天と地の天(あま)の磐船神社
この前、奈良県橿原市にある益田岩船(ますだいわふね)という謎の巨石を探訪し、ブログに書きました。
このブログにコメントをいただき、交野(かたの)にも磐船神社の御神体である巨石があることを知りました。
こりゃ、行かねばなるまい。ということで、今日、さっそく交野まで行ってきました。
御神体は拝殿後方の巨石です。本殿はありません。御祭神は饒速日尊(にぎはやひのみこと)。
「磐船(いわふね)神社御由緒」〜境内の案内板より抜粋〜
…天孫(てんそん)饒速日尊(にぎはやひのみこと)は天照大御神の御孫神にあたり、大御神の御命令により、高天原(たかまがはら)より天の磐船に乗って河内國河上哮ヶ峯(いかるが)峯に降臨されました。のちに大和國に入り、大和河内地方を開発し建国の礎を築かれ、人々より天津神(天より来られた貴い神様)と崇敬された神様であります。
(中略)
尊の子孫は物部氏と呼ばれる古代大和朝廷における最大最強の氏族を形成し、大連(おおむらじ)として代々の天皇に仕えており、ここ交野(かたの)の地には肩野物部という一族がおりました。
(以下略)
写真では十分伝わらないかもですが、交野磐船は、益田岩船よりもさらに大きいです。びっくり仰天しました。
そして、さらに周囲や下方にも巨石がゴロゴロ。そりゃあ、古代の人は不思議だったでしょうね。こんな巨石がここにあるのはなんで?
科学のない時代。答えがわからずなものだから、天から降ってきたと信じて心安らいだのではないでしょうか。
交野磐船の巨石は、地質的には花崗岩のようです。マグマが地下深くでゆっくり冷えてできた岩石ですね。
それが地上に押されて出てきて、あるときの土石流や斜面崩壊で現状のような景色になったのです。
巨石群地下の岩窟めぐりはそのことを実感させてくれるはずです…と思ったのですが、きのうの雨の影響で岩窟の拝観は中止されてました。午後から再開予定とのことでしたが、他の予定がありましたので、岩窟めぐりは涙をのんだのでした。
地より出づるマグマは、その不思議さゆえに天より降る神として伝承されたのかもしれません。こう考えると、天と地を繋ぐ巨石の信仰が、さもありなんと思えたことでした。
天の川について
磐船神社の御神体である巨石は天の川を塞ぐように落ち込んでおり、周囲の巨石群も同様です。おそらく大雨の時の溢水や近年の土地開発による洪水危険性が増して、河川を拡げたいのに、御神体を壊す又は移動してまでして、これを拡げられない。そこで、こんな河川トンネル(写真)ができていました。バイパス河川ですね。めずらしいことです。信仰深い技術者の知恵を捻ったアイデアだったのではないかと推測します。
お昼は私市(きさいち)駅前で摂りました。
ドライカレーです。
お、さくらんぼ?
私市のドライカレエやさくらんぼ🍒
(2023.5.3)