【オーディブル】3タイトルながら聴き
ミシン掛けや縫い物をしながらオーディオ・ブックを娯しむのに向くタイトルと向かない本タイトルがある。
※余計な注釈ですがあくまで私基準です。不特定の方にオススメするのではありません。
ミシンをかけながらジャンルの異なる本を三冊くらい代わりばんこに聴いている。
集中するのはミシンの方なので耳の方は二の次である。
複雑なシチュエーションだったり、登場人物が多かったり、とにかく頭を使わなくてはならないのは向かない。
フンフンフンフンと分かりやすく、はて?と、立ち止まって考えたり巻き戻して(今はそう言わないか。テープじゃあるまいし)て聴き直したいという欲望に囚われづらいものが良い。
また、読み手の声質や読む速さ、リズム感も重要だ。
今回のチョイスはこの三作だった。
アラフィフ女性の人生の転換を描いたオムニバス。
私はもう通り過ぎてこれからたぶん訪れない人生の大ピンチなので他人事で楽しめた。
それに、酷い目に合わせた奴らが押し並べて転落している結末も分かりやすくて気持ちが良かったわ。
小説を書いたことがない(中学か高校の時に『白い本』というハードカバーのまっさらなノートに物語を書いたことがあった。森の王様というタイトルで、弱気なライオンの事を書いたが未完)し、書く予定もないのだけれど小説はどのように書かれるのか知りたかったので聴いてみた。
これまで書き手の気持ちになって小説を読んだことが一度もなかったのに気付いた。
今後そんな読み方ができそうで楽しみだ。
平易な言葉と表現で、分かりやすく面白かった。
しかし分かったからと言って小説が書けるものではないね(笑)
小説を書くには想像力というか、妄想力というか、ナチュラルに盛大な知ったかぶりができる必要があると思う。
例えばエッセイでは医者に罹ったら患者としての自分の身辺や気持ちしか書けない。
しかし小説なら抵抗なくどんな権威の医師にもなれる。
患者の命は自分の手の中である。
それはとても楽しそうだ。
こちらは紙の本で読み直さないと(笑)
私には荷が重いのでね。
こういう難しい本とお近づきになるためにオーディオ・ブックは最適に思う。
軽い語り口で難解なことが語られていて、聞き流したのではさっぱり内容が理解できない。
でも時々、聞き捨てならぬ言葉が出現するのである。
今回は「いないいないばあ」
それが何を指しているのか、紙の本で確認しなくてはならない。
大きな感想として(笑)キルトでも先の小説でも料理でも、何かを作るのが楽しくなって、それらを味わうのも楽しくなりそう。
良いタイミングで聴きました。