百貨店で物怖じする
先週の土曜日から月曜まで関東の各所を転々としていた。
墓参りに千葉に、母と妹に会いにさいたまに、孫に会いに鎌倉に、趣味のキルトのスキルアップのため都内に。
移動距離が半端じゃない、Suicaを三千円三回チャージした。
無茶な日程を組んでしまうのはそれが可能だからだ。
東京近郊通勤圏内の縦横無尽と言っても言い過ぎじゃない路線網、その上ほぼ時間通りに運行される正確さあってこその大移動なのだ。
全ての路線は新宿駅につながる。
東京駅はやっぱり東に寄りすぎてる感がある個人的に。
月曜日に中野に行くので、今回も新宿に泊まることにした。
丸の内線に乗るにはこっち側が便利だと思ったのだけれど、日曜日の昼下がりの新宿三丁目付近を甘くみていたよ。
夫に頼まれていた名刺入れとセカンドバッグを買おうと地下道から伊勢丹に入店し連絡通路から新館へ。
夫は東京で買ってきてと言ったわけじゃなかったが、ちょうど父の日というタイミングだったので少しはりこんでみようという気になったのだ。
三日間気持ちよく留守番を引き受けてくれた感謝の意を込めて。
ところがどっこいである。
どれもこれも煌びやかに高級そうで、脳裏に浮かべる夫の面差しと不釣り合いなのである。
面差しだけじゃなく、着るもの履くものたち振る舞いすべてが、品物とバランスが取れそうにない。
各階ざっと回ったが手に取る勇気すらない。
百貨店なんてホームレスもゲイノウジンも、誰でも出入り自由なのよ、と豪語していた過去だったが、アウェイ感に居た堪れない。
お上りさんレベルではない。
何かおかしくないか?
ひと休みしたかったが、どこも人人人で溢れかえっており、カフェなどは長蛇の列である。
思いついて近くの新宿文化ビル内のキノシネマへ。
シニア料金のチケットと、昼ごはん代わりのドーナツとカフェラテを買い〆て二千円也。
これで二時間、エアコンの効いた静かな屋内で座って過ごせるのだから安いものだ。
何処でお茶を飲んだってケーキとセットで二千円、騒がしく落ち着かない狭苦しい店内に一人で二時間居座れない。
みなさん、夏の日曜日のっぴきならぬ用事で新宿三丁目付近に出かけて、一休みするならキノシネマですよ!
スタッフもとても親切です。
肝心の映画である。
私の住む町では上映されていない"トノバン"観賞す。
世代も嗜好も違うのもあり知らないことばかりだった。
私は甲本ヒロトさんや真島昌利さんのファンなのだが、音楽ドキュメンタリーはご存命のうちに作られたらよいなあと思った。
※ヘッダー画像は 吉村ジョナサン(作家)さんよりお借りしています。
ありがとうございます♪