今年のマジカルミライこそ行くべきなのかもしれない(微ネタバレあり)

マジカルミライ2020 in OSAKAに行ってきました。初投稿ですが、その感想を微ネタバレありで書きます。

本当は東京公演が終わってからじっくり書こうと思っていたのですが、今投稿すれば読んだ人が東京公演に間に合うということに気が付き、慌てて筆を取った次第です。

曲名には触れないようにしますが、雰囲気で察される可能性があるので、既に東京公演に行くことを決めている方などはご注意を。

また、マジカルミライに行く気があったのに昨今の状況を始め様々な理由で参加を断念した方には、不快な思いをさせてしまうかもしれません。申し訳ありません。


まあ、初投稿でフォロワーもいないので、マジカルミライに参加するか迷っている人がこの記事に出会い、更には参加を決めるなんて、それこそ奇跡ですが。

それでも様々な締め切りを無視してこの記事を書いているのは、私が今回、コロナ禍の中で行われた「マジカルミライ2020」のライブが過去最高の出来で、そして二度とないかもしれないものだと感じたからです。

という訳で、以下感想です。




……といったのですが、今年の公演の感想の前に、いろいろと前置きをした方が伝わりが良いかと。

VOCALOIDやマジカルミライに限った話ではないですが、物事の楽しみ方は人それぞれです。なので、こんな人間の場合は今年の公演をこんな風に楽しんだという一つ目安にしてもらえればと思います。隙自語も理屈が通っていれば許されると信じて……。

さて、私自身は2009年くらいからVOCALOIDにハマりました。20代中盤くらいの人で中学生の頃にニコニコに入り浸ってボカロ曲を聞いていた人は少なくないと思います。私もそれです。

2009年といえばwowakaさんやハチさんなどが盛んに曲を投稿していて、「初音ミク」というキャラクターの楽曲は落ち着いて、ボカロPごとの世界をVOCALOIDが歌うことが増えたような頃です(この辺の解釈も色々だと思いますが)。私自身も初めはテクノロジーやキャラクターではなく、単純に彼らの楽曲に惹かれて聞いていました。

以後、周りの人間があまり聞かなくなったり、私もニコニコよりもYouTubeを見る時間の方が長くなったりという違いはあれど、今日に至るまで10年以上、ボカロ厨としてちまちまとボカロ曲を聞き続けてきました。

そんな私がマジカルミライに参加したのは2017年の東京公演が初めてでした。2015年には上京していたし、マジカルミライというVOCALOIDが出演するライブがあるということは知っていましたが、ミクというキャラクターよりもVOCALOID楽曲が好きだと思っていたのと、キャラクターのTシャツを着て声を張り上げてペンライトを振り回す人たちの中に入る自信がなかったのです。(なお現在)

ですが、人に誘われて参加したマジカルミライ2017千秋楽。私は感動して引くぐらい泣きました。それはもう、ぐずぐずに。

当時の私には様々な感情が溢れましたが、一番に感じたのは一体感への感動でした。それぞれの視聴者はネットの広大な海の中を自由に泳いでいて、特別交流しているわけではないはずなのに、会場が盛り上がる瞬間が同じなんですよ。それは所謂衰退説などが出た以降の最新曲でも同様に。同年代から何度も「昔は聞いてたけどね」という言葉を聞いていた私には、今もこんなにボカロが好きで聞いている人がたくさんいるんだという気付きは強く響きました。

その瞬間からVOCALOID楽曲だけでなく、VOCALOIDを取り巻く文化全体に魅了され、翌年からもマジカルミライを始め様々なイベントに足を運ぶようになりました。

ただ、人間とは(というか私は)愚かで強欲なもので、前年と同じでは満足できなくなっていったんですね。ボカロ文化はこれからも続くということが確信になった私は、一体感では一々(そんなに)泣かなくなりました。

そんな私が重視するようになったのは、単純にライブの内容です。あそこの演奏かっこよかった、振りや衣装が可愛かった、演出に感動した、などなど。そして何よりもセトリ、それも新曲が流れた瞬間の「ここでこの曲が来たか~!(大声)」という感動のために一年を生きているといっても過言ではありません。これは今もそうです。

さて、やっと本題です。今年のマジカルミライ、ライブの内容がめちゃくちゃいい。終わった瞬間に、過去最高の出来だと素直に思いました。まだ4年目のくせに偉そうにすみません。でも、参加した中では一番よかった。

で、どこが良かったかを考えたときに、思いつく点がいくつかあったのですが、それがコロナ禍ゆえの部分も大きいと思ったんですね。いくつか挙げていきます。

まず第一に、めちゃくちゃ見やすい。例年よりもSS席が取りやすかったというのもそうですが、座席間隔が広がったおかげで、ミクの動きに合わせて前の人の隙間を必死に探して頭をふらふらさせる必要がなくなりました。高身長の方は関係ないのかもしれませんが、この差は大きかった。ライブに集中できて、振り付けにも演奏にも演出にも自由に視線を向けられました。

そして、新曲の割合がめちゃくちゃ高い。公演時間短縮の中で新曲数が減らなかった結果、ほとんど新曲という異常事態に。私にとっては全然息のつく暇のない神セトリでした。毎年新曲を一番に楽しみにしている私の様なタイプにはここがかなり大きいです。

そしてこれは主観100%なんですが、演出も演奏もめちゃくちゃクオリティが高い。失礼ながら、コロナ禍の中で中止になりそうなところを何とか出来た、という気持ちで不安を抱えながらライブに臨んだのですが、いざ本番を見てみると、むしろ延期になって溜まっていたものを全てぶつけたといった感じで、できなくなったことの代わりに新しいこともあったし、映像部分にも力が入っていて、参加した過去のどの公演よりも楽しかった。前述の見やすさによる部分もあるかもしれませんし、客観的な比較はないのですが、それでも私が感じた想いに嘘はありません。過去最高。

それで、3つ目はこれからも更新されうるものですが、上二つは来年以降はもう体験できない可能性があります。だから私は、今この記事を書いているのです。

今年のマジカルミライこそ、参加するべきなのかもしれない。

もちろん昨今の状況の中で、参加が難しい方も多いと思います。そういう方の判断で救われている存在もきっとあると思います。

しかし、ただ何となく参加してこなかったボカロ厨の人は是非、是非見てみてほしい。千秋楽は抽選でも激戦で一般も即完売だったけど、他の日程ならまだチケットが買えます。

私も「ボカロは聞くけどライブはいいかな……」というところからドはまりしたので、ボカロが好きならハマるポテンシャルはあります。そうなったとき、今年の様なライブは今後ないかもしれない。なので是非。

私が初参戦時に感じた一体感も、声がなくとも感じられると思います。運営の方も参加者の方も感染対策を取り、ライブ中は手拍子やペンライトで盛り上げようとしつつ配慮も忘れない。むしろいつもよりも一体感を感じるまであります。なので是非。

そしてこれが私の本音ですが、チケットが売れれば売れるほど来年以降のイベントのクオリティも上がっていくと思うので是非!

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