だんだん年寄りらしくなる
私は年齢の自覚が乏しいために、ひんしゅくをかったり恥ずかしい思いをさせられ(敢えて受動的に)ます。
若々しいは褒め言葉とは限りません。
特に男性は若輩に見られるのを嫌がる方が少なからずいます。
私も、もし私が若々しいのだとしたら、それは少し思慮が足りない故だろうと思っているので、自慢になりません。
まあ、理由はなんであれ、老け込むよりはいいだろうとは思いますけれど。
そんなふうに自覚がないので時にトンチンカンな発言をしている(らしい)です。
勤務先の学童保育クラブで、ババアと囃されることがあります。
主に二年生の男児です。関心を引きたくて言っているので、ババアと呼ぶのは良くないと一応注意しますが、ご要望に応えて話を聞いてやります。
彼らは妙齢の女性をババアと呼んでいけないのは分かっているし、嫌がることも知っています。
私は彼らの祖母くらいの年齢ですが、それを言うと驚きます。こういうところで会うと、年齢は不詳な感じがするものです。
私は思いました。
ほんとうのババアに向かっては言わない。
それを知人に話すと、呆れて言われました。
「ほんとうのババアじゃないと思ってるんだ?」
けっこう真顔で、なぜか怒っているふうでした。
ほんとうのババア、というのを私が想定していて、そこから自分を除外しているのが許せないのかもしれません。
じっさいナチュラルに除外していて、ただそれは、子どもは意外にものを弁えている、という話がしたくてその前提としての「ほんとうのババアじゃないから」なのですが、どうも彼女の関心は自覚の無さの方により強くシフトしたようでした。
こんなふうに、本人の意思と無関係に、周囲から歳を自覚しろ!という圧力もあって、だんだん年寄りらしくなっていくのだろうな、と思いました。