僕のファンタジーゲーム黎明期
ゲームブックの話に触れたので
昨日、こんな記事を書いたんですけど、そこでいただいたコメントへの返事でゲームブックのことをほんの少し書いた時、「そういえば、あの頃はどんなゲームを遊んでたっけなぁ?」と休日出勤に向かう道で自転車を漕ぎながら思い出していたんですけど、確かゲームブックとの最初の出会いは「火吹き山の魔法使い」だった気がするんですよね。
当時サイコロが手元になかったので、父親の麻雀セットからサイコロを持ち出したら無くしてしまって、後でそれがバレてえらく怒られたなあ……。
で、結局ボール紙で自作したサイコロを振っていたような気がする(我が家はその頃もビンボーだったので)。
今は無き某市のタマコシ(というスーパー的な店舗がかつてありましてね)の一階の書店で暇を潰している時に、その本を見かけて手に取ったのが最初で、確かほぼ同時期に創刊された「ウォーロック」や、「Beep」で連載されていた「RPG幻想辞典」なども手に取って読んでいた記憶があります。
ゲームブックで不満だったこと
ゲームブックは本当に楽しくて、なんとか無事にラストまで辿り着けたキャラクターには、不思議なもので愛着が湧いてしまい、同じゲームブックをクリア済みのキャラクターで遊んでしまうこともあったんですが、そんなことをしていくうちに「なんでこのキャラクターは成長しないのだろうか?」と思うようになった。
苦楽を共にしたキャラクターが、何度も何度も冒険したのに、全く成長しないことが不満だったのだ。
それで、勝手に成長するルールを考えて、成長したキャラクターを別のゲームブックで冒険させてみたりして、何度も何度も繰り返し遊んでいました。
ただ、成長し切ったキャラクターは戦闘で負けることもなく、運試しもしくじることも少なくなり、即死系の選択肢でもなければ苦労せずにゲームクリアしてしまうようになってしまった。
まだこの頃は、ゲームバランスという言葉を知らず、何故そうなったのかも理解できなかったなぁ……。
何度も14に行くことに
友達が持ってた「ドラゴンファンタジー」というシリーズ(確か最初に遊んだのは「七つの奇怪群島」だった気がする)を借りて「なんじゃこりゃ!」って衝撃を受けたんですよ。
自分のキャラクターが死んだ時に、必ずパラグラフ14に飛ばされるのが斬新で、仲間内でも「おめぇ、14にでも行ってこいよ!」というのは、一時的に流行ったりした。
「火吹き山」のシリーズとは違って文章はギャクに寄ってて読みやすく、ギミックも独特だったので、こちらも仲間内で回し読み状態で何度も遊んだ気がする。
アルビオンに始まって
「RPG幻想辞典」には、「アルビオン」というテーブルトークRPG的なゲームのルールが付属していて、僕が初めてテーブルトークを遊んだのは、この「アルビオン」でした。
それ以前から、賢い友人が「ミステリーハウス」という古いアドベンチャーゲームの内容を暗記していて、まさにテーブルトークのように遊んでいたので「アルビオン」自体はすぐに楽しめるようになりましたが、徐々に物足りなくなっていって、ルールを改変し始めた頃に、当時一緒に遊んでいた面々が、個々に別のテーブルトークRPGのルールを手に入れようと奔走して、高校生になるとさまざまなゲームのルールブックを目にすることになりました。
そういえば、それくらいの時期に「コンプティーク」で「ロードス島戦記」の連載が始まって、「D&D(タンジョンズ&ドラゴンズ)」を手に入れたかったんだけど、当時の僕には4800円という価格に手が届かず悶々としていたら、友達が「お前が遊びたそうだったから買ってきた」といって、赤い箱をみせつけてきた。
当時、初めてみた6面以外のサイコロは心の底から欲しくなるくらいの魅力があって、それがずーっと記憶の奥底にあって、後にホビーショップでサイコロを買い漁るようになってしまった(100面ダイスだけは買わなかった。いつ止まるかわかんねえんだもんな、あれは)。
一番遊んだのはT&Tで、6面ダイスを何個も何個も振る独特の戦闘スタイルは、計算は面倒でしたがとても派手で楽しかったですね。
ドラクエやりたかった
その頃、巷ではファミコンのゲームが盛り上がっていて、仲間内ではドラクエの話題なんかもよく話されていましたが、我が家にはパソコンはあったけどファミコンがなくて、その話題についていけませんでした(当時のファミコンのRPGは未だに遊べていません)。
ドラクエの代わりにブラックオニキスを嗜み、ファイナルファンタジーの代わりにファンタジアンを楽しんでいた僕は、「お前らみたいにチャラチャラしてないんだゼ」と思いつつも、その一方で「あー羨ましいなチキショー」とも思っていました。
ルルブをコピる
流石に35年以上前の話なので時効ということにして欲しいのだけれど、いろんなゲームで遊んでいくうちに、時々ゲームマスターを交代で担当するようになると、ルールブックを貸し借りするようになった。
熱心にルールブックを読みながら、あーでもないこーでもないとシナリオを考えていたら、ふと「ルールブックをコピーして手元に置いておきたい」なんて思うようになった。
で、この誘惑に逆らえず、近所の酒屋(ここのコピー機が一番安くコピーが取れた)でマスター用のルールブックをコピーしてしまった。
当時の小遣いでは、このコピー代も結構な負担になったんだけれど、バイトができるようになって財布の中に余裕ができるようになるまでは、色々なゲームのルールブックをコピーしていた。
今となってはとんでもない話なので、絶対に許されないことだということもわかっているんだけれど、中学や高校の頃の僕はどうしてもそのゲームのマスタリングがしたかったんだ。