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「 Iメッセージ」の功罪
赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。
アクティブリスニングの気づきや疑問をお伝えしながら、誰もが、自分の大切な人たちに、アクティブリスニングができるようなるために、情報配信しています。
1. Iメッセージ
このブログは、「アクティブリスニング」という、人の話を徹底的に聞くことを取り上げておりますが、今回は、「聞く」ー「話す」というつながりから、Iメッセージについて、考えてみたいと思います。
Iメッセージとは、自分の考えや感情を「私は」を主語にして伝えることです。
対の言葉に、Youメッセージがあり、「あなた」を主語にして伝えることです。
相手に、自分の気持ちを伝えるときには、Youメッセージより、Iメッセージで伝えたほうが、真意が伝わりやすく、円滑なコミュニケーションがとれるというものです。
2. Iメッセージとアクティブリスニング
実は、私。
アクティブリスニングに出会う前は、この「 Iメッセージ」を多用して子どもとコミュニケーションをとっていました。
例えば、
「習い事に行きたくない」という子どもに対して、「(あなたは)行きなさい」というYouメッセージでは、指示・命令になるけど、「(お母さんは)行ったほうがいいと思うよ」とIメッセージで表現して、それを聞いてどうするは、子どもに任せるといった具合です。
「子どもに行きなさい」と強制しているわけでなく、あくまで子どもがしたいようにさせているという気持ちでした。
育児書などでも、「こういった関わりは良い」として、紹介されているので、ご存じの方も多いと思います。
でも、アクティブリスニングに出会ってから、私は、こういった「 Iメッセージ」に違和感を覚えるようなりました。「 Iメッセージ」によって、子どもをコントロールしていると感じるようになったのです。
私は、「『中学受験は子どもがしたい』」と言っている大人をみて、うまく子どもの行動をコントロールしているのはないか?と感じるのですが、これと同じように、「 Iメッセージ」を使って、「自分の気持ちを満たす行動をしてほしい」と子どもに要求している自分自身に気づいたのです。
アクティブリスニングをすればするほど、大人のあざとい「 Iメッセージ」から、子どもは大人の「裏メッセージ」を確実に受け取っているとわかり、子どもに悪影響しかないと思うようになりました。
あなたが、「 Iメッセージ」を意図的に使うとき、子どもをコントロールする気持ちがないか、振り返ってみてください。
3. 毎朝5:30~Clubhouse『親子のクオリティタイム』での話
「 Iメッセージ」つながりで、今回は、ご自身がアクティブリスニングをするようになって、高校生の息子からたくさんの話を聞けるようになった方のお話をご紹介します。(ちょっと内容が複雑なので、今回のテーマで、伝えたいことを伝えるための部分のみ、書いています)
昨日は、高校生の息子が、不機嫌でお皿を割った(故意にではないらしい)母親をかなりディスっている話を聞けました。
こういう話を子どもから聞いていると、子どもへの悪影響も心配になり、妻に「 Iメッセージ」で、いろいろ言いたくなります。
奥さんに対して、Iメッセージを使って伝えるのであれば、
「僕は、モノにあたるのをやめてほしい」
「僕は、その態度が、子どもに悪影響を与えると感じて心配になるんだ」
ということだと思います。
まさしく、その通りだと思います。
モノにあたるのもよくないし、その態度は、子どもに悪影響を与えるでしょう。Iメッセージで、自分の気持ちや考えを伝えたくなるパパさんの気持ちは、よくわかります。
ただ気になるのは、そのママさんが、パパさんからの「 Iメッセージ」を聞きたいと思っているかどうかです。
Iメッセージで、伝えられたママさん。
「あら、そんな風に思っていたのね。ほんとうに、私、よくなかったわ」って、おそらくならないですよね?
むしろ、言われなくてもわかっていることを、聞きたくもない相手の感情や考えを聞かされたら、腹が立つと思うのです。つまり、ママさんは、到底、その話を聞ける状態ではないのです。こんなときに、「 Iメッセージ」で伝えても、「言い合い」になって、夫婦喧嘩になるのが目に浮かびます。
夫婦喧嘩の姿は、息子さんにとってネガティブな影響を与えます。
パパさんの望む、息子にとっていい家庭環境を作るために、「 Iメッセージ」で伝えたとして、パパさんの望む結果には近づけないのでは?と思うのです。
「 Iメッセージ」だろうと、「 Youメッセージ」だろうと、相手に、気持ち・考えを伝えることには変わりはないのです。
むしろ、ここで大切なのは、「モノにあたりたくなるほどの気持ちだったんだね」という、相手の気持ちを聞くところからスタートするアクティブリスニングが必要なのです。
4.聞くことの大切さ
何か、相手に伝えたくなったときは、どう言うか?ではなく、相手はどうしてそうなのだろうか?と聞く姿勢が、解決の一歩になるのです。
何か、言いたくなったときこそ、「言い合い」ではなく、「聞き合い」なのです。
そんな話をしていたら、そのパパさんは「苦行ですね」とおっしゃていました。
なぜ、そこまで、奥さんがストレスを抱える状態なのか。ママさん、パパさんのどちらが苦行なのかは、両方の話を聞いてみないとわかりません。
息子さんの話をアクティブリスニングしているように、奥さんにも、Iメッセージを伝える前に、アクティブリスニングしてほしいところです。
そして、忘れてはいけないのは、高校生の息子さんは、母親をディスった話をしていても、母親のことを、大切に思っているのです。自分の大切な母親を大切にしているパパさんの姿を息子さんはみています。
まずは、ママさんが元気でいることが、このパパさんの望む、家庭を安全基地にするための、一番の近道です。
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