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アポロ選・猫俳句紹介 その13~俳句で猫助け句集プロジェクト
みなさまこんにちは。
そろそろ梅雨が近づいているようで、少し蒸し暑い大阪です。
湿度が高くなると、猫たちは普段より念入りに毛づくろいをします。
ひととおり毛づくろいを終えると、またダラリと伸びます。
猫は液体です。
さて本日も、少しずつ「猫俳句」をご紹介していきます。
アポロんの「俳句公園」に投句くださった「猫の俳句」の中から、選者アポロによって選ばれた優秀句が122句あります。
この122句を、Googleドキュメントに集め、有志の方々に感想をいただきました。
※()内は、感想を書いた人です。
※投句いただいた方のお名前は、今年3月現在の表記とさせていただいております。
ご了承ください。
※太字表記は、「特選句」です。
気まぐれでかまわないから猫の恋
・最初は気まぐれでもいつの間にやら沼にはまりそうです(ラベンダー)
入社式子猫と歩むヒール靴
・入社式、きっと慣れないスーツに慣れないヒール、緊張の朝なのでしょう。コツコツというヒールの音と姿、そして、その横を並んで歩く仔猫。仔猫に気付き、思わずほっこりとして、そして緊張が少し解けたかもしれませんね!光景が浮かびます。(紫乃)
推しネコをnoteの中に見つけたり
・私の推しネコさんは、いえ押しも押されぬさびさまです。
あの堂々たるポーズ。ころんとしたフォルム。
noteの中にさびさまに骨抜きにされた方はどのくらいおられるのか。(aloha)
黄昏てフラココの猫大あくび
・あくびしてブランコから落っこちないでねと見守りたくなりました
(ラベンダー)
長閑さは程遠きかな猫の恋
・二つの季語を用いているがこれはうまい一物仕立て。猫の恋とはいかなるものか、嫌味なく自然体で詠んでいる。長閑さの無い猫の気忙しい恋。詠嘆「かな」を置き微笑ましい気分にした佳作。(アポロ)
タンポポに添い寝の猫の日向かな
・季語はタンポポ。タンポポの横でのんびりと猫がくつろいでいる、そんな様子を切り取った。タンポポの明るさと日向の明るさとが目に鮮やかな色彩を感じさせる長閑な一句。(白)
しなやかに猫の背のごとヨガポーズ
・ヨガのポーズには「猫のポーズ」「猫伸びポーズ」と呼ばれているものがあります。四つん這いになって、まさに猫のよう背を丸めたり伸ばしたり。美しい女性の姿が目に浮かびました。「しなやかに」が御句の最後まで行き渡る、そんな気がいたしました。(紫乃)
青い目で何処へ誘うか迷い猫
・青い瞳の猫、いますよね!そんな瞳と目が合ってしまったら貴方ならどうする?ついつい誘われるがままについていってしまいそう。。気が付いたら、自分も迷い猫になってしまうかもしれません。ちょっとファンタジーな美しい御句です。(紫乃)
母猫の鋭き眼差し吾も母
・子どもを守る!という強い意志の感じられる母猫の眼差し。そんな母猫の思いに共感する作者の優しい気持ちが溢れている。「吾も母」という表現に全てが詰まっている。子を想う母の気持ちは人間も猫も同じだなあ(そわか)
抱きしめて抱きしめられた保護猫に
・思わず良かったねと声をかけたくなる句でした。ひとりぼっちの寂しさをこれからは二人で温め合うことができます。やっと見つけた幸せが続きますようにと思いました。(aloha)
一目惚れしたのされたの猫の君
多分、当のお相手は何にも思っていないだろうが恋してしまえば全てがイベントに早変わり。一喜一憂してしまうものだ(白)
ニャーだけで人間動かす我は猫
・仰る通り、ねこさまの前では下僕となります(ラベンダー)
青空の鶯と野良猫のこゑ
・美しい青空の背景に「鶯」と「野良猫のこゑ」の対比が見事。空を飛ぶ鶯、地上の野良猫。鶯の美声、野良猫の哀愁を帯びたニャア。どこまでも想像と空間の広がりを感じる一句。まるで物語の一場面を見ているかのよう(そわか)
保護猫の門出彩る百千鳥
・めでたい日が来た。晴れて家猫となる朝が来た。眩しいほどの希望に満ちた譲渡の瞬間を、季語百千鳥が拍手を贈るように輝く。企画関係者の作品は厳しく見ても非常に美しく優しい句が多い。文句なく佳作。(アポロ)
野良猫を連れて帰れず嗚呼春夜
見つめあい十秒東風と猫去りぬ
・いやそこは…待ってよ🎵と言いたくなる。映画のワンシーンみたいですにゃ(ラベンダー)
飼い猫と保護猫の距離ちぢむ春
ねこの世界にはきっと住んでいるところの隔たりなんてないだろうが、こっちとしては気に入ってくれるか心配なのだし、ヤキモキしてしまう。当人同士はどこ吹く風でありのままを受け入れる。そうありたいものだ(白)
備忘録ねこに出会いし春散歩
長らく手帳を持つ習慣がなかった私も、この頃手帳を持ち歩くクセがついた。何気ない日常を記すだけのその手帳に、今日も道ゆくねこと出会った感動を書き記すんだ。(白)
あたたかや今日から野良じやなくなつて
・わあ、野良猫さん、どなたかのもとに無事引き取られたのですね!季語でもある「あたたか」がひらがなであること、上五にあることで、今日という日のあたたかさ、猫も猫の引き取り手も、そして詠み手も読み手も、みんなあったかな気持ち!素晴らしい!(紫乃)
縁側にズラリと猫の日向ぼこ
・拝見したとたん、目の前にその光景がぱっと広がりました。いったい何匹いるのかな?縁側にズラリなのですから、恐らくそれなりに整列で!あ~、いいなあ!私も猫になりたいって思わず漏れてしまうような、猫好きにはたまらない御句ですね!(紫乃)
長閑なる陽だまり猫の喉が鳴る
長閑の代名詞、陽だまりの猫。なんともゆったりとした景が映像を結ぶ。「喉が鳴る」の措辞は聴覚に温もりを届ける秀逸な下五。(白)
軒下のねこの瞳に春の虹
・瞳に春の虹。なんて美しく素敵な表現なのだろう。軒下の猫と空の虹の対比も清々しい。軒下の猫は野良猫だろうか、飼い猫だろうか。どちらにせよ、これからこの猫に起こる幸せが予感される(そわか)
春時雨子を守る母猫の愛
春の時雨は冬のそれに比べるとしっとりと温かい。子に寄り添う母の思いは、ねこであれ同じなのかもしれない。季語とよく響き合った一句。(白)
ここまで少しずつ、いただいた猫句をご紹介してきましたが…
今回が最終回となります🐈
投句くださった皆様。
感想を書いてくださった皆様。
本当にありがとうございます!!!
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