アクティブリスニング活用例:妻の「晩ごはん、何がいい?」に、どう答える?
赤羽雄二さん『自己満足でない「徹底的に聞く」技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。
アクティブリスニングの気づきや疑問をお伝えしながら、誰もが、自分の大切な人たちに、アクティブリスニングができるようなるために、情報配信しています。
1. 小4次男の気づき
「ねぇ、この問題の正解はわかるけど、内容が変じゃない?」と小4次男が言いました。
「ペットが死んだら、悲しいでしょ。
すんごい悲しいのに、泣くのを我慢するって変でしょ。
悲しいときは、泣いたほうがいいんだよ。
変に我慢すると、ずっとひきずるし」
次男のいうとおりだなぁと思いながら、アクティブリスニングを続けました。
この小4次男は、数か月前から「犬を飼いたい」と言い出し、我が家は、保護犬の預かりボランティアをして、犬との暮らしを体験中です。
トイレの掃除や散歩や遊びなど、保護犬のお世話をしている真っ只中なので、ペットが死んだときの悲しさが、想像できたのかもしれません。
「悲しいときは、泣いたほうがいい」。
次男から教えてもらったことを、忘れずにいたいなぁと思います。
2. ブログに寄せられたコメント
▶前回のブログ「 Iメッセージの功罪」はこちら
こんなコメントが寄せられました。
3. 「質問」は、実は「質問じゃない」ことが多い
これ、夫婦の会話であるあるのやりとりですよね。
質問されたから、答えているのに、奥さんはぜんぜん納得しない。「んじゃ、質問してくるなよ!」という心の声も聞こえてきそうです。
奥さんは、あなたの話を聞きたくて、質問しているのではなくて、話を聞いてほしく質問をしているんです。
「じゃ、最初から、そういえよ!」
と言われそうですが、冒頭の次男の話からもわかるように、私たちは自分の気持ちをあけっぴろげに表現するのはよくないといったことをいつの間にかすり込まれていて、無意識のうちに、自分が本当に言いたいことや伝えたいことをストレートに言わない、表現しない、という選択をしがちです。
でも、わかってほしい気持ちがあるときに、「質問」という形で、それを表現することがあるようなんです。
だから、
「質問」は、実は「質問じゃない」ことが多いことを、覚えておいてほしいのです。
なので、まずは、「質問」されても、速攻で答えるのではなく、そのまま相手の話を、アクティブリスニングで受け止めます。
「あぁ、夕飯のメニューかぁ」
で、次に出る言葉を待つんです。
そうすると、その質問に至った、まだ語られていない奥さんの考えや気持ちを聞くことができます。
「昨日は、肉だったから今日は魚がいいかな」とか、
「キャベツが半玉残っているから、使いきっちゃいたいんだよね」とか、
「ぜんぜん、作ろうと思うものが浮かばない。毎回、考えるの嫌になっちゃう」とか、
「買い物、行くの面倒だなぁ」とか、
「なんか、今日は作りたくないなぁ」とか。
奥さんの質問の背景を聞くために、「1~2分待つ」という覚悟があれば、多くの場合、奥さんが「質問」を通して、言いたかったことを口にすると思います。
もし、「あぁ、夕飯のメニューかぁ」に対して、奥さんから「そ、夕飯、何食べたい?」と同じ質問がきても、真に受けて、質問には答えないように気をつけましょう。
「毎日メニュー考えて、準備するのも大変だよね」などの相手の気持ちにフォーカスした言葉をかけて、相手が話すのを待ちます。
このステップを踏み、アクティブリスニングで相手の考えや気持ちを聞かせてもらえれば、
100%全開で自分の考えを伝えて、バッサリ却下されることも、
良かれと思って提案したメニューを、否定されることもありません。
アクティブリスニングすれば、質問にすぐに答えるよりも、気持ちに寄り添い一緒に考えていることが相手に伝わるので、奥さんは、話をしてよかったと感じるのです。
4. 相手への質問は、相手が話したいことを質問する
コメントには、
と書かれています。
この改善点は、「質問」の内容を奥さんに、質問返しをしている点です。
これでは、「それを聞いているんでしょ?」と言われて当然です。
奥さんが、ちゃんとつっこんでくれているだけマシで、これを部下にやったら、「丸投げで質問するなよ」とか、「自分の考えを伝えてから、質問しろよ」といったニュアンスとして、部下が受け取るリスクすらあります。
こちらは、相手の状況を聞こうと思って、よかれと思って質問しているのに、信頼関係にヒビが入ることにもつながりかねません。
「アクティブリスニング」の「アクティブ」から、積極的に質問しながら話を聞くことだと誤解している方もいます。
だから、アクティブリスニングをしているつもりで、相手に安易に質問しがちなのですが、下手な質問は、今回のように、説明が不足している、情報が足りない、わかりにくいといったニュアンスとして伝わり、質問された側は詰問や確認をされたりしているように感じたり、質問をはぐらかせれているように感じたりして、リラックスして考えや感情を話せなくなり、「質問返し」をしてくる相手に不信感や不快感を抱いたり、イラついたりするのです。
アクティブリスニングで、質問するときは、自分が聞きたいことではなくて、相手の話したいことが話せる質問であることが大切です。
なので、質問をするにしても、相手が何を話したいのかがわからないと質問のしようもないのです。質問に対して回答したり、質問返しをするよりも、まずは、「受け止めて、聞く」のステップが大切です。
コメントに
とありますが、アクティブリスニング一択をおすすめします。
仮に、「夕飯は何が食べたい?」と質問された日が、コメント投稿者さんの誕生日であれば、奥さんの質問の意図も明確なので、その場合は、Iメッセージでご自身の考えを伝えたらいいでしょう。
「質問を通して、伝えたいこと」を聞かせてもらえるまでは、「質問にどう答えよう!」とか、「 Iメッセージで伝えよう!」といった自分の行動に思考のリソースを使うのではなく、相手の気持ちを聞くことを集中すれば、コメント投稿者さんの食べたいメニューが食卓に並ぶと日が増えるはずです。
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