「現在の就活状況は?」への答え方
こんにちは。ただの元人事@裏垢です。
本選考中の就活生からよく聞かれる質問について、内定者がどのように考えていたか記事にまとめてもらいました。
このnoteの記事では、Xでの投稿よりももう少し詳細に内定者の考え方を載せているので、ぜひヒントにして役立てていただけると嬉しいです。
今回は「本選考の面接での定番質問である『現在の就活状況は?』という質問に、どこまで正直に答えればいいのかわからない。」というお悩みを取りあげます。
・同業他社を受けているけど言わない方がいいの?
・もう内定を持っていることは隠した方がいい?
・企業名まで言うの?
・全くの別業界も受けている場合は?
などなど、就活生によって面接時の状況が違うと思うので、ここではそうしたケースごとでの考え方を解説していきます。
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↑ Xでの投稿と、内定者による回答例はこちらから
「現在の就活状況は?」で何を見てる?
面接の序盤で、アイスブレークに続いて現在の就活状況を聞かれることが多いと思います。
この質問で面接官が確認したいのはずばり、
✔志望度=内定辞退しないか
✔他社評価
の2点です。
前者の志望度については、同業他社をどれだけ受けているかで業界の志望度を測っています。全くの他業界を受けていると答えるより、似た業界や企業を受けていると答える方が志望度が高く感じられますし、就活生目線でも「どうしてうちだけ受けているの?」などと詰められにくいです。
また、後者の他社評価については同業他社の選考状況や内定の状況が「〇社が評価した人材」というプラスのイメージにつながることが多いです。
面接では「御社が第一志望です」と多くの学生が答えるので、このように他社選考の状況を聞くことで就活生の志望度を確認しています。
就活状況別の答え方
<回答するポイント>
✔志望度を示す
・一貫性、論理性を示せる回答をする
・「他社も受けている/内定をもらっているが、自分は御社で○○の目標を実現したい(=第一志望)」ということを示す
(志望度については以下の投稿に3,000文字でまとめています。)
✔他社評価につなげる
・企業名まで正直に答えていい
・同業他社選考は好調に見せる
(落ちについては伝えないor「一次選考の結果待ちです」などでぼかす)
・内定があればそれも伝える
case1 同業界・関連業界のみで答える
様々な業界を受けている場合でも、全てを正直に伝える必要はありません。同業界・関連業界のみを伝えるのが、一番印象がよく対策しやすい方法だと思います。
例えば全くの他業界を出している学生で、業界・企業や業務の理解にも乏しいような場合は志望度を疑われても仕方がありません。
特に商社や総合デベロッパーなどの明らかに難易度が高く、人気な他業界の選考が順調であることを伝えると内定辞退を危惧されてしまいます。志望している場合でも、面接の中では「御社/その業界が第一志望の就活生」になりきるのが無難です。
また同業界・関連業界に絞って選考状況を答えるときでも、あえて企業名を出さない方がいいケースがあります。
例えば同業界の親会社の選考が順調であったり、極端な例ではありますがA社(業界順位15位)の面接で、B社(業界順位1位)が次に最終面接だというとおそらくA社は内定を出しにくくなります。
「そっちに受かればうちには入社してくれないんだろうな」と面接官が思うような企業は、よほど明確な差別化ポイントや志望理由がない限りは伏せておきましょう。
このように同業界や関連業界で答えると、以下のような深堀り質問が続くことが予想されます。
業界内での比較やそれを踏まえての志望理由を話せるようにしましょう。事業の魅力・業界における顧客とのかかわり方、人の良さ(インターンやOB訪問で感じた社員の印象)などの差別化ポイントがあると思います。
業界理由を答えるときにも同じように「その業界でしかできないこと」を説明できると説得力が生まれます。
case2 納得感のある軸で説明できる企業のみ
「グローバル」→メーカーや商社
「様々な業界に携われる」→銀行とコンサル
のように特定の軸から複数の業界を志望している就活生も多いと思います。複数業界にまたがる志望理由は非常に使いやすいですが、「それならどうしてうち?他でもできるんでしょ?」と深堀りで詰められやすいです。
こうした場面では、受けている業界内での明確な違いを、納得感をもって説明できることが重要です。
「企業に対して経営支援を行う」という共通点がある銀行とコンサルを受けており、銀行が第一志望のケースを例にすると、
銀行→長期的に金銭的な面から支援ができる、融資以外の提案も
コンサル→案件ごとに担当が変わる、ナレッジの蓄積がある
というような違いが挙げられます。
このような業界における顧客とのかかわり方の違いなどを説明しながら、これまでの自分自身の経験や思いも絡めて理由を話せると説得力をもたせられます。
比較の際に注意するのは、もう一方の業界を下げたり否定するように話さないという点です。面接官が聞きたいのは他業界批判ではなく「あなたがこの業界で働く必然性」なので、「その業界でしかできないこと」をポジティブ要因として説明できるといいと思います。
また「自分には◎◎のような経験、思いや能力があるため、より活躍できる/モチベーション高く取り組めるのが○○業界での△△な業務であると思う。」のように、自分が活躍できる理由から説明するのもひとつの方法です。
case3 保険や練習で受けていることを説明(受けている業界より難易度が低い業界や企業)
受けている企業と全く関連のない業界について伝える際には、無理に一貫性を出そうとするのはリスクが高いです。
受けている業界よりも難易度が低い業界や企業であれば意外と深堀りされないので、全く他業界の内定を持っていてそれを伝えたい場合などは、上記のように正直に説明することもできると思います。
まとめ
「現在の選考状況を教えてください。どこどこに内定しているなども正直に話していただけたら嬉しいです」とは言われますが、その企業の内定が欲しければ、ある程度相手が求めている回答を予想したうえで正直さを発揮するべきです。志望動機にもつながっていく質問なので、そこから逆算して一貫性と論理性をもって答えることが大切です。
深堀りに対してもこれまでの経験や思い、能力とその会社にしかない特徴を組み合わせて「御社が第一志望である」という説得力のある回答をしましょう。
また内定がある場合は、「何が評価されて内定したと思う?」などと聞かれることもあります。ぜひ企業に向けて業務で活かせる能力を売り込むチャンスと捉え、自分の強みなどを適切にアピールしていきましょう。
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