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【伝統医療でGo!#01】#一週遅れのトップランナー#伝統医療王国カンボジア

◾️ 伝統医療を署す


このマガジンの記事は、著者が2014年4月から2019年4月までにカンボジアの月刊フリーペーパー「Phnom」に連続寄稿した「伝統医療でGo!」という連載記事を下に、鍼灸師・柔道整復師という日本の伝統医療従事者としての立場でコメントをしていきます。

そもそもフリーペーパーの投稿が始まった経緯については、元朝日新聞マニラ支局長で、フリーペーパーの編集長・木村文さんに、本誌の巻頭インタビューを受けたことがきっかけでした(以下に掲載)。元々、自分の話をする事が苦手だったものですから、インタビューの補足として、それまでに現地で参加していた「日本財団・アセアン伝統医療活用プロジェクト」を紹介していた「伝統医療でGo!(リンク)」という名前のブログを紹介させていただいたところ、あまりのレアな内容や、田舎のリアル伝統医療師の村への潜伏ルポなど、記録としての本(以下参照)を出版する事まで進めていただきました。

◾️ 伝統医療の情報を発信する

「伝統医療」と言ってもピンとこないし、すこぶるレアな業界です。中国やインドの伝統医療と言えば、少しは耳にする事があっても、それ以外の情報は皆無といっても過言ではありません。実際、海外でも伝統医療が、現代医療に取って代わっている国はありませんし、やはりニッチな業界なんです。

私が伝統医療情報の執筆を始めたのは、王立ブータン伝統病院に勤務していた時期(2005-2007)にブータンの医療事業について書いた「メンカン便り」(リンク)を日本の近親者にメルマガとして配信していたのが始めだったと思います。どちらかと言うと、日本から離脱して辺鄙なところばかり回っていたので、忘れられないように関係を繋ぐ思いで執筆していました。

◾️ 健忘録としての執筆作業、そして書籍出版。

最近になって、過去の原稿を読み直してみると、稚拙な文章に頬を赤らめる反面、忘れていた内容もあったりして「書く事に、十分意義があるな」と思い直しているところです。

実際、カンボジアでの伝統医療の調査やインタビューを紹介したブログと、フリーペーパーの連載記事を基に、クルクメールと呼ばれる伝統医療師と薬用植物を紹介する書籍を出版させていただく機会を得ました。

フリーペーパーの木村さんの編集協力と、親しくしていただいている日本を代表とする薬草の専門家による助言、そしてプロジェクトのパートナーだった日本財団の資金協力の賜物でした。普通、伝統医療というと陰気の強い、どこか怪しい感じのものになりがちなんですが、非常に私のイメージを組んでくださったプロのデザイナーさんの協力もあって、リビングに飾って頂けるような素敵な本になりました。

過去のフリーペーパーの連載記事を紹介しながら、伝統医療について呟いていこうと思います。ご意見やご感想を頂けたら幸いです。

2021年7月 タダノリタカダ

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◾️ 『KRU KHMER クル・クメール カンボジアの伝統医療師と薬用植物』

タイトルの「クル・クメール」とは、300種類を超える薬用植物とクメール帝国時代より伝わる医学知識を用いて植民地時代から内戦終結まで国民の健康を守り、人々の精神的な支えとなってきた伝統医療師のこと。 

カンボジア伝統医療の概要、クル・クメールたちへのインタビューの他、熊本大学薬学部監修似寄る伝統的処方箋と代表的な薬用植物や、協会が実施した「小学校の薬草園プロジェクト」も紹介。美しい写真と楽しいデザインで,専門家のみならず、世に紹介されていないカンボジアの文化を知ることのできる一冊。
Amazonのリンク

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リンク:カンボジア総合情報「Phnom」電子版

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