雪の朝
十年に一度の寒波到来で、市内の小中学校は昨日のうちから水曜日は休校の連絡があった。
おかげで学童クラブもお休みだ。
私の家はゆるい坂の上にあって、冬タイヤを履いていてもちょっと怖い。
県道に降りる時には、ポンピングブレーキのテクニックが必須、上がる時には、ある程度スピードを維持しながらハンドルを左右に切って、アクセルを踏み続けないと、坂の途中で息切れする。
踏み込み過ぎてバランスを崩せばスピンして、民家の塀や丘陵の壁に突っ込みかねない。
ずっと以前、県道から坂を上がり始めた乗用車が、ずるずると後ろ向きに下がっていくのを見たことがある。
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いつも通りに起きた時にはちょうど雪が止んでいたので、長靴を履いて最寄りの神社まで歩いた。
県道は、夜の間に除雪車を走らせたようだった。
これまでこんなことがあったかしら…
海が近い平野部なので、それほど雪は積もらない。
拝殿の高い床の下から出ていた小動物の足跡。
神社までの往復は雪が降らなかった。
夫が朝ごはんを食べている間に、玄関からカーポートまでの雪をかいて、車に吹きつけた雪を箒で落とした。
こんな日も仕事に出掛けていくのだもの、このくらいのサービスはしなくては…
夫が出かける段になってまた吹雪になった。
雪をかいた庭はあっという間に白く埋もれた。
今は雲の切れ目から陽が差している。
今日は降ったり止んだりを繰り返すのか…
私は猫とお篭もりだ。