富士山に登る。(二日目)
とんでもなく、時間を空けてしまいましたが、
富士山の話。
夜中の1時に目を覚まし、山小屋を出発したのが1時20分。
電灯は勿論ないので、山小屋近く以外は真っ暗。
皆ヘッドライトを装着しています。
八合目から九合目までは、きつい坂という感じです。
前日のクライミング感に比べると大分楽ですが、
それでも二日目。少し歩くとすぐに足に来ます。
九合目まで到着した時には、日が少し見え隠れするように。
九合目から頂上までは、御来光をめがけて登山する人達で長蛇の列。
この列がちょっとずつしか進みません。
山小屋の人が早めの時間を勧めてきたのはこの為か!と悟りました。
ただ、列を崩すことなくゆっくりと進むため、正直それほど疲れることもありませんでした。
刻一刻と夜明けは迫ります。
4時30分の時点で頂上見えてきたのに、このペースでは絶対に間に合わないという様相。
途中で諦めて座り込んで眺めている人もちらほら居ました。
我々も、もう諦めてここから眺めようかとした時。
頂上近くの登山道には途中途中で山小屋スタッフが待機して鼓舞してくれていて、
"まだ間に合います!早く登れる人を優先して登らせてあげてください!今ならまだ行けます!"
と声を張り上げてくれていました。
一度折れかけた心を伸ばし直し、疲れも厭わず一心不乱に登りました。
そして、頂上の鳥居をくぐったちょうどその時、
4時50分頃。
御来光が出たのです。
感動に涙を流す男二人は、朝焼けに照らされ、
非常に見るに堪えない顔をしていたのは間違いありません。
頂上では、御来光が出ると同時に、国歌が流れ、国旗掲揚していました。
間に合ってよかった。。
御来光が終わるとほとんどそのまま下るのですが、
我々はお鉢参りに。
富士山の火口周りを、1時間半程かけて一周する苦行です。
ただこれをしないと本当の頂上には行けません。
火口周りをマラソンしてる人もいました。
頂上の頂上。
トップオブトップです。
もう日もかなり上にあります。
お鉢参りを終え、下りは本当に単調ですが辛かった。
ひたすら赤土のきつい下り坂を下っていくだけ。
足はもうズタボロになります。
靴も10年前の靴を履いていたせいで、裏が剥がれてしまい山小屋で応急処置してもらう始末。
ずっとこんな景色。
下りきったのは13時10分。
帰りのバスは乗車した人がことごとく爆睡していました。みんな疲れてますよね。。
人生に一度登るのはアリです。
有意義だし、感動もしました。
ただ、もう二度と登りたくはない。
山を登りたいとおもうやつなんてとんだバカ野郎だ。
と心から思いました。
二日後、また来年も富士山に登りたい、いや毎年登るのもアリかなと思ってしまったのは、秘密です。
終わり。