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バイオグラフィー

にしもりただしは画家、絵描きである。
1974年、奈良県に生まれた。
信心深い母、奔放な父、しっかり者の弟という家族。幼い頃、父親が何処かへ出ていき母子家庭となる。子供の頃、絵を描くことは現実逃避のためだった。

神か先祖かと交信ができる人物が親戚に三人いた。母方の祖母は枕元に聖書と経典を並べて寝る人だった。母方の大叔母ふたり、不動明王と大日如来がいた。曽祖父はお大師さんがついていたらしい。身の回りのそのあたりに神様がいることを教えてくれた。浄土宗の家系であったが、神道も含んでおり、いかにも土着の日本の信仰を垣間見た。日常的に動物や死者と話ができたが、三人とも最期はやはり人間だった。目の前にあるものが現実なのか、心の中にみえるものが現実なのか、わからないのでどっちでもいいと思っている。

高校2年の頃、普通科に通うにしもりの高校に、県立の美術科高校から、美術教師が異動してきた。彼は画家であった。
バレーボール部と美術部を掛け持ちしていたにしもりは、バレーボールの朝練を美術室での朝練に変更し、毎朝木炭デッサンをした。

1993〜1997年に大阪の江坂にかつてあった代々木ゼミナール大阪造形専門学校の油画科に通いながら、藝大合格を目指していたのだが、作家になることばかり目指していた。作家になるにはどうしたら良いのかなどは考えなかった。ただ、画家、作家、絵描きの大人たちの、お金や名誉を抜きにした、生き方や心の豊かさがかっこよかった。

1997年〜2004年まで毎年『DANKE Osaka』というグループ展を東京・大阪で開催。
2000年9月に就職する傍ら、1999年〜2007年は雑誌の挿絵やカフェのメニュー制作、手描きTシャツの卸し販売、花屋さんの依頼などで制作。

2010年に愛知県でグループ展に参加。子供が汚しても気にならない手描きTシャツなどをつくったり個人的な生活範囲でイベントに参加。
2014年頃からInstagramに作品を掲載し続けている。

就職した会社は2021年9月末で退職。
画家・絵描きとなる。

キャンバスやベニヤ、紙などに身の回りのものを描く。使う材料は、鉛筆、木炭、コンテ、パステル、アクリル絵の具、油絵の具。顔彩や、透明水彩絵の具、ガッシュ、サインペンやボールペンなどを使って描くこともある。
シルクスクリーンを手描きで制作し、Tシャツやキャンバスバッグなどにプリントした作品もつくる。

感情的にならずに、淡々と、制作をすすめる。

眼にみえるということは、光が反射して網膜に届いているというそれだけのこと。
目の前にあるものは心の中にあるもの。
心の中の現実は目にみえるモノの形である。
それは時とともに変化する。
成長、衰退、人々によって変えられた景色もある。
人間が暮らすことによって変化する。
全てのことはこのままの形ではない。

身の回りにある、美しく心揺さぶるはにかんだような形は、自分だけのものではない。
力を抜いて目を向ける。
身の回りの美しい形にゆるく触発されながら。
ウフフって感じで。



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