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大きな転換はまず最小から
タイトルからして大プロジェクトでも始まるのかと訝しいが、いつもの大法螺である。
妄想一人暮らしに踏み出す第一歩は、たった18inchの布の置き場所を決めるところから始まったよ、ということをこれから書きます。
キルトやソーイングに限らず、ハンドメイドを趣味や生業にする人は大なり小なり資材や副資材、お道具の収納に頭を悩ませているものに思う。
仕舞い込むと存在を忘れてまた買ってしまったり、第一出し入れが面倒くさい。
かと言って雑多なそれらの置き場所が決まっていないと、たちまち部屋は散らかり放題散らかり足の踏み場がなくなる。
そうなると、埋もれた物を探さねばならず非効率的で作業能率が悪くなる。
適度に出し入れしやすい場所に、その都度きちんと仕舞う、子どもの頃に親から教わった当たり前のことを守れば良いのである。
それが守れないから私の作業部屋は放っておくと、ゴミ箱をひっくり返したようになる。
もう二進も三進も行かなくなって、
片付けよう!
と動き出す。
ところが、所詮思いつきであるから、定位置が徹底されない。
あれ、どこに置いたっけな…
片付けて なお片付かず 日は暮れて
定まらぬ置き場所が上書きされていく。
わかりやすく言えば、あちこちに物差しが置いてある。
この次男に部屋を明け渡す機会に、開設して満5年の作業部屋を使いやすく整理整頓する。
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差し当たって何から手をつけるか?
パッチワークを始めて12年の間に増え続けた不可欠の素材、布の置き場所の再構築だ。
基本18inch四方以下小布がほとんどだが、裏布や洋裁用の生地もある。
小布はなるべくたたまず箪笥の引き出しに広げて重ねて収納していた。
埃をかぶらずシワにならないのを優先したゆえに、目につきにくく存在を忘れがちだった。
一枚出すのに重なった布を全て取り出し、また重ねなければならない。
それは面倒臭いからきゅーっと引っ張り出して、再び仕舞うのも面倒臭いから上から重ねてしまう…
以下その繰り返し。
小布は店にあるように、たたんで見やすいように並べておくのが最もよいのだ。
シワはその都度取ればよい。
そんなことに今更気づく。
次男に明け渡す和室に、三男が高校時代に買ったコミックやCDや DVD専用の本棚が置き去りにされていた。
使いづらいのでほぼ未使用だった。
次男もいらないと言うので、処分するために解体せんとしてハタと気づいた。
この奥行きが15cmしかない観音開きの棚は、小布の収納にちょうど良いのではないか?
ここでまた熟考せず実行に移すのが、私の弱点ではあるけれど今回は功をなした。
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下段はヤード布、ゆったりとたたんで布製バスケットに。
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もっと早くこの本棚を使えばよかった。
これら小布をここに移したことで、箪笥の引き出しに余裕ができた。
型紙や着分生地等収納する計画だ。
基本的にお片付けそのものは大好きだし苦にならない。
しばらくは楽しもうと思う。
妄想一人暮らし計画は着々と進む。