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【カンボジアの学校へ行こう!9】     #カンボジアにもボランティア文化を!  #もう可哀想な途上国なんて言わせない #熱血先生応援プロジェクト(空回りしない)

■ 物乞いの国?!

かつては道路の交差点には必ず見られた物乞いでしたが、政府が規制していることもあってでしょうが、随分数は減ったと思います。ただ、未だに健康保険制度もありませんので家族の不慮の病気によって大きな借金を抱え、近接の大都市で物乞いに転じる、という悲しいケースも多くあると耳にします。一方で、経済的に中途国指定となった今でも、借款も含め、国内の開発資金は海外からの支援に委ねている状況は続いています。地方などに行くと、90年代からの国際支援が長く続いた事による「支援慣れ」の風潮が、未だ根強くに残っているのを感じます。

■ 施し合いの国?!

また一方で、ローカルの飲食店の中に入ってこられる物乞いの方に対し、気軽に小銭を渡される方々も、よく目にします。仏教国的側面からみても、お坊さんへのお布施は日常的に行われていますし、持っている人が持っていない人に施しを与えることを常としている感は伺えます。

スタッフを食事に連れて行けば、相談もなしに遠慮なく高いものを頼んで、食べた後には通常感謝の言葉はありません。私が外国人だから、勝手にお金を余るほど持っていると勘違いしているのかな?と思いきや、カンボジア人の、ちょっとビジネスを成功した感じの人だと、食事が終わると当たり前に支払いを始め、奢られる方も私に対する態度と同様、感謝の言葉はありません。割り勘という風習は日本人特有⁈ 逆に自分の人間の小ささを思い知らされます。

■ 日本の被災地への義援金

平成30年7月にあった西日本豪雨。その一昨年前に、教員養成校時代に日本財団からの奨学金を受けていた教員達2300名に呼びかけ、定期的な研究会を始めました。イベントでは約500人の若手先生達が集まり、カンボジアの教育に対して何ができるかを議論してくれました。ほとんどの参加者が、卒業以来初めての同窓会だったと言うことで随分感謝されました。そのイベントの余波もあってか、豪雨による被災地の映像がインターネットから流れると自発的に、Facebookページ越しに寄付を募る声を掛け合い、なんと2週間で34万6,000円を義援金として日本財団に提供してくれました。田舎の学校では、子供が親に頼んで100Real(約2.5円)を先生に持参してくれたそうです。

■ 社会に対する施し

お布施で仏教的に得を積み、苦もなく、持たない人への施しを与える国民性ですが、税金も含め、社会や公共に対する援助や投資という意識は、日本人なみ(⁈)に低い様に思えます。あくまで寄付は仏教的な行で、学校教育の中で「社会貢献」に触れられる機会はないと思います。

■ 学校の先生達から寄付文化を

もともと喜捨の心をもつ人々に社会に対する寄付文化を根付かせることができないか。そんなこともあって、プノンペン教員養成大学に、日本人コミュニティーのゴミ拾いイベントを紹介してみたところ、休日の早朝にも関わらず、校長始め、280名が参加してくれました。

また、プノンペン教員養成学校から選抜された生徒が参加したタイへの海外研修では、バンコクのスラム街で生活する出稼ぎカンボジア人の子供達を相手にボランティア体験を行いました。現在コロナ拡散防止のために、様々な活動が中断されていますが、経済発展だけではなく心も豊かになったカンボジア人達の姿を、今後も表現していくお手伝いを展開していきたいと考えています。

■ Phnom掲載記事(2020年1月号)

学校へ行こう09ボランティア文化


リンク:プノンペンで唯一の月刊誌「プノン」web版

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