新江ノ島水族館のイルカショー「聞く」は観察すること
赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれているアクティブリスニングを実践中の畑中です。
新江ノ島水族館のイルカショー
家族でお正月休みに、新江ノ島水族館のイルカショーをみました。
水族館巡りが好きで、全国各地の水族館のイルカショーを見ていることもあり、ある程度、イルカショーのイメージがありました。
ところが、イルカショーの始まりに、新江ノ島水族館の「トリーター」と呼ばれる飼育スタッフが、こんなことを言い出したので、驚きました。
「僕たちは、2022年から新たな挑戦を始めました。その挑戦は、魚なしでイルカと遊び続けることです」
イルカショーって、調教師がイルカに合図を出して、上手くできたら、ご褒美の魚をあげるというイメージがありますよね。
何十年も、当たり前だったそのやり方から「魚をあげない時間を作る」という挑戦を始めたというのです。
今は、15分間のショーの時間内に、魚を使わない時間をランダム1~2回もうけているのですが、今後、その回数をどんどん増やしていくそうです。
ショーの練習中、イルカたちは魚をもらえないことがわかると、離れて行ってしまうそうです。でも、魚がもらえなくても、遊んでいること自体が楽しいとずっと、そばにいてくれるというのです。
一緒に遊び続けられるように、イルカがいかに楽しんでいるかを観察するのだそうです。
同じイルカショーをみても感じることは様々
イルカショーが終わって、
私:「魚を使わなくても、楽しいからイルカが一緒にいるなんてすごいね」
夫:「楽しいから離れないというのも、人間の基準で、イルカがどう感じているかはわからないよ」
小5長男:「俺は、餌をバンバンあげて、すごい技を披露できるようにして、お客さん集めて、儲けるな」
同じイルカショーを見ても、考えること、感じることは違います。
イルカショーを見終わったあと、気になって「おやつをあげる/あげない」「タイミング」のことを調べていたら、「認知学習理論」という学問もあったりするようです。
もしかしたら、ランダムに魚を使わない時間を設けることで、「今回はもらえなかったけど、次回はもらえる」という安心感が強化された結果で、ショーをしているのかもしれません。
でも、魚(外発的動機)だけではなく、楽しい(内発的動機)から一緒にいると考えると、新江ノ島水族館の挑戦が、どのような結果になるのか楽しみになります。
「聞く」のは、言葉だけではない
言葉を話さないイルカとのコミュニケーション手段は、観察です。
自分のそばにずっといるという行動や、集中しているかどうかなど、イルカを観察することで、イルカの考えていることや感じていることを聞いているのです。
言葉を話さない動物ともコミュニケーションができるのです。
小5長男とのクオリティタイム
我が家には、小5長男・小2次男・5歳長女の3人の子どもがいます。
それぞれに1対1で話を聞く時間(親子のクオリティタイム)をとろうとしていますが、最近、一番難しいのが小5長男です。
自然とアクティブリスニングしながらの1対1の親子のクオリティタイム20分が、続かないのです。
漫画を読み始めたり、
「別に話すことない」
「小2次男が話したがっているんだから、そっちに時間使いなよ」
とか、なかなか上手くいかないことがあります。
イルカショーを参考に、観察することが「聞く」という視点で見ると、この態度やメッセージが、本人の考えや気持ちなわけです。
この行動をみて、私がしたほうがいいのは、子どもになんとか話をさせようとすることではなく、子どもが一緒に居たくなる、楽しいと感じる、つい話をしたくなる、そんな環境を提供することです。
ちなみに、5歳の長女は昨夜、このお絵描きの物語を20分たっぷり聞かせてくれました。
だんだん大きくなると、
親に話すことを選び出しますが、わかってくれる人、話すと気持ちが楽になる人、話をしていて楽しい人には、大人になっても、話をしたいものです。
子どもにとって、そういう存在であるために、アドバイスも評価もせずに自然体でアクティブリスニングできる人になりたいです。
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