屈なドキュメントも怖くないのだ!!!
さて次に以下のAIに関する論文を読ませてみました!専門じゃない分野でどれくらい理解度が深まるかな。
論文のPDFをアップロードすると、先ほどと同じくサマリーを表示してくれます。ではどしどし質問していこう!
提案された質問を投げていくだけで、論文を読まずして重点がわかるっていうのはすごいですね。ノートブックガイドから「学習ガイド」とやらを作ってみる。
ほほう。重要なポイントを元に問題を生成してくれてる!!
さらに、この学習ガイドの問題の解答もお願いしてみる。
わお!!もう大学院の試験問題できちゃいましたね。
そして言わずもがな、上の例で使った保険ドキュメントも論文も原文は英語にも拘らず日本語でインタラクトしてくれてる!!!
ちなみに今のところ、Googleアカウントが英語設定だとモデル回答も英語で日本語設定だと日本語でしか回答しないようです。試しに英語アカウントで「日本語で回答して」とプロンプトしたが英語に一貫していた。
なお、作ったノートブックは他のGoogleアカウントに共有したり共有リンク発行したりできるようです。スタディグループや社内グループでノートブック共有すると、インタラクティブに効率良く欲しい情報が得られて良いかも。企業はセキュリティの懸念など導入前に克服すべき課題があるかと思いますが、教育では今後用途が広がっていくんではないでしょうか。
まだ実験版ということなので、頻繁にアップデートがあると思いますが、現段階でも特定の文書読解の用途でかなり使えるAIツールだということがわかりました!