接客論_05
前回までは、「お客さんに買わせることはできない」ので「販売員は何ができるのか」ということで「購入確率を上げる」ことをお伝えしました。今回はもう1つできることとして「WIN-WINを考える」ということをお伝えしたいと思います。
当たり前の話ですが、お店や販売員は売上が欲しいわけですが、お客さんに買わせることはできないので「いかにお客さんに『このお店に来たい!、この服を買いたい!』を作れるか」が必要になってきます。
お客さんの「お店に来たい、服を買いたい」という気持ちを作るために重要な点は「お客さんにとって売りつけにならない」ことです。これもまた当たり前の話ですが、「売りつけにならないこと」と前回の「全てのお客様におすすめすること」はバランスを取るのが難しいです。「売りつけにならない」けど、「商品をうまくおすすめできる」ようになると販売力がかなり上がります。
またお客さんの「お店に来たい、服を買いたい」を作るために重要な点のもう一つは「エンターテイメント性を考える」ことだと思っています。私が新卒で入社したアパレル会社は「自社のライバルは『ディズニーランド』だ!」とよく言ってました。「アパレル会社のライバルがテーマパークなんておかしい」と思われるかもしれませんが、人は1つの時間に1つの場所にしか行けないので、週末に、楽しいディズニーランドに行くのか、それとも自分のお店に来てくれるかの選択はお客さんの「どちらに行ったら楽しいか?」という選択と同じことになります。よって、「ディズニーランドより楽しいと思ってもらえるお店を作る」というのがそのアパレル会社の考えです。
ディズニーランドと競走するかどうかは別として、お客さんにとって「行くと楽しいお店」を作ることは販売員の重要な仕事だと私は思っています。「商品を売る」ことよりも「お客さんを楽しませる」というエンターテイメント性を追求すれば売り上げは自動的についてくる、と考えています。「お客さんをワクワク・ドキドキさせて楽しませるために何ができるのか」をもっともっと販売員は考えるべきだと思います。「接客の仕方」や「レイアウト」に関して「売る」よりも「楽しませる」を念頭にして考えて実践すれば売上は上がると思っています。ぜひ一度、自分のお店の販売員全員でこのことを考えてみてはいかがでしょうか?
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