日本の農業は日本に見切りをつけて良い【あれから10年】
こんにちは!
『書くンジャーズ』土曜担当のNobuです!!
サラリーマンで週末にNPOや子育て支援の活動、読み聞かせとかしてます。
1.書くンジャーズって何?
『書くンジャーズ』とは、
・書くを武器にメシを食うを目指す『書くメシ』に集った、
・それぞれの専門領域に生きている、人生経験豊富なメンバーが、
・週一のお題に自分の切り口で書いていくマガジンです。
その週のお題が面白そうな時は是非登録して個々のメンバーの独特な切り口を楽しんでみてください~
2.今週は『あれから10年』です!
東日本大震災から10年が経ちました。
私は地震が起きた時、本当に偶然、タイに家族旅行へ行ってて、ツアーコンダクターの方から『日本で大きな地震があったんです!』と言われても、(日本人特有の地震への慣れから)それ程深刻には受け止めていませんでした。ただ、ホテルに戻って見たCNNから流れる津波の映像があまりに想定外の映像で状況がなかなか呑み込めなかったことを覚えています。
過去にもnoteに書いたんですが、私は母方の実家が福島、いとこが福島で農家をやっているので、震災の前から、子どものころからずっと福島の産品を食べて、購入していて、震災後も続けています。
福島で、本当に美味しい食べ物たちが皆さんを待っていますので、ぜひ訪れて、又はお取り寄せしてみてください!!
私のおススメはお米と馬刺しです~
私が小さかったころ、夏休みに福島へ行って、採れたてのキュウリやトマトを田んぼの用水路で洗って、丸かじりした思い出。自然溢れた、食べ物の美味しい場所、そんなイメージに暗い影を落としたのが震災による原発事故でした。震災後に購入したいつものお米に、放射性物質検査済みのシールが貼られていた時の衝撃。震災5年後に訪れた時、そこにある景色は昔と何も変わっていなかったのに*、世の中は福島産というだけで白い目で見られる状況に変わってしまったことへの違和感は今も覚えています。
*いとこは福島県西部に住んで農業をやっているので震災の物理的な影響はあまり受けませんでした。
3.食べ物への視点の変化
震災前に話は戻りますが、子どもが産まれたことで、自分が・子ども達が、健康であるために何を食べればよいか?に興味を持つようになりました。更に、パパ子支援のNPOに参加しているので料理教室をやったりして旬の食材を知るようになったんですが、品質に気を付けている生産者さんを支えるところが、旬の食材が過剰に取れると捨てられる、旬で供給過多なので価格的に買い叩かれる等、品質に目を向けても報われない状況を知るようになりました。
農業は震災前から巨大な小売りに買い叩かれ、将来を悲観する方が多かった(だから就農人口は減っている)ことは知っていましたが、震災により自分が知っている(福島という)地域で、他の地域以上に放射性物質への試験をしても、それを発信しても、福島だからと思われてしまう現状があることを知りました。
じゃあ、お前に何ができるんだ?
誰に問われるでもなく、この農業へ突き付けられた問題を、一消費者の自分が違和感として持って考え、そこで得られた気付き・変化が、震災と、この10年が私に与えてくれた一番の変化だと思っている。
4.日本に見切りをつけてもいいんじゃないか?
私は仕事で食べ物を取り扱っていませんが、懇意にしている海外のお客様から世間話として『福島は本当に平気なのか?』との問いを、震災から少なくとも5年以上経ったなかで問われたことがありました。ただ、日本だって、上記の通り、各種試験をしても、福島だから価格が低くないと購入されない事実があると聞いています。
そんな話を聞いても思うんです。
日本の農業はもっと日本に見切りを受けていいんじゃないか?と。
貿易の仕事をしていて感じるのは、安心と安全は異なること。
安全は明確な基準があります。ただ、安心は心に寄り添うため、感情を満足させる必要があり、客観的な指標がありません。
海外では価格に応じて規格が明確に定められることが多い中、日本では価格による違いなく『日本人が思うその商品としてのベストが当たり前とされて判断される(基準を満たせなければクレームとなる)』事例を聞きます。
客観的な指標を示した上で納得してくれるのは、安心と安全を混同していない海外であり、日本ではない。更に、日本は人口が減少、更に今まで良いものをお手頃な価格で供給してきた歴史がある。この関係、しがらみを変えることが難しいのであれば、日本の農業は、日本に見切りをつけてもよいのではないか?
この想いがあって、現在自分で動き始めていることがある。短期的には大部分の日本人の為にはならない。ただ、日本人が考え方を変えるべき必要があることだと思っているから、日本の農産品を海外へ紹介していくことを積極的に進めていこうと動き出している。
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NOBU