低姿勢のおまじない
6月の末ごろに人間ドックを申し込んだ。
検査日はいく日か候補があって、決定後問診票などと送付する、と聞いていた。
そんなに間を置かないだろうと思って、8月のまだ予定の入っていない日を候補にしていた。
しかしもう8月に入ったのになしのつぶて…
申し込みの控えがあったはずだけれど、旅行前でドタバタしていたのもあり、記憶が飛んでいる。
ひょっとしたら、すでに送付されたのに誤って捨てたか…
どうでもいいダイレクトメールに挟まっていて、郵便受けからゴミ箱に直行させたかもしれない…
そんなことが過去にもあったし。
だけどこのままでは8月の予定が立てられない!
係に問い合わせることにした。
私は、控えが手元にないのと、送付されたのを捨てたかもしれないことに、なんとなく負い目を感じていたので、自ずと恐る恐るの口調になり尋ねた。
お忙しいところすみません、すでに送ってくださっているかもしれませんが、人間ドックの申込の件の問い合わせなのですが…
なんのことはない、まだ発送しておらず今日明日のところで届く手配です、たいへん遅くなり申し訳ありません、とのお応えだった。
ちょうど、いつになるかとしびれを切らすタイミングだったみたい。
検査日はその電話で聞いたけれど、言われた通り翌日ポストに届いた。
こういうことはよくある。
何かの受付をして、ずいぶん待たされている気がして窓口で尋ねると、受付を完了させておらず慌てて始めたりする。
かと思えば、混んでいるのだから急かすな、と言わんばかりの対応をされたりする。
受付をちゃんとしてくれてるかどうか知りたいだけなのに…
友だちじゃないのだから、感情を言葉に含ませるのはやめた方が平和だと思う。
愛想もいらない代わりに、無愛想もいらないのだけれど…
とにかく、頭から相手が間違っていると決めつける態度は禁物だ。
特に、歳をとって忘れっぽさに磨きがかかっている(?)私などは、低姿勢低姿勢とおまじないのように胸の内でつぶやく。