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殿、利息でござる!
折角、鑑賞したので備忘録。
少しネタバレになってしまうかもわかりません。
あらすじ
江戸中期、財政の逼迫(ひっぱく)した仙台藩が領民へ重税を課したことで破産や夜逃げが続出し、小さな宿場町・吉岡宿は困窮し切っていた。このままではダメだと考える商人・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)と同志たちは、藩に金を貸し付け毎年の利息を住民に配る「宿場救済計画」を考えつく。町の存続を図るため、前代未聞の金貸し事業を成功させるべく、彼らは私財を投げ打ち……。(引用:シネマトゥデイ)
舞台の吉岡宿は伝馬役も課せられている為、伝馬役にかかる費用も毎年納めなくてはならなくて、夜逃げや破産が多発。人が減った分残った領民の負担は増して、また夜逃げや破産が起きる負のスパイラル。
穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は、菅原屋 篤平治(瑛太)が冗談半分で話した打開策、"お上に金を貸して利息を領民に分けて伝馬役を賄てばいい"というのを間に受けて、本気で金を集め始めるのです。
まず、正直な感想。
映画にするには中々無理があったのかなぁと思ったり。小説「無私の日本人」にある一編が原作ですが、小説でも書かれている通り、このお話、お金を集めようと動き始めてから身を結ぶまでが8年かかっています。だから映画では時の流れが以上に早い。
1000両=今の金額で3億円を集めようとなってからの展開が割とスラスラ進むので結構みんなお金持ってんね!みたいに見えてしまったのでした。
色々書こうにも僕の文才では全く伝わらないし、映画も詳しくないのに偉そうにもかけないのでこのくらいにしておいて、
羽生結弦の殿はすごく良かった!
圧倒的な、雅さというか。"殿様と庶民の雰囲気の違いってこんなに醸し出されちゃうの!"なんて思ったり。
そして、松田龍平は安定した地味にやなヤツっぷり!
時代劇でも変わらず、やる気がない歩き方をしていてとても可笑しかった。
阿部サダヲも、瑛太も、妻夫木聡等のベテランの方々はやっぱり上手いし、時代に引き込まれていった。
私的には千葉雄大の、侍に憧れるけれど農民の代表という微妙な立ち位置の若者感がすごく素敵だった。
ただやはり割と地味で、長い期間コツコツ積み重ねた成果というお話。
2時間の映画にまとめる為に、変に削ったくせに、良いお話をくっつけて御涙頂戴にしようとした感が否めなかったのでした。
偉そうにごめんなさい。
でももう観ることはない。